木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2020年10月25日Flow 第百十七回目

今週は、リスナーのみなさんから頂いたメッセージを元にトークしていきます!
最後までよろしく!


木村:現在、僕はですね、ドラマ『教場』の撮影中なんですが、こんなメールをいただきました。

【三重県 ぴーすけ 女性 28歳】
子供の頃から、警察もののドキュメント番組やドラマが大好きでしたが、7年前から最近まで、警察もの、特に、警察学校のドラマを観ることが出来ませんでした。

というのも、私は7年前の春、憧れの警察官に採用され、リアル教場にいましたが、卒業まで耐えることができず、そんな自分が情けなくて、悔しくて、思い出すのが怖くて、辞めた自分と向き合うことができず、ずっと避けてきたからです。

しかし、木村さんのラジオを、『グランメゾン東京』をきっかけに聴くようになり、最近、教場の新作の話題がよく出ているので、少し興味が湧き、教場を観てみようと思いました。
訓練のシーンはリアルでドキッとしましたが、観ているうちにどんどん引き込まれていき、最後まで、ノンストップで観てしまいました。

私は今、ホテルでパティシエをしています。
警察から離れて、アルバイトで入った今のホテルで、パティシエの仕事をゼロから必死でやってきました。契約社員、正社員と一歩ずつ上がり、今ではカフェのケーキ、レストランのデザートのメニュー作成も任せてもらっています。

今まで過去を隠してきましたが、“警察学校での生活があったから今がある!” と思えるようになり、辞めてしまった自分をもう少し認めてあげようと「教場」を観て思いました。
木村さんのおかげです。ありがとうございます。


木村:僕のお陰じゃないですよ! 教場っていう作品を、監督と共演者とスタッフとみんなで作らせて頂きまして、僕は風間公親という役をやらせて頂いてるんですけど、ぴーすけが「わ〜っ!」っていう風に思える、そういうシーンを成り立たせてくれたのは生徒役のみんなだったと思うし、作品だと思うので、生徒の皆さんに、是非ぴーすけは拍手を送って欲しいなと思いますね。

でも、すごいね。警察学校は卒業できず、警察官にはなっていないけど、今はもう、アルバイトで入ったのにも関わらず、カフェのケーキだったりね、デザートメニューの作成って、完全にパティシエですよね。
うん。ちょっとね、進路は若干違う選択になったかもしれませんけど、ぴーすけの充実してる空気が伝わってきますね。もう、お客さんがほっこりするような、めちゃくちゃ美味いデザートをこれからも頭しぼってしぼって、いろんな経験を重ねてめちゃくちゃ美味いスイーツを作ってもらえたらなって思います。

今は何%ぐらい終わったのかな、撮影。今60%ちょいかな、まだ。残りの37〜8%が、とても大切な、他も結構ドッキリする、ヒヤヒヤするシーンあるんですけど、この後撮影予定の37〜8%がもう、「う〜らぁ〜!!」っていうね。もう、風間公親マジすか!っていう(笑)。
自分で台本読んでて、こんなのが教官だったら、自分だったらですよ、目合わせないね。絶対、嫌だもん! こんな教官いたら(笑)。そんな内容が、まだこれから撮影という形で残ってるんですけど、現場には、この間発表になったのかな。生徒役の福原遥さんとか、矢本悠馬だったりとか、杉野遥亮、そして眞栄田郷敦さん、岡崎紗絵さん、戸塚純貴さん、そして高月彩良さん。そしてそして、Snow Manの目黒蓮っていうね。ほんとみんな、すごいっすよ! 訓練もやり、自分が担うキャラクターっていうのをすごく真剣に真正面から逃げずにやってくれてるなっていう印象が、みんなありますね。

で、これね、本人にはまだ言えてないんですけど、本人に言ってないことをここで言うのは変なのかな? いや、撮影現場にロケだったりスタジオだったり、色々あるんですけど、この杣(そま)っていう役をやってくれている目黒蓮なんですけどね。必ず朝、朝一、もうほんとにスタンバイする前に、必ず僕のことを出迎えてくれるんですよ。「おはようございます!」って言って、直立で。もうだから、今はシーンでもないし、まだ俺私服だし風間公親じゃないから、全然もっとカジュアルで「おはようございま〜す」っていう、明るくでいいかなって僕の頭の中では思ってるんですけど。毎回ちゃんとこう、スタッフの横に気を付けで立って「おはようございます!」って言って迎えてくれて、「あっ、おはよう!」って入っていくと、「Snow Manの目黒蓮です。今日もよろしくお願いします!」って言ってくれるんですよ。もう覚えたよっていう。名前だけでいいよっていう。チーム名も必ず言ってくれるんですけど。うん。毎回言ってくれますね、ありがたいことに。

それで、撮影が、さっきも言いましたが60何%終わってきたかな、消化してきたかなっていうタイミングになってくると、昼飯の時間とかあるじゃないですか。昼ご飯食べ終わるかなぐらいの時間にコンコンって扉が、「あ、どうぞ〜」とかって言うと、「すいません、失礼します。」って言って、杉野遥亮さんだったりとか、「今よろしいですか?」「どうしたの?」って言ったら、「あの、現場だと緊張してしまいまして、あんまり話ができなくて、ほんとはもっと話したいんですけど。今ちょっと、お話いいですか?」って言うから、「全然いいよ!」って、いろんなお話してみたりとか。
目黒も来てくれましたね、この間。で、「実はジュニア時代に、もうほんとにやめようと思ったんですけど、SMAPさんの『この瞬間、きっと夢じゃない』みたいなやつを聴いて、今でも聴くんですけど、あの曲があったお陰で今の自分がいます」っていう風に、「あ、そうなんだ」って。あまりにも向こうがすごい熱く話してくれるから、最初自分は「あ、どうも。お疲れ様〜。」みたいな感じで話聞いてるんだけど、これはちょっと自分も姿勢が、これじゃよくないなっていう感じで真っすぐ座って、よく話聞いてますね。うん。

他にもまだ、みなさんにお伝え出来てない素敵なキャストがいっぱいいるんですけど、もうほんとに豪華な撮影現場だなって、いつも思いますね。
残りしっかり、ちゃんと、みんなでね、ゴールテープが切れるように引き続き、撮影の作業だけではないじゃないですか、今。気を付けなきゃいけないのって。だから、お互いに相手を思いやりながら、ちゃんとしっかり予防しないとね、いけないことはいけないので。しっかり、作り上げたいなと思っております。
2021年、年明けお正月休みに、また届けられるんじゃないかなって思ってます。今撮影してますので、次の教場も、ぜひ受け取ってほしいと思います。よろしくお願いします。

2020年10月18日Flow 第百十六回目「拓哉キャプテン × 鈴木京香」Part3

今月、10月のゲストは女優の鈴木京香さん。京香さんとのトークは今週が最後です。
今日は、みなさんから頂いたメッセージを元に二人でトークしたり、京香さんの人生の1曲も伺っています!


木村:去年、芸能生活30周年を迎えて、記念でCDを出してます。

鈴木:ありがとうございます。何が一番の記念になり、応援してくれてるファンの方にお返しが出来るのかって考えたときに、やったことないことをやって、ちょっと頑張ったっていうのとか、今まで見せてない部分を見せるっていうのが一番のお礼になるし、あとはチャレンジする姿勢、これからの前向きな姿勢として見てもらえるのかなと思ったりして、それでやったことないことを…。

木村:そのCDくださいよ〜。

鈴木:いや〜、照れくさかったんです。だけど、今となっては本当にそれをやって良かったし。今聴くとですね、すごくその、練習が足りてなかった気がするんです。歌唱の練習が(笑)。

木村: (笑)。じゃ、次に出せばいいじゃないですか。

鈴木:次に出すっていう予定は全然ないんですけれど。

木村:1、2、3、「海岸線より」という曲と「水星」「わたしの左岸」3つもありますからね。これ、4つ目来ますね!

鈴木:でも、作詞ってすごく楽しくって。あの、曲を先にもらったんです。で、この曲に合うように自分で作る作詞だったんです。そしたら出来たっていう感じで。「何もないところで京香さんが歌いたい歌詞を作ってください」って言われたら、私ほんとに照れちゃって、きっと「私が歌いたい歌詞!?」ってなっちゃうし、歌いたいことって言われたら書けないと思っちゃうんですけど。その曲のイメージと、その曲に当てはまるように言葉を、“今から自分の好きなこととか考えてることを作ってみよう” と思ったら、すごく楽しくて。だから、作詞をさせてもらえた…「あっ!!」

2人: (笑)。

木村:今、今なんか、すげー顔になったよ!

鈴木:あの、キャプテンの…。

木村:何ですか!

鈴木:キャプテンの(笑)、次のアルバムに入れる曲の1曲に、ぜひ私に作詞をさせてください。

木村:いや、すっごい! すっごい、あーもうこれ、「木村さ〜〜ん!」で撮っておきたかったなー。すっごい顔してくれたんですよ、京ちゃんが! 話しながら、「あっ!!」

2人: (笑)。

木村:ちょっと動物チックな!

鈴木:ねー! でも、おこがましくてあれですけど。今ここだから急にこう、言えたんですね。今まで、だって、この話は照れくさくてした事なかったから(笑)。自分でCDを出した話。

木村:いや、もし、でも、こういう話の流れで縁があって、そういう曲が1曲あって、作詞の人「あっ、いた!」っていう事で、あの、その時はLINEさせていただきます。

ここからは、「Flow」に届いているリスナーからのメッセージに鈴木京香さんにも、お付き合いをしていただきます。

【大阪府 大ちゃん 男性 32歳】
キャプテン、こんにちは!
キャプテンは緊張とどう付き合っていますか?
僕自身、緊張しいでいつも悩んでます。 ちょっとしたことでも、緊張してしまいます。
キャプテンはきっと数々の緊張のある現場を乗り越えてきたと思うのですが、キャプテンは緊張した時、どう対処していますか?
また、緊張した時に何かすることがあったら、是非、教えてください!


木村:緊張しますか?

鈴木:私すっごい緊張しますね〜。心臓の音が、ワイヤレスで胸の所につけるじゃないですか。音を拾っちゃうから、「聞こえてます」って言われたり。つける場所を「もうちょっと右に移してください」って言われたりするぐらい。

木村:え! 音声さんのヘッドホンに京ちゃんの心音が。

鈴木:はい。鼓動が聞こえちゃって。

木村:「えっ? 心音聞こえるから、ちょっとワイヤレスずらして来い!」っていう作業があるんですか?

鈴木:そうです、そうです。何度も言われたことあります。

木村:マジですか?

鈴木:はい。すごい緊張しいです。

木村:そういう時、どうするんですか?

鈴木:う〜ん。でも、緊張が収まったら始めるとか、そういうものじゃないし。結局やる前にはやっぱり緊張はするし、ドキドキもしだすので、もう緊張したままやるっていう事ですよね。やってるっていうか。

木村:何でやれるんですか?緊張してるのに。

鈴木:う〜ん。でも、だんだん、その緊張って収まってはいくんですよ。例えばその、撮影に入る一番しょっぱなの、この役で初めてセリフ言うとかってっていう時に、すごく緊張するので。それが自分と役が慣れてきたり、共演者の方とも慣れてきて、これでいいんだっていうのが出来てくると緊張しなくなるから、だんだん緊張しなくなるんだけれど。一番最初は、とにかく緊張してるからドキドキしたまま、もうやるっていう感じですよね(笑)。やらざるを得ないというか。

木村:まー、そうっすね。周りがスタンバイOKになって、「じゃー、本番行きま〜す」ってなったら緊張してようが関係ないですもんね。

鈴木:はい。どうですか? なさいますか? コンサートの前とか。

木村:あーもう、ライブの前はヤバいですね! バックバクになってますね。

鈴木:そうなんですね!

木村:バックバクになってるんですけど、これはちょっとズルイかもしれないですけど、いつもどっかで思うのが、“俺一人でやってるんじゃない” っていうか。自分一人でなんかこう、俺一人だなってなると、多分破裂すると思うんですけど。緊張してるな、緊張してるってなった時にパッて周りを見ると、自分のことを見てくれているスタッフだったりとか、バンドのメンバーだったりとか、ステージ下のたくさんのスタッフだったりとかが、もう無言でこっちにこう、握りこぶしをこっちに向けてくれたりとかしてくれると、「うぉぉぉ〜!」っていう、緊張っていうワードが徐々に変化していくって言うか。最初は緊張って言う文字だったんですけど、それがグググググッて文字が変化してって、なんか燃料っていうか、エネルギーに変わってく感じですね。

鈴木:うーん。それは、でもいいですね。ほんとにそうなんですよね。それを思い出したら私も緊張しなくなるかな。

木村:なるかな〜(笑)。

鈴木:きっと大ちゃんさんもそうですよね。みんな応援してくれてるとか思えば。

木村:自分自身の経験というか、を重ねてあげるっていうのが、大きな自分の鎧になるんじゃないかなとは思いますね。

じゃー、これ行きますか! 今月から新しいドラマもスタートという。舞台がドラマの制作現場になっているという、テレビ東京系列で作られた『共演NG』というドラマ。原作が秋元康さんで、主演が中井貴一さん。そして、そのヒロインとして鈴木京香さん。これ、10月の26日スタート。

鈴木:はい。ありがとうございます。

木村:貴一さん、面白いっすよね。

鈴木:す〜ごく面白かったです。また、自分たちの普段の生活の場じゃないですか。テレビ局とかスタジオとか。そこでね、スタッフの人たちがどんな思いをしてるかとか、いろんな見方が出来て楽しいし。あとはやっぱり、演じてるんですよね。女優の役をやってるんだけど、女優の役として別の役を演じてるんです。別な劇中劇があって、その役をやる時とかもね、違う役をまたやるっていう、すごく複雑なことをやらなくちゃいけないから大変って思いながらも。

木村:その女優さんの日常生活を演じると、必然的にその女優さんのお仕事してる瞬間も演じないといけないから女優さんも演じるんだけも、その女優さんが演じる役をやってる時。

鈴木:はい。それも、すごく難しいし、なんかそういう事をやってるのが新鮮で楽しかったし、客観的に自分の職業が見れたっていうのもあるし。

木村:いいなー。俺、照明さん役で行きたかったな。

鈴木: (笑)。私たちの仕事って、悲しい辛いニュースもあると大変な仕事なんじゃないか、精神的にプレッシャーの多い仕事なんじゃないかっていうところが、ちょっとこう見えがちかもしれないんだけれど。でも、大の大人がするから、夢を持った若者が一生懸命、自分が打ち込むのにほんとに素敵な仕事じゃないですか。大変なことはあるけど。だから、伝えたいなって思っているので、ドラマを作ってる現場って素敵じゃないですか。だから、スタッフみんなの頑張りも、コメディですけれど伝わる作品になってるんじゃないかなーと思うので。

木村:ということで、今回は女優の鈴木京香さんをゲストに迎えてお送りしてきたんですけど、毎回ゲストの方に伺っている一つの質問がありまして。人生の1曲っていうのを伺ってるんですが、京香さんにとっての人生の1曲とはどんな曲でしょうか?

鈴木:モデルのキャンペンガールに選ばれた時に、その発表会の時にかかってた曲で、そして何か辛いときとか、考え事してる時とか、ホテルのBGMで流れてたり、ラジオで聴こえてきたりして。“あー。また、あの曲が聴こえてきた!” っていう風に、いつも思う曲で、「Across The Universe」っていうビートルズの曲なんですけど。それがすごく好きです。
何か要所要所に自然に聴こえてくるし、自分ももちろん好きで何か集中したい時とか、よく聴いていますけれど、「自分の世界を誰も変えることはできない」っていう歌詞があって、何かこう、自分の1曲はこれだと思ってるんです。

BGM.海岸線より/鈴木京香

M1.Across The Universe/The Beatles

2020年10月11日Flow 第百十五回目「拓哉キャプテン × 鈴木京香」Part2

今月、10月のゲストは女優の鈴木京香さんです。
今回も、ここでしか聴けないトークをお楽しみに!!


木村:僕らの初対面。ラジオをお聴きの皆さんはあまり想像しがたいとは思うんですけど、何年前ですか? あれ、『ギフト』ですよね!

鈴木:ドラマ『ギフト』が、初めてご一緒した作品ですけど。木村さんは覚えてらっしゃらないかと思うけど、そのちょっと前に、木村さんが石原裕次郎賞っていうスポーツ新聞社が映画賞と一緒にやってる賞をお取りになった時に、実は同じテーブルにいたんですよ。言ってなかったかしら?

木村:言ってないです(笑)。なんで今まで温めるんですか、そういうことを(笑)。

鈴木:あれ、言ってなかったかしら(笑)。

木村:そうやって、いつもの。今日もね、早速いつもの京ちゃんポーズを決めてくれたんですよ。

鈴木:そうだ(笑)。

木村:必ず僕と話をするとき、あのね、前室にいる時はわりと京ちゃんが椅子に座り、足を組まれ、そこに肘をつき、片方のほっぺたに頬杖をついて僕らとずーっとお話をしてくれるんですけど。今もマイクで向かい合った状態で、これがね〜、もう正直たまんないんですよね。

『華麗なる一族』の時はもう、劇中の中では憎ったらしい父親の愛人役でいたので、現場では一言も口を利かないみたいな。朝一の挨拶一発、「あ、おはようございます。」っていう、ぐらいでしたもんね。

鈴木:そうですよね〜。

木村:で、終わって先に帰るってなったら、「あ、すいません。お先に失礼します。」「お疲れ様です。」っていう、不愛想な状況をずっと保ってましたけど。
『グランメゾン東京』でもう一回、ご一緒することが出来て、ほんと良かったですね!

鈴木:ねー! 本当に良かったです。

木村: (笑)。

鈴木:でも私は、毎回毎回、違う役でご一緒できるのはやっぱり、すごく嬉しいことだったし。木村さんもその都度、役は全部違いましたでしょ。だからね、すごいなと毎回思いましたよ。

木村:何が凄いんですか? 全然すごくないですよ。

鈴木:木村さんの、役と自分との変わり方。現場にいるときから変わってて、集中しててピリピリしてるような入り方をなさる方もいるけど、木村さんは普段は本当に誰にでも優しく、主役として現場を引っ張ってってくれるじゃない。

木村:いやいや、そんなことないっす。

鈴木:だけど、役に入ったら、その時は鉄平さんになってたわけですよ。ほんとに仲の悪い二人になれたし、何の遠慮もなくなれる感じにスッとなれるし。で、ギフトの時は、昔の恋人同士っていう感じで。そういう役でしたから。

木村:そうなんですよ〜。そういう役なのにね、すごい現場が少なかったんですよ(笑)。

鈴木:私2話ぐらいしか出てないのかな。

木村:そうです。回想的なシーンで来てくださったのをすっごい覚えてますね。つぶれたボーリング場みたいなところに。

鈴木:ボーリング場でしたっけ? なんかちょっと廃墟っぽいところに行ったなーっていうのは覚えてるんですよね。でも素敵な話だったから、何かこう、あの時のテーマ曲が流れてきたりすると胸が躍るんですよね。いまだに。だから、すごくいい想い出が二本ともあるんですよね。華麗なる一族も憎しみ合う役柄だったけれど、私はほんとにあのドラマも、自分があの役をやれたことが “自分にとってすごくいいタイミングにいい役をやれた” と思ってて好きなんですよね。

木村:あー、ほんとですか。


鈴木:あのすっごい嫌われ役が私はすごく好きで。

木村:嫌われ役なのに綺麗っていうのはズルイっすよね。

鈴木:『教場』はいつまで撮影なんですか?

木村:スケジュールは、ある程度の決まりはあると思うんですけど。大抵、撮りこぼししてるので。

鈴木:う〜ん。大変なんですね。

木村:どっか行くと、だいだい2シーンぐらい残した状態で帰ってくるので。

鈴木:じゃー、後半にもう一度出かけていく感じなんですかね。

木村:そうなんですよ。で、撮影のロケ場所も仙台だったりとか。

鈴木:えー、仙台に。私、地元だから。仙台行ってくれてるんだ、嬉しいな。

木村:そうですよね。仙台にお邪魔してます。東北学院大学さん。

鈴木:えーっ!!私、東北学院大学経済学部商学科卒なんで。

木村:えっ!OGなんですか?マジですか?

鈴木:はい。ビックリ!土樋キャンパスですか? どちらのキャンパスに行ってるんだろ?マンモス学校なので、いっぱいあるんです。キャンパスが。

木村:えっと、グランドだったりとか。野球場があって。野球グランドとか。

鈴木:あー。あの、仙台駅からちょっと北に進んで山の方。

木村:山の方です。

鈴木:はい。えっと、そこは榴ヶ岡ってとこかな。

木村:ぐーっと坂上がってって。

鈴木:1、2年生の時はそこに通うんですよ。私もそこに。

木村:ヤベ!今、なんか体中がゾワゾワしてるんですけど。なんすか、これ!?

鈴木:懐かしいです。あの坂がね、遅刻しそうになるとね、みんな焦ってバイクで転んだりとかしてね。私のお友達が原付バイクで転んで、ストッキングをビリビリにした坂なんですよ(笑)。

木村:こんな偶然ってあるんですね。

鈴木:私も、入ってすぐに。“あ〜、もう尾花夏樹ヘアじゃない” と思ったんですよね(笑)。教場の教官ヘアになってると思って。でも、やっぱりすごいなと思って。“自然に白く見せるためには、自分の毛をそれぐらい色を抜かないといけないんだな” とか、そういうことを入ってすぐ見てたんですよね。

木村: (笑)。そうです、そうです。この状態に、朝「おはようございま〜す!」って入ってったあとにメイクのスタッフが、この僕の今の状態にプラスアルファ、白と銀の発色をするカラーを上からバーッてコーミングしながらかけていただいて、教場バージョンになってます。

鈴木:もちろん前回も観ているので、今回も楽しみです。しかも、もう!東北学院大学(笑)。嬉しいです。私、ほんとに嬉しいです。

木村:ゾワ〜っとした。
大学生の時に、今のお仕事を初めてやったんですか?

鈴木:高校の時にモデルを始めてたんですけど。大学に入って、時間ができるようになって、自分で調整ができるじゃないですか。(大学生に)なって、初めて東京の方の仕事も受けるようになって、東京に行くようになったんですよね。高校の時は東京の仕事してなかったけど、大学生になってから東京の仕事をし始めて。
それで、オーディションにも呼んでもらったりして行くようになって、カネボウの水着のキャンペンガールに選ばれたのがきっかけで、どんどん東京の仕事が増えていって、女優に繋がっていったと思っているので。

みんなが就職活動始めた時にも、まだ私仙台に住んでて。3年生ぐらいの時から、もうだんだんみんな(就職活動を)し始めるんだけど、私は進路が決められなくて色んな事を考えながら土樋キャンパスに通ってたなっていうのはあるので。確実に変わった、変わり目というか、みんなが就職していくときに、何をやるんだっていう希望と目的を持ち始めたときに、“自分はどうしたらいいだろう” って思いながらいたのが、だんだん少しずつ仕事を続けていくことによって、だんだんそれが見えてきたって言うのかな。だから自分で決めて邁進したというより、やっぱりその、Flow、流れに乗って今やることを一生懸命やってたら、なんとなくもっとしてみたいことが出来てきたっていう感じで女優の仕事になったっていう感じなのかなと思いますけど。

木村:去年、芸能生活30周年を迎えて。そしてですね、これちょっと意外かもしれないですけど、記念でCD出してるんですね。

鈴木: (笑)。はい。ありがとうございます。

木村:CD出してます。シングルCDをですね、これビックリしたのが作詞もしてるんですね。

鈴木:作詞もしました。

木村:で、プロデュースが藤井隆ということで。

鈴木:藤井さんにやっていただいたんですよ〜。

木村:すごいな!

鈴木:すごいです。あの〜。

木村:3曲とも作詞してるんですね。

鈴木:はい。あの、「水星」っていうtofubeatsさんの曲は元々、作詞も作曲も完成形があるのですけれど、私はそのサビの部分以外の作詞という感じで、ちょっとリーディングみたいな感じですけれど、その部分は自分で作ったものを、このCDには入れさせてもらって。でも、実はあれなんですよ。ほんとに照れくさいので、あまりみなさんには言わない(笑)。

木村:いやいや。記念して作ったCDを言わないってなんか、本人が(笑)。

M1.水星/鈴木京香

2020年10月04日Flow 第百十四回目「拓哉キャプテン × 鈴木京香」Part1

今月、10月のゲストは女優の鈴木京香さんです。
一体どんなトークになるのか、お楽しみに!!


木村:今月のゲストは、この方。ほんとに来てくれたんですね!
女優の鈴木京香さんです。よろしくお願いします。

鈴木:よろしくお願いします。こんにちは〜。

木村:お久しぶりです。

鈴木:お久しぶりです。

木村:約一年弱ぶり!

鈴木:そうですね。でも、年末ぎりぎりまで撮影してたから、十か月ぶりぐらいですか?

木村:そうですね。十か月弱ぶりぐらいですかね。
いやー、僕がテレビ朝日さんで『BG〜身辺警護人〜』を終わるか終わらないかぐらいの時に『未解決の女 警視庁文書捜査官』で、そろそろ京ちゃんが来るっていう噂は耳にして、“あ、会えんのかな!” って思ったら、わりとすれ違いだったりとか。それで、未解決の女の衣装合わせかなんかで。

鈴木:そうなんです。ちょうど木村さんが、何かのバラエティにゲストでお出になってるっていって。でもちょうど収録に入られたっていう時だったんですよね。だから会えず(笑)。

木村:そうなんですよ。その時も同じスタジオで僕はバラエティの収録、京ちゃんは衣装合わせって事で。「今日、京香さん来るらしいよ」みたいなことは僕も聞いてたんですけど、その日も会えなかったんですよね。

鈴木:そうですね〜。

木村:僕はBGの撮影が終わり、未解決の女に引き継がれ、僕は未解決の女のオンエアーを観たりとかしてると、そこに何故かね〜、沢村一樹さんがね〜、なんか普通にいるんですよ。“なんで俺がそこにいないんだ!” っていう感じを受けながらも観てました。

鈴木:いや〜、ありがとうございます。私たちも言ってました。「木村さん何してんだ!」とかね。「私たちも、そっちにちょっと顔出せないものか」とか色々考えたり。作戦練ったりしたけど。でも、スタジオが違ったんですよね。

木村:そうですね。

鈴木:ねー。残念でしたけど、でも、今日こうやってゲストに呼んでいただいて、ほんとに感激です。ありがとうございます。

木村:いやいや、来てくれるのかな〜って思ってたら。だって実際、未解決の女の収録もあったし。それが終わるや否や、中井貴一さんとの。

鈴木:はい。『共演NG』っていうドラマを。

木村:あれ、すごいっすよね!タイトルもタイトルだし。最初、ニュースで見た時に “中井貴一さんと鈴木京香さんって共演NGだったっけ?” っていう。“え?そんな二人が何で一緒にやるの?” と思ったら、あれ作品のタイトルなんですね。

鈴木:そうなんですよ〜。中井さんも皆さんに「共演NGだったんだね〜みたいに言われた」って言ってましたけど。全くそういうことはないけど、ドラマの中では共演NGだった二人が一緒にドラマを作るっていう感じの話で、それも面白いので是非観ていただけたら。

木村:参加したかったな〜。

鈴木:でも、木村さん、いらっしゃらないでしょ? 共演NG。

木村:えっ!?

鈴木:いる?

木村:僕ですか? 共演NG。うわっ、すっげー質問とんできたな! 僕の共演NGですか? いないと思いますけどね。うん。

鈴木:木村さん、苦手なものもなさそうだし。

木村:あー、ないです。

鈴木:でしょ! だから、人でも苦手ってないだろうから、木村さんは共演NGないだろうなと思って。私も共演NG、自分はないんですけど、されてる可能性はあるので。

木村:ないでしょ!

鈴木:いや、分かんないですよ(笑)。

木村:鈴木京香を相手に「僕ちょっと、彼女NGなんだよね」っていう人はいないと思いますよ。

鈴木:でもほんとに、そんな風に言われないように、これからも仕事をしていこうって。

話題は2人が共演した『グランメゾン東京』へ…。

木村:すっごく僕も印象に残ってるのが、一日にそのタイミング。早見倫子さんが、とある街のレストランとはいえないレベルの、ほんとカフェですよね。路上にテーブルを出した。
そのカフェに座って、尾花に「食べさせてよ! じゃー、あんたのその手長エビの…。」で、尾花が作って「ボナペティート」と出し、食べて「美味しい」って言って、「何で私にこれが作れないんだろう」って涙するシーンがあったんですけど。

そこに太陽の光がパーンって当たるのが、一日30分しかなったんですよ。その30分を目指して全てのカットを撮っていって、さー、早見倫子さんが座ったその椅子に太陽が当たる瞬間、今から30分だよ! っていう中で撮影したんですけど。
なんだろう、やることなすこと全ていい方に転がったというか。僕自身もこれは観てくれる人にひょっとしたら伝わってくれるかなと思って、あのテーブルであのシーンで倫子さんが口にする手長エビのお料理を、番組のスタッフが現場で用意してくれる、料理の先生が作った料理をあたかも尾花が作ったようにして出すのが、自分の中で、すごい「嫌だ!」と思って、今このシーンで、食べて涙するこの料理は「絶対尾花が作らなきゃダメだ!」と思って、厨房で8皿ぐらい作ってましたね。

鈴木:ねー。美味しかったですよ。手長エビのエチュベ。

木村:あれは、気合入れて作りました。

鈴木:あの時のシーンのことは、やっぱり忘れられないですね。食べた美味しさで、悔しいんだけど嬉しいっていう気持ち? 複雑なんだけど、あんな気持ちで泣くっていうこと、“難しいな! 出来るかな!?” って思ってたんだけど、あれはやっぱりキャプテンの心意気、全部ちゃんと作ってくれて。

木村:急に、急に何すか! キャプテン呼ばわり。

鈴木:だって、ここではキャプテンと呼ばなきゃ。

木村:何なんですか? 前知識というか。誰だ!? これを入れたのは?

鈴木:でもほんとに、そのお陰だって思うし。あれはスタッフみんなもそういう気持ちで、みんなで集中できたんですよね。あんなに上手くいくことって、ほんとにないと思う。あんなに時間の厳しい縛りもあるし。夢のようですよね。

木村:はい。全て、なんか、あんなに集中するっていうことが久々だったんで。何かね、終わった後の充実感っていうのが半端なくて。

鈴木:実際こう。一回目のテイクで、何かがこう。上手くいかないっていうよりも、私も悪かったんだけど、もうちょっと出来そうな、感情が上がりそうな感じで、“もう一回やりたいな” と思ったら、さすが演出家の方は見ていてくださって、「もう一回いきましょう!」ってもう一回やってくださったの。

その、もう一回テイクを撮るお皿も木村さんが急いで作ってくれたんですよ。
だからその、何て言うんだろう。時間に制限があるし、気持ちの難しさもあるし。あとは慣れない海外でのロケーション撮影でスタッフもすごく大変だったと思うけど。
あんな風に、こうピタッと上手く、2回やったことが良かったっていう感じで、私は2回目のテイクが使われてたことがすごく嬉しくて。やっぱり、何て言うんだろう。1回目に上手くいかなかったことをずっと気に病むのではなくて、なんとなくちょっと残った、“もっとできそう” っていうのを汲んでもらえて。なおかつ、まだ夕景がなくなるまえに木村さんは手長エビのエチュベを完成させて運んでくれて。それを見ていてくれるのでね。あれは、ほんとに素敵なシーンになりましたね〜。

木村:だから、台本に描かれている以上の、尾花をやらせていただいていた、あの時の自分も、実際に自分で作ったエチュベを倫子さん役の京ちゃんが食べて涙した時は、なんかね、全く台本に真っ白、行間ってあるじゃないですか。ト書きとかセリフとか。その行間の白い部分に、尾花のいろんな気持ちがブルルルル〜って刻み込まれていく瞬間っていうか。

鈴木:あー。

木村:実際に食事をされて、「何で私には、これが作れないんだろう」って悔し涙、嬉し涙を流してる倫子さんには見えないところで、尾花っていうやつが、早見倫子さんっていう女性によって何かこう、スイッチがコンって入れられた瞬間が、なんか勝手に起きたというか。そういうシーンになったような気がします。今、振り返ると。

M1.RECIPE (レシピ)/山下達郎


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