木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2021年05月30日Flow 第百四十八回目「拓哉キャプテン × LiLiCo」Part4

今月5月のゲストは、映画コメンテーターのLiLiCoさん。
LiLiCoさんとのトークも今週で最後。今週は皆さんからのメールを元に2人でトークしたいと思います。そして、LiLiCoさんの「人生の1曲」は何でしょう? 最後までお付き合い、お願いします!

まずはこちらのメッセージから!


【新潟県 かなみ 29歳 女性】
拓哉キャプテンこんにちバン!
LiLiCoさんとのトーク楽しみにしていました!
そこで映画に詳しいLiLiCoさんへ質問です。
拓哉キャプテンの映画作品で一番好きな作品はなんですか?
私は「マスカレードホテル」です! 「マスカレードナイト」の公開も楽しみです!
LiLiCoさん教えてください!


LiLiCo:私もね、『マスカレードホテル』大好きなんですよ。“この木村さんが見たかった”って思ってたんですけれども。遡って考えると、『武士の一分』が好きかなと思って。なんか、ああいう役をやると思わなかったんですよ。

木村:あの作品に関しては、なんか役じゃなかったですね。もう、山田洋次さんに「一緒にやらないか」って言われて、断る理由がないなって。「じゃあお願いします」って言って行ってみて、台本を読んでみたら“すげぇ役だな!”っていう。

LiLiCo:でもわかりやすかったし、“わあ、木村さん良いな!”って思いました。 だからその2つだな。だから早く『マスカレードナイト』も観たい。でもなんか、そろそろドロドロのラブストーリーも観たいなと思って。

木村:ドロドロの!?

LiLiCo:そう。『昼顔』もそうだったんですけど、リアルライフだともちろん良くないけど、不倫とかなんかちょっとドロドロした恋愛って、みんなめっちゃ燃えるじゃん、結局は(笑)。それを観てみんな「キャー!」って言ってるんじゃない? やっぱり。

木村:ドラマだからね。

LiLiCo:ドラマだからそれができる。だからそれを映画でも、若いカップルはもういっぱい観たから、大人のカップルがどんどん壊れていくっていうものを(笑)。それを木村さんにちょっとね(笑)。

木村:魔女が企画しそう(笑)。

LiLiCo:そこの1つの狙いは、やっぱり不倫相手の1人は私というね(笑)。1回拓哉を抱きたいなと(笑)。

木村:え、ええ!?

LiLiCo:(笑)。

木村:えー、続いてこんなメッセージをいただいております。

【東京都 しほ 15歳 女性】
拓哉キャプテンこんにちバーン!
私は今年高校1年生になったのですが、私の学校はラジオをやる授業があります。
私は喋るのが苦手でどうやったら上手く話せて、楽しいラジオになるでしょうか?
拓哉キャプテンのラジオを毎週聴いていて話し方や声、
そして、楽しいラジオでほんとすごいなと思います!答えてくれたら嬉しいです。


木村:LiLiCoもラジオをやってるけど、なんかモットーとかありますか? 心がけていることとか。

LiLiCo:4時間半の生放送ですからね。4時間半毎週やっているので。生放送だともちろん使えない言葉は言っちゃいけないっていうのは当然のことなんですけど、でも、「人を傷つけない」ということがとても大事かなと思います。キツいことを言っても、全部自分に向けてるんですよ。全部自虐ネタ。けっこう「ブス」とか言うんですけど、全部自分のことなんですよ(笑)。もうやだもん、こんな顔(笑)。 もっと綺麗になりたかった。でもみんなは「ハッピーにする力があるじゃん」って言うけど、そんなのもうどうでもいいよ! それだったらも高畑充希ちゃんみたいな顔になりたかったよ(笑)。

LiLiCo:このテンションでそういう内容を言うからだよ。だから人を不幸にしないんだよ。

LiLiCo:でも、メールに「上手に話せない」っていう文章があったんですけれども、私も最初日本語は全然話せなかったので。私がその時やったのは、やってることを全部口に出すの。ちょっと怖いけど。そしてiPadを開いて、スイッチをオンにして、1個ずつ(口に出して)言うと、何を聞かれても答えられると思うんですよね。よく「LiLiCoさんに何を聞いても何か出てくるよね」って言われるんですけど、ゴルフ以外…ゴルフだけは全然わからないんで全く何も出てこないんですけど、ゴルフ以外は大体、知らないなりに話はできるっていう。だから人に興味を持つことってすごく大事かなと思って。そうすると、やっぱりインタビュアーはとしては、一応ディレクターが聞きたいことの紙はもらうんですけれども、好きな人が目の前にいると、(それ以外のことも)聞きたいじゃない。「木村さんのそのジャケットはどこの?」とか、「今朝は何食べたの?」とかって聞きたい。だから、目の前にいる人に恋をするんです。そうするともう紙もいらないし、どんどん聞きたいな、興味あるなっていう。

木村:その瞬間に、疑似恋愛にポンってスイッチを入れる。

LiLiCo:はい。恋が緊張を生み出すと思っていたら良くないと思うんですけど…。

木村:同性であってもそれはありなんでしょ?

LiLiCo:はい。“この人はどういう人なのかな”っていう。だから、「なんかこの人あんまり喋らないんですよ」っていう人いるじゃないですか。その人から引き出したくてしょうがないんですよ。

木村:俺もね、割と…引き出せるかどうかは分からないんだけど、こうやって、例えばゲストね。今回はLiLiCoが来てくれてお話ししてるじゃないですか。で、ブースには僕ら2人しかいないけど、例えば事務所の方だったりとか、たまにスタジオに来てる人とかいるじゃん。こうやって話してるトークをブースの横の部屋で聴いてる人いるじゃない。なんかその人が聴いてただ帰るっていうのは絶対に嫌だなと思って。“あそこ絶対クスクスさせたいな”っていう。そういう自分の中の勝手な欲があって、要所要所にプチプチって穴を開けられたら嬉しいなみたいな感じはありますね。

LiLiCo:サブはパッと見ますよね(笑)。

木村:話すのって、大体みんな苦手ですよね。特に1人喋りっていうのも、このFlowではやってるんですけど、(普段は)1人で話してるっていうことはあんまりないもん。だからマイクに向かってずっと1人で話すっていうよりかは、必ず、聴いてくれてる人をここに偶像化してその人に向かって話してるか、あとは実際にこうやってガラス越しに座ってくれているスタッフと目を合わせて話したりとか。だからしほも、誰かそういうクラスメイトだったり、そのラジオの授業をやる際にいてくれる先生だったり、その人に向けて話をするといいと思う。すごく遠くに向かって話をするんではなくて、すごく身近な人。周りのすごく近い人にお話をするような感じで話をする。そうすれば、ラジオの授業なんで、しほが話す言葉も声も電波が伝えてくれると思うので。

LiLiCo:木村さんのラジオをいつも聴いているなら、多分何かを感じてると思うんですよね。“もしかしたら私だけに話してくれてるんじゃないかな”とか。でもそれはそういうことなんですよね。近いところにいる人に話しかけてるっていうことなので。で、もう1つネタができたじゃん。木村さんに教えてもらったんだよ、これ! ヤバくない? え、めっちゃ言うよ、私(笑)。私だったら「木村拓哉さんが教えてくれたんだよ!」って。

木村:いやいや。でもこの番組が全国38局ネットっていうのもものすごい恵まれていることだと思うんだけど、その周波数に自分が発した言葉だったり感情だったりテンションが乗っかって、その電波を受けてくれた人たちに届けられるっていうのは、やっぱこの…なんだろうな。自分がずーっとやってたいなって思える、なんかすごい特別なカテゴリーですよね。

LiLiCo:ラジオはいいですよね。めちゃくちゃいいですよ。

木村:ぜひ、しほにも。ラジオの、今は授業かもしれないですけど、ひょっとしたらこれがきっかけでね。

LiLiCo:そうですよ。そんな授業があるなんて嬉しい。

木村:どうする? 何年か後に会ったら女子アナになってたら(笑)。

LiLiCo:ね。そうかもよ? 私だったら頑張ってなりますよ。

木村:夢を叶える魔女ですからね。LiLiCoの今の夢や目標は?

LiLiCo:スウェーデンに帰りたいっていうのと、10年後15年後ぐらいに、スウェーデンで鉄板焼き屋さんをオープンしたいなと思っていて。飲食にも手を出してみたいなと思って。日本の鉄板焼って、火を出して…ショーですよね。なんか見せてくれたりとかするのが美しくて。そろそろ人材を探さないといけないなっていうのと、あとヨーロッパ全部そうなんですけど、スウェーデンは特に新しいビルを建てないんです。大事な街並みをそのまま取っとくっていう。だから物件がないんですよね。スウェーデン人の面白いところなんですけど、飲食ビルみたいのがなくて、路面店じゃないとちょっと怖くて入れない。中が見えないとなかなか入らないっていう。なので、何かがなくならないと何かが開かないって感じなので、ちょっと難しいかなと思いながら、それまでお金を貯めてます。あとは松崎しげるさんとデュエット(笑)。

木村:また名指ししたよ(笑)。

LiLiCo:松崎さんと歌った時にはまた連絡ください(笑)。「やったな、この魔女!」って。その時にまた生きてる音がするから(笑)。

木村:いや〜、叶いそうですね。ということで今月はLiLiCoをお迎えしてお送りしてきましたが、この番組はの毎回ゲストの方に「人生の1曲」を聞いてるんですよ。LiLiCoの人生の1曲って、どんな曲ですか?

LiLiCo:ちょっと前振りしていいですか? 今映画の仕事をしていて、小さい時も当然映画をいっぱい観てきたんですけど、私の中で『グリース』っていう映画がすごく強く残ってて。あれは私が8歳ぐらいの時のものなんですけど、最初は勉強ばっかりしていた女の子が、ちょっと髪の毛を巻いて赤い口紅をして黒い革ジャンを着てピンヒールで歩いてるところに、“ワオ!”ってなって。その時8歳ぐらいでしたけど、“やっぱ女って、髪の毛ブワーッでタイトな黒いパンツ履いてピンヒールで歩かないとモテないんだな”という大きな勘違いをした瞬間であったんですよ(笑)。最後の方に遊園地で踊ったりとかするんですけれども、あれでもう遊園地は踊るところだと思いこんでたぐらい(笑)。その映画の中でフィナーレのところで流れる、「You're the One That I Want」いう遊園地で踊ってる2人のデュエットが、私に大きな影響を与えました。私は音楽がすごく好きなので正直曲はいっぱいかけたいんですけども、1曲選ぶのであれば、『グリース』のサントラからの「You're the One That I Want」。

木村:すげー意外。まさか『グリース』からくると思わなかった! 映画音楽かなとは思ったけど、『グリース』だとは思わなかった。

M1.You're the One That I Want (From "Grease")/John Travolta & Olivia Newton-John

2021年05月23日Flow 第百四十七回目「拓哉キャプテン × LiLiCo」Part3

今月5月のゲストは、映画コメンテーターのLiLiCoさん。
ここでしか聞けないトーク、お楽しみに!


木村:インタビューで、本当は聞きたいけど「こういう質問はやめてくださいね」って最初から用意されてるものもあるじゃないですか。そういうところのバランスって、どうやって取ってるの?

LiLiCo:聞いちゃいけないことは聞かないですよ、やっぱり。私も『王様のブランチ』を20年やってきて、その前に5年別の方がやってたんですけど、ずっと映画コーナーがある番組ってなかなかないんですよ。何かのネタがあってちょっとだけその映画を紹介するっていう番組はあっても、じっくりと映画紹介をするのはうちだけぐらいだと思うんですよ。

木村:そうかもね。

LiLiCo:それは、そういう“変な質問をしない”っていうのが…。でも、私たちが聞きたいのは多分、そこじゃないと思うんですよね。映画のことを聞きたいので、あんまり気にならないというか。

木村:あとやっぱり、出演者さんの立場で一瞬ものを考えてしまうんだけど、「今回この映画のプロモーションでいろんな方からインタビューを受けます」ってなると、「もうそれさっきも話したよ!」って話に絶対なるじゃん。そこ、インタビュアーさん難しいよね。

LiLiCo:絶対なります。ハリウッドからいらした方だと、6分とか下手すると3分しかもらえないので、感想を言う時間がないんですよ。だからもう本当に歩きながら握手するまで感想を言うぐらい、1秒もすごく大切。でも、トム・ハンクスにいつも褒められるんですけど、「ちゃんと観たんだね」っていう。アメリカの媒体って意外と(作品を)観ないでインタビューしたりするんだって。日本人の記者は大体みんな観ますけど、それが海外の皆さんにとってはちょっとレアだったりとかするんです。あと、(部屋に)入った瞬間にもう不機嫌の人がいるんですよ(笑)。前の媒体がやらかしてるんですよ(笑)。

木村:ちなみに、それはどなたでした?

LiLiCo:えーと…ラッセル・クロウとか(笑)。

木村:あの人が不機嫌って嫌だな〜!

LiLiCo:でもラッセル・クロウとリュック・ベッソンは、谷間を出して行くとすごくご機嫌なんです(笑)。

木村:だからそういうところで使うなや! 谷間って(笑)

LiLiCo:ちょっとだけ洋服が大きく開いてるのを着てると、なんか「ハァ〜イ!」って(笑)。日本人の男性は全くこういうタイプ受け付けないらしいんですけど、海外ではちょっとだけ面白いタイプになってるらしいですよ(笑)。

木村:日本でも十分面白いです(笑)。

LiLiCo:1回すごいビビったのが、『ワイルド・スピード』とかに出てるヴィン・ディーゼルに、当時まだそこまで名前が知られてなかった時にインタビューをさせていただいたんですけど。

木村:いつぐらいの時? 『トリプルX』とか?

LiLiCo:そう! 彼が記者会見をタンクトップでやったんですよ。日本でね。で、インタビューの部屋に入ってきた時に、長袖のシャツを着てたんですよ。“あなたがが筋肉見せないでどうするんだ”っていうのが私の中であって。

木村:ちょっと寒かったんじゃない? ちょっと空調効きすぎてて(笑)。

LiLiCo:そこはちょっと我慢してもらう(笑)。で、「Hey you! Show your muscles!」って言ったら、バーっと部屋を出てったんですよ。“怒らせちゃった!”と思ったら、タンクトップで戻ってきました(笑)。

木村:プロデュースするな! インタビューする相手なのに「あんた、筋肉見せなさいよ!」って、どんなインタビュアーだよ(笑)。

LiLiCo:あの時は笑ったな〜。

木村:でも、基本皆さんすごいサービス精神がある方たちばかりで。すっごいびっくりしたのが、ロバート・デ・ニーロさんが『BISTRO SMAP』 に来てくれた時に、もう自分の中では“うわ〜、ロバート・デ・ニーロだ!”いう感覚でずっといたんだけど、調理して実際に食べますよって言う前にスタンバイの仕切り直しがあって、「30分ぐらい、ちょっと楽屋の方でお待ちいただきたいんですけども」みたいな感じだったのね。僕は楽屋を使わない人間だったから前室(出番の直前にタレントが待機する場所)にいたんだけど、そしたらデ・ニーロさんが、「いやいや、わざわざ楽屋なんかに帰る必要はないよ」って言って、ずっと前室に居られたんですよ。

LiLiCo:へえ〜。すごい!

木村:そしたら、俺とデ・ニーロしかいないんですよ。

LiLiCo:(笑)。

木村:“いやいや、これおかしいでしょ!?”って思ったら、向こうの方は結構奥様と一緒に来日されるケースもたくさんあるから、奥様が来られて、デ・ニーロさんの横にお座りになったの。それで“飲み物か何かを出さないと失礼だな”と思って、カップに氷を入れてアイスコーヒーをジャージャーって出して、で「どうぞ」って奥様に出したら、(デ・ニーロが)「ありがとう! 紹介するよ、僕のワイフでね」って言って、僕も「どうも初めまして」なんて言って(笑)。で、「僕の出てた映画で好きな映画はある?」とかって言ってくれて。“ええ〜〜!! そんな話していいんすか〜!?”みたいな。それで、『ヒート』っていう(デ・ニーロが)アル・パチーノさんと共演した作品があるんですけど、その中で、ひょっとしたらリハーサルを1回もしないで本番1発で撮られたんじゃないかって言われている、後半のレストランで2人で向き合って話すシーン、あったじゃないですか。「あそこのシーンがすごい好きです」って言ったら、「本当に観てくれてるんだね」って言って、なんかすごい気さくに話してくださったりとか。

LiLiCo:そこなんですよね。“ちゃんと観てるんだな”っていうのが、やっぱりアメリカの皆さんにとってはすごく嬉しいみたい。「このシーンが…」とかって言ってるところ。

木村:あと、みんな楽屋に帰らないんですよ。デンゼル・ワシントンさんもずーっと前室にいて、“えー! 俺と2人きり!?”って思って。そしたら、たまたまなんですけど、その日、僕は入りの時に私服でニューヨーク・ヤンキースのキャップを被っていて、で、ポコンと置いといたんですよ。そしたらデンゼル・ワシントンさんが「それ君の?」って言うから「はい。僕のです」って言ったら、サムズアップされて、そのヤンキースの帽子にシグネチャーを書いてくれたんですよね。

LiLiCo:めっちゃいい人ですよね。

木村:めっちゃいい人。ホント、サービス精神旺盛。トム・クルーズさんもそうだったし、ジュード・ロウさんとか、もちろんウィル・スミスなんてもうヤバいぐらい。

LiLiCo:彼はもう、本当に最高! 私のウィル・スミスとの出会いが、『メン・イン・ブラック』で(ウィル・スミスが日本に)来た時に、私はまだ『王様のブランチ』をやってなくて、別の地方局でちょっと映画(の解説)をやってたから、それで記者会見に行けたんですよ。それで終わったら、ウィルが「あの子と写真を撮りたい」って記者席に座ってる私を指差して、バーっとみんなの間を通って、私と一緒にツーショットを撮ったんですよ。

木村:普通、ないぜ? 記者会見で「その子と写真撮りたいんだけど」って言われないよ。

LiLiCo:そうですよね。いろんな人に会うんですよ。名古屋に行った時に、ボビー・ブラウンに偶然会ったんですよ(笑)。

木村:なぜ!?

LiLiCo:わかんない(笑)。飲み屋に行ったらいたんですよ(笑)。

木村:ボビー・ブラウン、名古屋でいねぇだろ!

LiLiCo:でもだって、木村さんはマイケル・ジャクソンに会ったんですもんね! 震えたよ!

木村:いや、会ったけど、それは名古屋でボビー・ブラウンと会うのとは違うよ? マイケル・ジャクソンは、要は「一緒にイタズラを仕掛けてくれませんか?」っていうお誘いをしたら、マイケルが乗ってくれたらしくて、来てくれたっていうだけの。だから“会った”って言うか、お会いはしたけど、LiLiCoが名古屋でボビー・ブラウンと会ったっていうのとは全然違うから。

LiLiCo:マイケルは1回会ってみたかったな〜。ロスに行った時に、マドンナとプリンスとすれ違ったんですよ。

木村:だから、そういうのとは違うよ。言っとくけどそっちの方が引き強いよ。でも本当にスマスマをやらせてもらっていたおかげで、グラミー賞とか観てても、なんか不思議な気持ちになる。スーパーボウルのハーフタイムショーとか観てると、“この人たちと俺、共演したなぁ”っていう感覚に一瞬になるから。だって、ジェームス・ブラウンが来ましたからね。

LiLiCo:すごいな!

木村:で、そのジェームス・ブラウンが来てくれたっていう事実を、海外のアーティストに「こういう番組です」って見せると、大抵みんな「来る」って言ってましたね。

LiLiCo:私も、いつもトム・クルーズとのツーショット見せると、みんな写真撮ってくれましたよ(笑)。「すいません、トム・クルーズもオッケーしたんで、いいですか?」みたいな(笑)。トム・クルーズとかは“ジャパン・デー”を作ってくれるんですよね。クリント・イーストウッドもそうなんですけど、ジャパン・デーを作って、日本の記者だけを招待する日をLAで作ってくれたりするんですね。ファンサービスとかって、やっぱりトム・クルーズが1番ですよね。

木村:あ、そう?

LiLiCo:ジョニー・デップという話もありますけど、トム・クルーズの方がすごいですね。スタジオのドアから自分のバスに乗るまで、10mを40分かけて歩きましたからね。みんなにも(サインを)書いたりとか写真撮ったりとか。

木村:身辺警護の人からするとね、そういうクライアント1番大変らしいですね。

LiLiCo:ですよね(笑)。

木村:いろんな人との話があって面白いな〜。そんなLiLiCoのプライベートにもちょっと触れていこうかな思いますけども。2017年に(「純烈」の小田井涼平さんと)ご結婚されて。生活はどう変わりました?

LiLiCo:あまり変わらないですね。

木村:お家の中でなんか分担とかあるんですか?

LiLiCo:分担は私が100パーですね。全部やります。私が特に何かやってほしいとも思ってない人なので。

木村:マジ? 俺、掃除機かけるのすっげー好きなんだけど。

LiLiCo:(夫は)洗濯物を畳むのが好きみたいで、だから向こうが先に帰ったりとかするとも畳んであったりとかはしてくれますけど、してない時もあるので、別に全然自分でやります。で、アイアンマンとかスターウォーズのストームトルーパーとかのフィギュアが、家の玄関に200体立ってるんですよ。それをちょっとずつ動かすのが彼の趣味なんで(笑)。

木村:マジ? あんなに大きい人なのに(笑)。

LiLiCo:そうなの(笑)。あと、カスタマイズもしますし。

木村:すごいなあ。もうちょっと豪快な趣味なのかな〜と思ってたら…。

LiLiCo:何も。だから、縫い物もすごく上手。「純烈のお母さん」と呼ばれてるんですけど、洋服が破けたりとかしたら、全部直すのは小田井の担当なんですって(笑)。細かいことやるの大好き。

木村:へぇ〜!

M1.Carnival/The Cardigans

2021年05月16日Flow 第百四十六回目「拓哉キャプテン × LiLiCo」Part2

今月5月のゲストは、映画コメンテーターのLiLiCoさん。
今回は一体どんなトークになるのか。最後までお付き合いよろしくお願いします。


木村:日本語がわからない状態で来て、日本語をどうやって覚えたの?

LiLiCo:テレビを観て覚えました。最初、お弁当屋さんで働いてたんです。お弁当屋さんでは言葉はいらないので。

木村:多少いるでしょ?

LiLiCo:「おはようございます」ぐらいは。「肉団子右上の角に入れて下さい」って言われたらあとはもうずーっと肉団子を右上の角に入れたりとか、あと高野豆腐絞ったりとか、そういうのが最初の仕事でした。

木村:じゃあ、日本語の先生はテレビ?

LiLiCo:そう!

木村:マジで?

LiLiCo:あとは葛飾のおばあちゃん。

木村:すげえ。

LiLiCo:みんなが笑ってる時に「あっ、これが何か面白いことだったんだな」っていう(笑)。

木村:でも、日本のテレビの中で、お笑いだったりバラエティーだったりあるけど、やっぱり海外の方が“面白い”と思うポイントと、日本人が“面白い”と思う…ボケやツッコミがあっておかしくて笑う、みたいなポイントって、そこも国によってちょっと違ったりするじゃないですか?

LiLiCo:スウェーデンは言葉がとかが多いけど、日本はやっぱり顔が面白い。表情だったりメイクをしたりとか。例えば志村けんさんがバカ殿で出てきたりとか、変なおじさんで出てきたりしたのを見ると、どんな国の人でも笑えると思うのね。
私はお昼休みにおばあちゃんの家に戻ってランチを食べながら、『笑っていいとも!』とか、当時は『ごきげんよう』の前身の番組で『いただきます』だったんですけど、その2つを観て(日本語を)覚えてたんですね。

木村:『笑っていいとも!』と『ごきげんよう』で日本語を覚えたの? すごい!

LiLiCo:そうなんですよ。だからもうテレフォンショッキングに出られたのが嬉しくて、号泣しましたもん(笑)。

木村:それはビックリだな。

LiLiCo:それから、生きるための文章。「お腹空いた」「喉乾いた」みたいなものを覚えて。いまだに日本語学校に行ったことがないので、私の日本語、すんごい間違えてると思うよ。NHKのナレーションとか3本ぐらい持ってたんですけど…。

木村:その時は原稿があるから、それを読めば良いんでしょ?

LiLiCo:でもイントネーションとかがあるから、最初の頃は一行ずつ「違う違う!」って言って直されました。ナレーションなので個性というよりも正しくないといけないので、それですごく覚えましたね。

木村:俺、今日こうやってじっくりお話しするまで、なんかこう、もうちょっと楽しいお姉さんなのかなって思ってたんだけど、けっこうディープだね。

LiLiCo:ディープ(笑)。

木村:すごいね。

LiLiCo:いやいや(笑)。

木村:情熱がないとそこまでできないよね。

LiLiCo:そう。別にお父さんとお母さんが「日本に来て」って言ったとかじゃなくて、私が“日本に行きたい!”“あの雑誌に載ってた人達と同じになりたい”っていう風に思って自分で言ったから、“これはもうやるしかない!”っていう。だから、8年ぐらいスウェーデンには帰らなかったんですよ。もう少し仕事が入るまで、売れるまで帰れないと思っていて、もちろん8年でなんか売れなかったですけど、その時、ちょっとした仕事がスウェーデンであったので戻りました。

木村:だから、スウェーデンから「日本に来たい!」と思わせた火種が、相当な火力だったんだね。

LiLiCo:やっぱり日本のテレビとか“電波もの”ですよね。スウェーデンって、芸能界がすごく狭いんですよ。あのABBAとかセリーヌ・ディオンとかが出た『Eurovision Song Contest』っていうヨーロッパの国々がやる歌のコンテストがあるんですね。それに出るぐらい(しか芸能界に入る方法が)なくて。でも、それに出るのがもうめちゃくちゃ難しい。なかなか新人は出られないので、当時で言う「デモテープ」を送り続けるっていう。「そんなの無理じゃん!」っていう中で、日本にはタレント学校とかオーディションがいっぱいあるっていうのを聞いて、(日本に来て)そこから入ったんです。(タレント学校の)クラスは30人ぐらいいましたけど、発声練習をしても誰も私のことを聞いてくれないから、“どうやったらみんなが私を見てくれるか、聞いてくれるか?”って自分で考えて、マンツーマンで先生についてもらって。当時の先生から22年経って聞いたんですけど、“この人はレッスンじゃなくて場数だな”と思ったらしくて、それですぐビアガーデンでデビューしようっていう話になって、それでもう浜松に行っちゃったんですね。そこは演歌の事務所だったので、演歌歌手の付き人をやりながらその前歌をやらせていただいてたんですよ。

木村:前座みたいな感じ?

LiLiCo:はい。それで2、3曲歌って、そこからは着物の着付けと、終わったら畳んで荷物を持って…まあ、お世話係ですよね。

木村:その時間があった後に、ヒッピー生活を経験したんだよね。

LiLiCo:そうです(笑)。

木村:そのヒッピー生活を抜け出すきっかけを与えてくれたのが、中川翔子ちゃんのお母さん…っていうのは何なの?

LiLiCo:中川翔子ちゃんのお母さん本人は高級会員制クラブって言ってるんですけど(笑)、ショーパブをやってたんですよ。そこを友達が「この人住む所ないんだよ」って言って紹介してくれて、それでも日払いで現金でもらって、それを貯めて、やっとひとり暮らしできるようになったんです。

木村:そうなんだ!

LiLiCo:それですぐ辞めちゃうのも良くないので、そこで5年働いてました。だから翔子ちゃんは10歳ぐらいの時から知っています(笑)。すごく才能を持ってたんで、タレントになるなっていうのはわかりました。

木村:それで2001年に『王様のブランチ』(TBS系)の映画コーナーのレギュラーに抜擢されて、そこからずっと。

LiLiCo:そうです。そこから20年になりました。

木村:レギュラーに抜擢されたのはどういう流れだったの?

LiLiCo:『サウスパーク』っていうアニメ知ってます?

木村:知ってる知ってる! ちょっとブラックユーモア満載の。

LiLiCo:子供4人が主人公で、そのうちの一人のエリック・カートマンの声を声優としてやってたんですね。それで、雑誌に「今週の声優の紹介」みたいなのコラムがあって選ばれて、そのコラムの決まりが、「その声優が好きな映画を3本あげる」ということだったんですね。“これ、なんかあるな”と思って、好きな映画というよりも、幅広く「なんかこの人映画わかってるな」って感じで映画をあげた方が面白いんじゃないかなと思ったんです。まず1本が、その『サウスパーク』の映画。だからアニメですよね。でもう1本がサンドラ・ブロック主演の映画『デンジャラス・ビューティー』。ちょっとおふざけのコメディだったんですよ。3本目が『太陽の誘い』。官能的なヨーロッパのラブストーリーだったんですけど、『王様のブランチ』の放送作家さんが、その(好きな映画としてあげた)3本を見て、「この人、映画のことわかってるんじゃない?」って言って電話が来て、決まったんです。

木村:じゃあ、その映画のチョイスが、ちょっと間違ってたらなかったかもね。

LiLiCo:なかったですね。

木村:もともと映画は好きだったの?

LiLiCo:私の中で映画は現実逃避でした。私、弟が病気でずっと面倒見てたんですね。お父さんが出ていったから、母はずっと働いてて、たまに「どこか行っていいよ」って言われた時に行くのが必ず映画だったんですよね。だから、いつも自分のいる場所が映画のスクリーンの中だったんですよね。

木村:映画の観方も、客観視ではなく、映画を観てるうちにその映画の世界の中にLiLiCoが入ってる…っていう感じだ。

LiLiCo:入っていました。だから、いろんな人になれるんですよ。

木村:タイムスリップして、中世の世界観だったり、未来だったり、現実だったり。

LiLiCo:男性にもなれる。

木村:“映画を観る”ってなると、傍観者というか、チケットを買って客席に座って観てるから、なんかどこか冷静にその作品を観ちゃってる時もあるけど、その世界の中に入って行けるっていうのは一番豊かな映画の観方ですよね。

LiLiCo:そうですね。だから、スウェーデンの映画が多かったですけど、若い時に観ていた作品とかはずっと心に残っていますし。日本に来て映画コメンテーターをやるにあたって、日本の映画が全くスウェーデンに入って来なかったので、本当に勉強しましたね。もちろん全部は観られないんですけれども。

木村:いろんな方とお会いしてインタビューもしてますよね。“この人はやばかったな”っていうのはあります?

LiLiCo:えっと、どっちのやばかった?

木村:両方。

LiLiCo:やっぱり(クエンティン・)タランティーノは面白いなって思って。俳優もいいけれど、やっぱり監督やったり脚本とか書いた時って、ものすごい思いがめちゃくちゃ入ってるじゃないですか。メイキングとかを見ても、何回もやり直したい人なのよね。「なぜならば私たちは映画作りが好きなんだぜ!」みたい感じのことをずっと言ってるんだけど。あと、飲みに行った時に…。

木村:えっ、飲みに行ったの?

LiLiCo:はい。

木村:タランティーノと?

LiLiCo:私、バーカウンターで「フラッシュダンス(ホワット・ア・フィーリン)」を歌ったんですよ。せっかくなら『フラッシュダンス』と同じことやりたいじゃないですか(笑)。

木村:やったの?

LiLiCo:その時、水をかけたのはタランティーノだったのよ。私、真冬にデニムがビチョビチョになって、タクシー乗るのが大変で。座席に座っちゃうと次の人が濡れちゃうから、次の人も可哀想だしタクシーも可哀想だから、床のゴムの所に座って家に帰った記憶がありますね(笑)。

木村:それ、どういう思いやりだよ(笑)。タランティーノと飲みに行ったっていうところを広げてくれるのかなと思ったら、“デニムがビチャビチャでタクシーの床に座って帰ったのよ、アハハハ”って(笑)。

LiLiCo:(笑)そうなのよ。やっぱり映画と同じで、“エンドロールが終わった後にまだ映画が続いてる”っていう感じなので。私の中でのタラちゃんは…。

木村:タラちゃん!?

LiLiCo:私「タラちゃん」って呼んでるんですよ。メールでいつも「タラちゃん」って送ってます。本人もわかってますよ。けっこう何人かは「タラちゃん」って呼んでるみたいなので。

木村:へぇ。

LiLiCo:英語が話せるので、向こうも楽っていうか、けっこう飲みに行くんですよ。ジェラルド・バトラーとか、あとトビー・マグワイアとも『スパイダーマン』の時に一緒に行きました。「あの人とご飯行きたいです」って言われて、ご飯に行きました。

木村:そういう時って、なんかちょっと“イケイケメイク”してってるでしょ? いつもよりちょっとライン太めとかにしてない?

LiLiCo:まあちょっと…あわよくば(笑)。もちろんスタッフもいっぱいいますので。でも楽しかったですよ。わりと友達を連れて来てくれるので、イーサン・スプリーがいたりとか、いろんな人にプラスで会えます。

木村:プラスで会えるって言うか、まさかタランティーノを「タラちゃん」と呼んでるとは思わなかったなぁ。じっくり話したことはないんですけど、カンヌ映画祭とかでタランティーノさんが審査員やってる時もあったし、“ホテルのロビーでカンゴールの帽子かぶった人がなんかすげぇ大声出しているなぁ、誰だあれ!?”…と思ったらタランティーノだったってうのはありますけど、飲みに行ってタランティーノに水をかけられるっていうのはないです!

M1.Flashdance... What A Feeling/Irene Cara

2021年05月09日Flow 第百四十五回目「拓哉キャプテン × LiLiCo」Part1

今月5月のゲストは、映画コメンテイターのLiLiCoさんをお迎えしました!
一体どんなトークになるのか、お楽しみに!


木村:よろしくお願いします!

LiLiCo:どうも〜、お願いします。やっと! 待ってました(笑)。

木村:いや、こちらこそですよ! 舞台をやってたんだよね?

LiLiCo:そう。人生初のミュージカルを。

木村:どうでした?

LiLiCo:もうね、刺激的ですね。『ウェイトレス』というミュージカルなんですけど、もともとは映画だったんですよ。50歳になったらミュージカルをやりたいって、40歳からずっと言ってたんで、ちょうどそれで50歳になった年に(話が)来たから。それもけっこう良い役で。そのために声帯の手術をしたんですけど…。

木村:声帯の手術!?

LiLiCo:手術をしたんですよ。もう声がガラガラだったじゃないですか。まだガラガラですけど(笑)。でもこれで今ちゃんと裏声も出るようになって。

木村:ファルセット?

LiLiCo:そう。それで、手術した次の次の日に転んで膝を割ったっていうね(笑)。ずっと入院してたっていう(笑)。

木村: よくそれで間に合ったね。

LiLiCo:治しました。もう一生懸命リハビリやって。だからもう今、達成感が半端なく気持ちいい(笑)。

木村:(笑)。実は、LiLiCoには本当はもっと早いタイミングで“このFlowに来てくれねぇかな”というオファーは実際にお願いしてたんですけど。

LiLiCo:そうなんですよね。

木村:その舞台、ミュージカルをやられるということで、まぁ今この時期なので、LiLiCoが50歳になったらやりたいと言っていたそのミュージカルを成功させるためにも、関係者の方…舞台に上がる役者さんだったり、出演者やスタッフも、それ以外のお仕事っていうのはできるだけ入れないという制限があったので、ミュージカルが無事終了するのを待って、満を持して来ていただいたということで。

LiLiCo:でも、前回断った時に泣きました(笑)。悔しくて。

木村:でもそれはミュージカルを成功させるためですから。

LiLiCo:本当にありがとうございます。そういう風に連絡をいただいて(笑)。本当に木村さんは優しいなぁと思って。毎回ね、なんか大変な時に木村さんのメッセージとかがすごくパワーになります。前もボディビルをやった時に…大人になって泣くことってあまりないじゃない? “悔しくて”とか”大変で”って。

木村:いや、そもそも、挑戦することが他の人とちょっと違うんだよね…。

LiLiCo:(笑)。もうね、週5でジムに行ってたんです。で、ささみとわかめと豆しか食べなかったのね。貧乏な時代は別にそれで良かったんですけど、それなりにお金があって何でも食べられる時になってそれしか食べられないっていうのが、もうキツくて…。私の通ってるジムの窓から、木村さんのコマーシャルのポスターが見えるんですよ。それを見ながらずっとリフティングしてたんです(笑)。「木村さぁぁん! 頑張るからぁぁぁ!」って(笑)。で、1回だけ本当に「辛いよ〜!」って連絡したら、「人が挑戦できないようなこと挑戦できているから、すごいよ」って返事をくれて。そのメッセージを見ながら「うぉぉぉ!」ってずっと言ってたの(笑)。

木村:だってさ、急にボディビルに挑戦したりさ。僕らのそもそもの出会いは、『王様のブランチ』(TBS系)とかにお邪魔した時に、「どうもこんにちは」っていうコミュニケーションもあったけど、ここまでのお話をさせていただけるようになったのは、スマスマのコントで、『昼顔』(フジテレビ系)っていうね、斎藤工と上戸彩ちゃんの素晴らしい作品があるんですけど、それをもうとんでもないパロディにさせていただいて、その時の僕の相手役としてLiLiCoが来てくれて、そこですよね。

LiLiCo:はい。どうして私が選ばれたんでしょう。今でも謎なんですけど(笑)。もうね、楽しかったわ。変顔したり。

木村:あれ面白かったですよね。

LiLiCo:けっこう最後の方に、もう“壁ドン”どころか、木村さんが逆立ちして“股ドン”になった時があって(笑)。

木村:あれを真剣にやっていたっていうね。その控え室で色々お話伺うと、なんか「私、今度けっこうエロ系の写真撮るんだけど、木村さんどう思う?」って言うから、「エロ系の撮影ってどこまで行っちゃうの? 」「いや、もう行くとこまで行っちゃおうかなと思ってるんだけど」とかそういうお話をさせていただいたり。で、それが終わったと思ったら「今度プロレスやろうかなと思ってるのよ」とか。「何なの? 会う度に」っていう感じではありましたよね。

LiLiCo:でもその度に、そのエロエロの写真の時も、「じゃあ、大きなお花を加えるとかっこいいよ」とかって言ってくれて、それで撮ったからね。今でもそれが私の(LINEの)アイコン。

木村:まあ、こういう関係性のLiLiCoなんですけども、皆さんにLiLiCoの人となりをちょっとご紹介しようかなと思うんですけども。
1970年、スウェーデンのストックホルムでLiLiCoが誕生し…18歳なんだ?

LiLiCo:そう。18歳で日本に来たんですよ。

木村:へぇ〜! で、芸能活動をスタートさせたのが、1989年。

LiLiCo:(来日の)次の年ですね。19歳で静岡県の浜松の「松菱」っていう、もうないんですけど、デパートの屋上のビアガーデンで歌手デビューをしました。

木村:聞いたところによると、その話もLiLiCoと楽屋でしたんだけど、一時期あれだったよね。割とこう、ヒッピー的な生活。

LiLiCo:ド貧乏でした(笑)。浜松から東京に出てきて、事務所の中に住んでたんですよ。東京の中野で(笑)。それで(事務所の)鍵とか全部変えられて、全部を差し押さえられて、そこから5年間車の中で生活してたんですけど、みんなキャンピングカーに住んでたと思っているみたいで。普通の乗用車だったんですよ。

木村:セダン?

LiLiCo:そう(笑)。だから、まっすぐ寝られなかったんですよ、5年間。リクライニングだけで寝るっていう。

木村:後部座席に行っても、そうか、体は伸ばせないか。5年間! まあ、今現在はイベントに出演する、他にもアニメの声優だったりナレーションだったり。だってね、ミュージカルにも出演されてますから、女優さんとしても活躍してますし、皆さんがご存知のとおり、映画コメンテーターとしても活躍してますからね。

LiLiCo:長かったけどね。ここまでね。

木村:まあ、長いと言えば長いし、あっという間と言えばあっという間。だから、いろんなことがありすぎたってことですよね。

LiLiCo:そうね。でもやっぱり、挑戦したいことは全部挑戦しないといけないなと思って。なんかこう死神が来て、「もうそろそろお前の番だぜ」って来た時に、“やっておいて良かったな”って思いたい。なんか人生の中で、“あれもやっとけば良かった”って思いたくないの。

木村:死神が来た時に、「わかったよ、行ってやるよ!」ってすぐに。

LiLiCo:そう(笑)。

木村:死神が来た時に、「ちょっとまだあれやってないんで、ちょっと待ってもらっていいっすか?」とは言いたくない?

LiLiCo:(笑)。言いたくない。だから、興味のあることは全部やってます。

木村:ミュージカルも成功させ、今現在の今僕の目の前にいるLiLiCoが、「次にこれやってみたいな」っていうのは何ですか?

LiLiCo:芸能界のことだったら、デュエットしたい。歌でやりたいんですよ。歌手になるために日本に来たので、一番成功してないのは歌手活動なんですよね。いっぱいCDも出してるんですけど。

木村:それは“シンガーLiLiCo”単独ではなく、なんでデュエットなの?

LiLiCo:なんか、ハッピーな、40歳から50歳ぐらいのみんながカラオケで盛り上がれる“のんべえソング”みたいなのをやりたいなと思ってて(笑)。

木村:それ、自分の生活の延長なんじゃないの(笑)。

LiLiCo:いやいや(笑)。まあでも、仕事は生活の延長がいいなと思っていて。今スウェーデンの歌謡曲ってすごく良くて、特に80年代のが良くて、それを私が日本語にしてやりたいなと思っていて。

木村:だから、両方作ればいいじゃん。スウェーデン語のバージョンと、日本語バージョン。

LiLiCo:はい。

木村:だったら…。

LiLiCo:来ます?

木村:「来ます」っていうか、生活パートナーが歌えるじゃないですか。

LiLiCo:いやいや、あの人はやだ(笑)。別の人がいい!

木村:ハッキリ言い過ぎ(笑)。

LiLiCo:なんかロックな声を持ってる人がいいな〜。

木村:ロックな声(笑)。なんかね、このアクリル越しにね、すごい見られてるんですけど、俺(笑)。

LiLiCo:だって、どこか見ないといけないんだもん(笑)。

木村:じゃあ、LiLiCoが思うロックな声の持ち主は?

LiLiCo:木村さんはきっと来ないから、断られると思ってるので(笑)。松崎しげるさん。

木村:おいおい! 公共の電波で名指しすんな(笑)。

LiLiCo:(笑)。

木村:日本のアイドルに憧れて日本に来られたっていうことなんですけど、当時好きだったアイドルってどなただったんですか?

LiLiCo:というよりも、日本語が全くわからなかったので。葛飾のおばあちゃんがいつもアイドル雑誌とか送ってくれて、それを見て、ピンクのフリフリの衣装だったりとかが可愛くて、“こういう風になりたい”っていう。スウェーデンのアイドルってそうじゃないの。革ジャンだったり、なんかもうちょっとロックな感じ。

木村:要は、リアルな生活の中からちょっと突出したイケてる男の子だったりイケてる女の子が、スウェーデンではアイドル。まあ、日本のアイドルって独特だもんね。世界中探してもいないっしょ。

LiLiCo:いないですね。“すごいな、この国!”と思って、必死で日本語を勉強して。だから、誰っていうよりも、後々見たら河合奈保子さんとか早見優さんとかのレコードが家にあったっていう感じだったんですけどね。でも、特にその“歌”が(歌詞が)よくわからないから。何を歌ってるのか全くわからないから、どっちかと言うと、ビジュアルのところに惚れましたね。

木村:ローラースケートびっくりした?

LiLiCo:びっくりしました。

木村:その後ろで俺スケボーで走ってたからね(笑)。

LiLiCo:すげー! すごい(笑)。

木村:すごくない? 今考えたら、あれすごいよね。

LiLiCo:すごい。可愛いじゃない。

木村:日本独特のカルチャーかもね。

LiLiCo:それに惚れましたね。でもその洋服がすごく刺激的で、“こういうの着て踊りたいな”と思っていましたね。

木村:だって、ある意味アニメだもんね。

LiLiCo:そうですね。

M1.Dancing Queen/ABBA

2021年05月02日Flow 第百四十四回目

早速、1通メールをご紹介します!

【群馬県 ぜんぶうまいぞう 46歳 女性】
キャプテンこんにちは。
以前、番組でおっしゃっていましたが、映画サントラ特集をぜひやって欲しいです。
昔は、映画を観て、サントラをレンタルしてカセットに録音してよく聴いていたものです。
私が好きなサントラは、初めて観た洋画でもある『フットルース』、王道の『ボディガード』、そして1991年のアラン・パーカー監督の『ザ・コミットメンツ』です。
ちなみに、今は『パルプ・フィクション』のサントラを聴きながらメッセージを打っています。
木村さんの好きな、または、今こそ聴いて欲しいサントラ楽しみにしています。

そのほか、たくさんのリスナーの皆さんからのご要望により、今週は「映画サントラ特集」をお届けします!
どんな映画から、どんな曲が選ばれるのか? お楽しみに!


木村:まずは、この曲から!

1. Born To Be Wild / Steppenwolf

木村:お届けしているのは、1963年の映画『イージー・ライダー』の主題歌になっております、ステッペンウルフで「Born To Be Wild」 …なんですが、いやまず、僕はここを避けて通りたくないですね、はい。やっぱこう…なんだろうね。正直、初めて『イージー・ライダー』を観た時“何を伝えたい映画なんだ”って全くわからなかったんです。でも、この「Born To Be Wild」が流れてくるんですけど、この曲で全て救われるんですよね。もうほんと、この曲があってくれたおかげであの映画が好きになれるんじゃないかなっていうような。僕の個人的な見解なんですけれども。
デニス・ホッパーとピーター・フォンダが、監督もやり脚本もやり主演もやってるっていう…もうね、2人がやりたいことをただ撮ってるっていう映画なんですけど(笑)、アメリカ横断の旅に出た2人の男の人が、アメリカの南部で、いろんな偏見だったり恐怖だったり憎しみだったりそういうものに直面して、2人がそういったものに対してどう抵抗していくのか…というような。なんだろうね、映画なんだけど、いまだにカルチャーとして残ってますもんね。いや、これは外せない1曲でしたね。

続いて、これはコテコテなんですけど、行きますよ。続いてはこちら!

2. Eye Of The Tiger / Survivor

木村:お届けしたのは、1982年公開になりました『ロッキー3』の主題歌、サバイバーで「Eye Of The Tiger」。いや〜、これはもう、自分ら世代は間違いなく「ハイハイ」って言ってくださると思うんですけども、もう、なんだろうな。やっぱ「ロッキー」というシリーズをずっと観てきた僕ら世代っていうのは、これがかかるとなぜか筋トレしたくなるんじゃないかっていうね。そういう曲なんですよ。本当に当時は観てたなぁ。観てたし、なんか“ロッキーっているんだろうな”って思わせてくれるんですよね。ロッキーが(フィラデルフィア美術館正面の階段を)駆け上って街に向かって両手を突き上げる有名なシーンがあるんですけど、そこ(フィラデルフィア美術館の前)に本当にその銅像が立ちましたからね(笑)。 だからなんか、僕ら観てる観客が実在のボクサーみたいな感じで思わせてくれた作品だったし、この「Eye Of The Tiger」が流れると、なんだろうなぁ、血がフワッと、血圧が上がる感じしますよね。

さあ、今週は映画のサントラ特集。続いて僕が選んだのは…! ちょっと渋めに行きたいと思います。

3. Shape Of My Heart / Sting

木村:お届けしたのは、1994年公開の映画『レオン』のエンディングテーマ、スティングで「Shape Of My Heart」。これはね、映画『レオン』っていう作品ももちろん素晴らしい作品ですっごい素敵なんですけど、ストーリーが全て終わった時に、この「Shape Of My Heart」のイントロが流れてきた時に、また救われるんですよね。悲しくはあるんだけど、希望を与えてくれるエンディングテーマでしたね。
だって、当時12歳でしょ? ナタリー・ポートマン。2000人以上の候補者からマチルダという役に選ばれて、これで映画デビューですからね。で、ジャン・レノが“殺し屋レオン”をやってたんですけど、それに勝る出演者として、僕の大好きなゲイリー・オールドマンさんが…これね、もう気持ち悪いぐらいの怪演をしてますね。その(ゲイリー・オールドマン演じる)カイエンが、またなんだろうな…怖くもあり気持ち悪くもあるんですけど、ゲイリー・オールドマンがやるとかっこよくなっちゃうんですよね。
この「Shape Of My Heart」、本当だったらこうやって色々喋らないでじっくり皆さんに聴いてもらいたいなっていう曲なんですけど、一応ラジオなので、すいません、喋ってしまいました(笑)。

じゃあ、続いていきましょう。「Shape Of My Heart」はちょっとしっとり目にいったんですけども、これはしっとりに輪をかけて、とどめを刺して帰ろうかなっていう。選んだのがこちらです。

4. I Will Always Love You / Whitney Houston

木村:お届けしたのは、1992年公開、映画『ボディガード』の主題歌、ホイットニー・ヒューストンで「I Will Always Love You」。もうやばいっすよ、この曲は。この人は、マイケル・ジャクソンと同じぐらい亡くなった時残念だったな…。“なんでもうこの声が聴けないんだろう”っていうね。まあでも曲は残ってるので、こうやって聴き返すとね、彼女の歌声、ブレス、音の切れ際の“何でそこでメロディーをキュンって上げるんだろう”っていう、そんな細かいところを聴きながら、結構僕は悶えてるんですけども。
ホイットニー・ヒューストンは、この『ボディガード』っていう映画が初出演だったんですね。で、ケビン・コスナーさんと共演されまして、ショービジネス界のトップスターとそのボディーガードとのラブストーリーだったんですけど、この曲は…やばいっすよ。うん。

さて、ラジオを聴いているリスナーの中には、「あれ? 入ってねーじゃん。『トップガン』とか『アウトサイダー』入れなくていいの?」っていう人もいるかもしれませんが、もちろん入ってますよ!

5. Danger Zone / Kenny Loggins

木村:これは1986年公開、アメリカ海軍の戦闘機パイロットの…これ、『トップガン』っていうタイトルずるくないですか!? “トップガン”って、学校ですよ。ナンバーワンの腕利きパイロットを決める学校。これ、当時観た時はもう…。今はCGだったりいくらでも出来ますけど、この時のあの映像って、ガチで撮ってますからね。エグくないですか? で、今、コロナの影響でどんだけ延期するんだっていうぐらい延期してますけど、『トップガン』の続編と言われている『トップガン マーヴェリック』というのが公開予定になってます。いや、これ僕は絶対観ますよ(笑)。今、ケニー・ロギンスの「Danger Zone」が流れてますけども、僕はあえて今回、『トップガン』のサウンドトラックから、この曲を選曲させていただきました。ベルリンで「Take My Breath Away」。

6. Take My Breath Away / Berlin


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