2019年04月14日Flow 第三十七回目「拓哉キャプテン × 岡本健一」Part2
今週のゲストは、先週に引き続き岡本健一さんです!
30年にわたって、数々の舞台に出演してきた岡本さん。
岡本さんにとって“舞台とはどんな場所なのか?”を、伺っていきました。
木村:先輩が、歌番組に出て「キャー!」と言われている以外に、映画だったりドラマに、適当ではなく真面目に取り組んでいるのを感じて“すげーな”と思って。
そっちの景色を自分も見れたらと思って意識はしていました。
歌番組だったり、公開番組とかで「キャー!」と言われているのも事実なんですけど、そっちとはまた別にプロの人たちと一緒にものを作るっていう醍醐味というか、面白さというか、蜷川さんがそれの筆頭になるんですけど。
岡本:役者の仕事になると、個人になってくるからね。
木村:意識もしてたし、自分の興味としてそっちがすごくいきましたね。
岡本:本当に怒られたよね、本当に怒る人がいっぱいいなかった?(笑)
木村:いました、いました(笑)。
岡本:怒る人とか殴る人とか、今いないでしょ?
木村:各局に1人はいましたよね。
岡本:感情を思いっきり出す、泣きじゃくるとか、そういうのにすごく生きてる幸せを感じるんだよね。
木村:うんうん。
岡本:自分も、嫌な時は嫌だって絶対に言おうとか、悲しい時は悲しむとか、そういうのは忘れないようにしとこうって。
木村:「海辺のカフカ」は、今年の2月にパリでやっていて、この後控えてるのは「ピカソとアインシュタイン」なんですよね。
岡本:そうだね。
木村:それを、今稽古中なんですよね。
「ピカソとアインシュタイン」が終わったら、もう一回「海辺のカフカ」をやるんですよね?(笑)
岡本:東京で凱旋公演みたいな感じで。
木村:今、頭の中とかどうなってるんですか?
岡本:今は「ピカソとアインシュタイン」の話のモードに完璧に入ってるね。
木村:台詞とかどうなってるんですか?
岡本:台詞も「ピカソとアインシュタイン」のモードに入ってますよ。
木村:台詞って、今でもジャンジャン入ります?
岡本:前は、蜷川さんの舞台を最初にやっていたとき、稽古初日に台詞を全部入れてやるっていうのが決まりだったじゃない?
20年ぐらいは、ずっとその流れでどの舞台に行っても、稽古初日には絶対入れておくっていう状態だったんだけど。
ここ何年かは、それはやめてる。
木村:やめてる?
岡本:覚えるっていうことよりも、読み込むとか、深く探ってくっていう時間の方を大事にしてる感じなのかな。
木村:それ、やっぱり蜷川さんがきっかけなんですかね。
僕もダメなんですよね、持ってっていうのが。
岡本:いずれ覚えるんだったら、早く覚えちゃった方がいいっていう話だもんね。
木村:5月からは、赤坂のACTシアターで「海辺のカフカ」がやりますよね。
原作が村上春樹さんで、演出が蜷川幸雄って書いてあるじゃないですか? でも、ご本人はもういらっしゃらないじゃないですか?
でも、ここに「演出 蜷川幸雄」って書いてあるのは、全くおかしくないことなんですよね。
岡本:おかしくない、蜷川さんの演出はそのまま継承されて残ってるから。
木村:稽古場ではどういうことになってるんですか?
岡本:稽古場では、蜷川さんの写真がど真ん中に置いてあります(笑)。そこにまんじゅうとか、アンパンとか、メロンパンが置いてあって、みんな、そこに「おはようございます!」って。
木村:一番こえー蜷川さんじゃん!(笑)
岡本:今回は一番身近に感じたね、確実に見られてるなっていうのを感じて。
稽古中とかでも、“いや、これじゃオッケーじゃねえだろう!?”みたいなのは、自分の中で常にあったよね。
“こんなの今見たら、絶対に怒られてる! 絶対帰れって言われてるわ!”みたいなね(笑)。
木村:「他にやりたいやついるか?」とか言うから、ありますよね。あれを経験した時に“なんてサバイブな世界なんだ!”と思って。
岡本:あれは大事だと思う。
木村:人から拍手を頂くって、そういうことなのかなっていうところで自分は納得いったんですけどね。
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