木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2020年11月08日Flow 第百十九回目「拓哉キャプテン × Creepy Nuts」Part2

今週のゲストは、先週に引き続き「R-指定」さんと「DJ松永」さんによるHIPHOPユニット「Creepy Nuts」のお二人です。
今回もここでしか聴けないトーク、お楽しみに!!


木村:大阪出身のR-指定さんと新潟出身の松永さんが、どういう経緯で「ウィーッス」ってなったんですか?

R-指定:これはですね、大阪で僕が仲間とラップグループというか、いろんなラッパーと活動してたんですよ。そこで、俺の仲間が「10代のラッパー、DJを集めるイベントをしたい」と言い出しまして。当時、10年ぐらい前なんですけど、10代でラップやってるやつ、DJやってるやつっていうのがすごい貴重やったんですよね。今でこそ、すごい多いんですけど、日本ではかなり貴重で。
大阪で僕と仲間がそのイベントを「やろうぜ!」って言って、日本各地で10代で名の売れてるDJとかラッパーを集めたんですよ。で、東京から結構イカツめの不良っぽいやつが来たり、福岡から細いけど危なそうなやつが来たりとか。当時やっぱり10代でラップで名を挙げてるDJって言ったら、多少、その街のちょっとワルみたいな感じがあって。
「俺ら呼んじゃったけど仲良くなれるかな」みたいに勝手に思ってたら、新潟からこの男がやってきて。「あれ、一人だけむちゃくちゃ弱そうなやつおる。仲良くなれるんちゃう」と思って(笑)。俺らも全然不良じゃなかったんですよ。それで、「全然悪くなさそうやけど、HIPHOPはめっちゃ好きなんやろうな」っていう感じで「仲良くなれるかな」と思って喋ったんですよね。そこで意気投合して、仲良くなりまして。

木村:じゃあ、その招集かけたときに、そこに足を運んでくれた松永さんは当時から「あっ、よろしくお願いしま〜す」っていう感じの。

R-指定:いや。なんかね、その感じじゃなく、結構各地の不良たちがちょっと牽制した感じで「オイッス」みたいな感じやったのに、松永がヘラヘラしてたんですね。一人だけ。

DJ松永:カッコよくねぇな(笑)。

R-指定:しかも新潟出身って聞いてたんですけど、短パンとサンダルでハットかぶって、上にはコート着てて、「何じゃ、この恰好」と。その男が「よろしく! よろしく!」みたいな感じだったんで「アホ?」みたいな。すごいヘラヘラした子が来たみたいな。それで、「変な人やな」と思って喋ってみたら、気が合って仲良くなったんですよね。

木村:そこから、「じゃあ、一緒にやろう!」ってなったのは?

R-指定:そこまでは結構期間があって、出会ってからは4年ぐらい普通の友達やったんですよ。遊んだり、飯行ったり。でも、お互いのラップとトラックとかDJのプレイが好きやったんで、それこそ松永さんに「曲作ったんやったら聴かせてくださいよ」とか、逆に「俺の作った曲聴いてくださいよ」みたいに言ったりして。あとは遊ぶだけみたいなのが4年ぐらい続いて、ドラマチックなきっかけはなく普通に、「なんか一緒にやりますか!」みたいな、どっちからともなく言い出して、ヌルッと始まっていったっていう。

木村:Creepy Nutsって、どう決めたんですか?

R-指定:2人で松永さんの家で夜中に「HIPHOPとかアメリカのスラング、あっちの俗語みたいなのを調べて、響きいいやつ探そうぜ!」みたいに言って、朝方まで探した結果、『Creepy Nuts』っていう名前になりましたね。“Creepy” っていう、“不気味” みたいな意味と “Nuts” っていう、これは下ネタなんで各々で皆さん調べてほしいんですけど。

木村:でも、大丈夫ですよ。

R-指定:大丈夫ですか? 言うたら、“キンタマ” のことなんですよ。“不気味なキンタマ” って。しかも2人やし、なんかいいな…みたいな感じ。朝方のテンションで決めちゃいました。

木村:なるほどね。

DJ松永:マジでほんとに夜中に中学生がパソコンを「アメリカ スラング」とかいって「わー」とか言葉を調べて。もし万が一俺らが売れて、女子が「Creepy Nuts、キャー!!」とか言ってて、「本人たちの自覚無しにキンタマとか言ってるような光景に巡り合えたら幸せだよね」とか話してて(笑)。

木村:ガキんちょの頃は、どんなガキんちょだったの?

DJ松永:俺はサッカーやってたんですよ。小学校4年生から高校1年生までサッカーやってました。

木村:結構、本気のやつだ!

DJ松永:本気で、一応取り組んでました。けど、中学校3年生、最後の試合。俺、誰よりも頑張った自信あるんですよ。朝練誰よりもやって。けど、ベンチにも入れずユニフォームももらえず、体操着を着て新入生と保護者と一緒にグランドの外からメガホン持って応援したんですよね。それで結構、心がくじけて、「もうサッカーやめよう」と思ってたんですけど、入った高校がサッカーめっちゃ弱い高校だったんですよ。ほとんど初心者で構成されてるような部活で。俺もう数年間やってるから、「超うまいやつの顔できるかも!」と思って。派手な練習着買って、1年生から檄飛ばしたりとかしたんですよ。
で、最初はドリブルでめっちゃ抜けるんですよね。「エーイ!」とか言ってたんですけど、1ヶ月2ヶ月たったら徐々に抜けなくなっていって(笑)。“才能のないサッカー数年間やったやつより、運動神経のある数か月のやつの方が上手い” っていう壁にぶち当たって。
最初上手いヤツの顔して檄飛ばしてたけど、その引っ込み方分かんなくて(笑)。で、「1年生でこれか。2年生になったら新入生とか入ってくるよな」と思って。その時に、「どういう顔したらいいんだろ」と思って。「あ〜、そういう時ににする顔ない」と思って、7年間やったサッカーをやめたんですよね(笑)。

木村:あ〜。始めた真のスタートと、もう一回やってみようかなっていうリスタートの、リスタートのスタート地点がめっちゃ不純だもんね。

DJ松永:でも、DJ始めて、初めて “人の向き不向きってあるんだ” って気づいたんですよ。サッカーやってる時って、与えられた練習を何も考えず淡々とやったんですよ。

R-指定:それやりゃ、上手くなると思って。

DJ松永:そう! 上手くなると思ってたんですよ。元々すっごいサッカーが好きで始めたわけじゃないんですよ。友達の流れでなんとなくサッカー始めるっていう、周りに流されて自分の意志じゃないんですよね。だから、“ここをこうやったら上手くなる”、“こうやって練習しよう”、“こういう目標がある” みたいな想像力が働いてないんですよ。
でも、DJって自分の意志で始めたし、やって初めて気づいたんですけど、“ここを力抜いたらスクラッチ上手くいく” とか、“脇締めてみよう” っていうね、想像力がむちゃくちゃ働くんですよ。そこで初めて、サッカーって向いてなかったんだって気づいたんですよね。“ここをこうしたら上手くなる” とかって、試行錯誤をしてこなかったんですよね。ただ、“やりゃあいい” だったんですよね。でもDJは、“ここをこうしよう、こうしよう” って、どんどん湧き上がってきたんですよ。そこで初めて「あ、向いてなかった」って気づきました。

木村:でも気づけたからいいね!

DJ松永:そうっすね! 気づきました、さすがに!

木村:全部OKだね!!

DJ松永:全部OK! 良かった!

木村:R-指定は、最近買ったものありますか?

R-指定:最近はですね、ぶら下がり健康機を買いましたね。懸垂とかできるやつ。

木村:なぜに?

R-指定:三日前から、筋トレを始めたんで。

木村:何のきっかけなの(笑)。

R-指定:太ってきたというのもあるし、11月の11・12日に武道館があるんですよね。僕ら初の。それに向けて、ちょっと身体を作っていこうみたいな感じで。3日前に、こんなんやってたら、あかんやん。メチャメチャ初の武道館、そこに向けて身体整えようと思ってやり始めたんですよね。結構ね、根が怠け者なんで、やってやめて3日坊主の繰り返しというか。でも、自分の中では確実に前に進んでて、3日坊主が最近は一週間坊主ぐらいにはなったんで(笑)。

木村:でも、そういう“武道館”っていう大きな目標があると…。

R-指定:それを超えて、年末・年明けまで行けたら、成長した俺の状態で来年が迎えられる。自分との勝負みたいなところですよね。

木村:武道館が終わった後、自分で言うのはちょっと恥ずかしいですけど、ぜひ “木村” な…。

2人: (笑)。

R-指定:マジで、ほんまにそういう、自分を磨く時に、カッコよくならなくちゃって時にやっぱり浮かんでるんですよ。頭に木村さんのことが。ああいう風に…っていうのを目指して。

木村:ぜひぜひ。あの…坊主になりそうになった時は、“木村” でお願いします。

DJ松永:これ絶対、坊主になれないからね、マジで。これで坊主だったら俺、怒るからね。

M1.かつて天才だった俺たちへ/Creepy Nuts

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