木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2020年11月22日Flow 第百二十一回目「拓哉キャプテン × Creepy Nuts」Part4

11月のゲスト「Creepy Nuts」のお二人とのトークも今週が最後です。
今日は、皆さんから頂いたメッセージを元に、三人でトークします。
そして、DJ松永さんの人生の1曲も伺います。最後までよろしく!

まずは、こんなメッセージが届いています。

【静岡県 ぽんぽんぽこたん 男性 16歳】
木村さん、こんにちは。
僕は高校2年生なのですが、クラスの女子と上手く喋れません。
クラスの女子に限らず、自分の年上か同年代の女性と上手く話せません。
女性と話すと顔と耳が熱くなり、鼓動が早くなり、男友達と話すときとは明らかに違う話し方になってしまいます。
女性にもスマートに対応できる木村さん、どうしたら緊張せずに上手く話せるようになりますか?


木村:16歳。今現在。出来ました? 会話。16歳の頃。松永は?

DJ松永:学生時代は全く出来ず。

木村:女子と?

DJ松永:女子と。しかも、“女子と話してるのがカッコ悪い、恥ずかしい” と思ってしまい、“女子に興味ないのがカッコイイ” と思って、全ての女子から話しかけられる言葉を無視するっていうのを自分に課してて(笑)。

R-指定:嫌な奴(笑)。

木村:マジで!?

DJ松永:ずっとやってましたね。でも、そういうのだと女子に話しかけられても顔がめちゃくちゃ強張って無視するんですよ。俺、絶対。だから、面白がって女子が遠くから、からかって「おーい、松永!」みたいな感じで言ってくるんですよ。そしたら、「な、なんだ、なんだ」とか言いながらこうやって…。

木村:完全に女子からしたらアトラクションだよね。「話しかければ、あいつがあー変わるんだ」っていう。

DJ松永:如実に「はっ、はっ…」てなるから。

木村:へー。もったいねーなー。

DJ松永:ダメでしたね。学生時代に関しては。

木村:R-指定は?

R-指定: (笑)。笑ってる俺も同じような感じで。僕は逆にしゃべり過ぎてまうみたいな。女の子が喋りかけてくれたら、「おっ!」みたいな感じで余計なことをいっぱい喋っちゃって変な感じになるみたいな。

木村:へー。じゃー、ぽんぽんぽこたんには何のアドバイスも送れない。

R-指定:でも、松永さんは、最近はスムーズに女性と喋れるようになった。むしろ、全然俺より上手に喋れるんですよ。今は女性と。

木村:それは何の変化があったの?

DJ松永:仕事だからなんですよね、これは。プライベートになると、あんまりダメですけど。

R-指定:俺は仕事なのに喋れない(笑)。あたりまえのように喋らなあかんのに、「えっ…」ってなってしまって。

木村:でも二人、ラジオやってるじゃん。そこに綺麗なタレントさんだったり、女優さんだったり、アーティストだったりが来たらどうなるの?

DJ松永:女性を目の前にすると、R-指定は全ての機能が停止するんですよね。全然ダメなんですよね。

R-指定:ぽんぽんぽこたんと同じですね、まだ(笑)。

DJ松永:来年30歳になる男ですけど、ぽんぽんぽこたんと一緒。

R-指定:ぽんぽんぽこたん、今16やろ。まだまだ続くと思うよ。

木村:まーでも、続いた人たちが、わりとたくさんの人たちから「キャー!」って言われる存在になってますから。

R-指定:なんの奇跡か(笑)。

木村:だから、“上手く話せるようになりたい” って思ってる今があるならば、きっとそれは “そっちにシフトチェンジしていく” と思うし。“まー、いいや。俺、全然喋れなくてもいいや” って思ってた人たちが、今僕の目の前の二人みたいになってるんで…。

DJ松永:何故だろう?

R-指定:確かに諦めたんかも。上手く女性と喋ろうみたいのが。ある時期、俺も自分で口に出して言ったことがそうやもんな。「俺もう、喋られへんわ」みたいな。で、もう逆に自分の好きなことに没頭するみたいな方向もありそうですしね。でも、上手く話せるようになりたいんやったら…。

木村:絶対そっちにシフトチェンジするでしょ。Creepy Nutsは、綺麗な人たちに、もっとお会いして、もっともっとセッションした方がいいな。

DJ松永:揉まれた方がいいっすか。

R-指定:場数踏んでいかないと。

木村:絶対そっちの方がいい!
ぽんぽんぽこたんはCreepy Nutsと同じように、もっと場数を踏んでもらった方がいいっすね。16歳だから、いっぱい踏めますよ。

続いて、こんな相談メッセージが来ています。

【茨城県 ちい 16歳 女性】
キャプテン、こんにちばん!
突然ですが相談です。
私は今高校2年生で硬式テニス部に所属しているのですが、大会のときにとても緊張していつも通りのプレーができず、格下相手に負けてしまいます。
キャプテンは勝負どきに緊張したら、自分とどのように向き合っていますか?


木村:今ちいちゃんのメールを読んでて、一個だけ、“ここだけは直してほしい” と思ったのが、“緊張していつも通りにプレイができない” っていうのは、“なるほど” って思うんですけど、“格下相手に負けてしまう” っていうのが、まず相手を格下という風に見定めて試合をしているちいちゃんが、「そりゃ勝てねーよ!」っていう。

DJ松永:ほんと、そうですね。そこかもしれないですね。

木村:自分と試合をしてくれる相手に対しては、格下相手は絶対使わないようにしてほしいなっていう。

R-指定:たしかに僕、10代ぐらいの時にMCバトル出てる時に、めっちゃ自分が上手いって思ってたから、「全員倒したる」みたいに殺気立ってたんですよ。「自分より下手やから全員倒す」みたいな感じでやってた時は、大阪大会は突破出来たんですけど、全国では一回戦で敗けるとか最後まで行けないですね。やっぱり、そのマインドじゃ。

木村:「あれ? 俺、全国行ったな」って時って、どういう状況でやってたの?

R-指定:その時は、ほんまに自分の心持ちが変わった時で…。
先輩に「今年の全国大会どう?」って聞かれた時に、もう3年目やったんですね。3年目で、2回連続1回戦で敗けた3年目。「まー、いつも通りやるっすね。俺のいつも通りの感じで。」って言ったら、先輩が「お前それ、いつも言ってんで」みたいな。「全国の一番てっぺん取って盛り上げたるぐらいの。お客さんに向けてっていう、もっと前向きな気持ちでやらなあかんと思うで」みたいなことを言われて…。
自分の中でそれがすごい発見というか。それまでは、ほんまに、それこそ格下じゃないけど、相手をグワッて下にすることだけを考えてたんですけど、MCバトルっていう性質上も。でも、どっちかっていうと自分のスキルを見せつつも、お客さんをしっかりとエンターテインメントするみたいな。相手をけなすにしても、ちゃんと美味しくというか、ちゃんと相手もバンっと返してこられるような言い方で言わなあかんし。かつ、お客さんもちゃんと盛り上がらなあかんみたいな。ただ嫌なこと言うだけじゃあかんのやみたいな感じで意識が変わって。むしろ、「いいや、優勝とかは。一戦一戦勝とう」みたいな。何故なら、よく考えたら全員強敵だしみたいな。全員に負ける可能性あるし。だって、この人こういうところあるやろ。逆に俺はそこから、どんな相手でも恐れるようになりましたね。負ける可能性が絶対にあるみたいに考えてから、もっと自分的には強くなった気がしますね。

木村:今のお話にもあったけど、“エンターテインメント” っていう言葉が出てきたけど、やっぱり、やる方も観る方もエンターテインメントっていうところに行った暁には、“プレイヤーもお客さんも楽しんでないとそこになってない” ですもんね。義務になってるというか。
だから、緊張すらも「うわ、やべ。超緊張してる」っていうスイッチをちょっと変えてあげるだけで楽しむっていう。試合も楽しむ、もちろん。それで、“結果は自ずとついてくるんじゃないかな” とは思ったんですけど。まーでも、実際に世界取った男だったり、日本取った男が言ってくれる言葉なので、みんなには分かりやすく届いたんじゃないかなと思います。

そろそろ、お別れの時間が近づいてきたということで。
先週は(R-指定さんの人生の1曲)RHYMESTER聴いてもらいましたけど、今週はDJ松永さんの人生の1曲を伺います。どんな曲でしょう。

DJ松永:竹原ピストルさんの「カウント10」という曲です。

木村:マジ!?

DJ松永:ご存じですか?

木村:知ってますよ。知ってますけど、そうなんだ!

DJ松永:めちゃくちゃ好きなんです。

木村:へー。その理由は?

DJ松永:これは、本当に俺にとって、聴く時期によって効能が変わる。しかも、超劇薬の曲なんですよ。

木村:劇薬…。

DJ松永:劇薬。昔から聴いてるんですけど、時期によって全く効能が違う。俺、DJの大会は2010年に出て、6年空いて2016年に出て、2017年に出て。で、去年2019年、4回出たんですけど、2016年に向かってルーティンをめちゃくちゃ作ってる時に聴いてたんですよ、最初は。
サビが
「ダウン!から カウント1・2・3・4・5・6・7・8・9までは、哀しいかな、
神様の類に問答無用で数えられてしまうものなのかもしれない。
だけど、カウント10だけは、自分の諦めが数えるものだ。」
と言うんですよ。で、
「ぼくはどんなに打ちのめされようとも、絶対にカウント10を数えない。」
っていう歌なんですよ。
俺は、すごいその時前向きだったから、「よし、俺は絶対にカウント10数えない。9までは数えられたけど、絶対に数えずにめちゃめちゃ努力して勝ち抜いてやるんだ!」って、すごい前向きな、そういう作用があったんですけども。2016年敗けて、2017年敗けた後でホントに落ち込んでる時って、これめっちゃ残酷なんですよ。“いや、数えさしてよ” って思うんですよ。“諦めかけてる、折れかけてる人間にとって、カウント10数えさしてくれないことがどんなに残酷か” って思うんですよ。
ほんとに落ち込んでる人にとっては、めちゃめちゃ劇薬。
で、2019年ついに勝ち抜いた。とにかく全てが報われたんですよ。で、全てが報われた後の人生でも、やっぱり仕事で落ち込んだりとか、人間関係で傷ついたりだとか、あの人怒らせちゃったなとか、傷つけてしまったなとかいって、くだらない事で落ち込むんですよね。自分のない瞬間。その時は、今これを聴くと、「あっ、あの時ついに俺はカウント10数えなかったな。お前めっちゃ頑張ったじゃないか」っていう、自分を慰めてやれるような曲になってるんですよね。
今は、ほんとに落ち込んだ大事なときに聴くお守りのような曲になっていて。時期によって全く…。ほんとに前向きになれる時、めちゃめちゃ絶対聴けない超劇薬な時、今は大事な時だけに聴くお守りになる曲っていう、俺にとって人生とともにある曲です。

木村:すごいね!
世界一位を取ったDJが選んだ選曲が、まさかのアコギとブルースハープのみの1曲っていうね。聴いてて思ったけど、そっち側の立場になって物を発信できる人って、やっぱり、それだけ傷ついたり、悔しかったり、苦しかったりした思いがあった。そういう人がきっと、その人にも目線で物を考えることが出来たり、発信することが出来たりしてるんだろうなって、今、竹原さんの曲を聴いてて思いましたね。こんなデジタルな人なのに、こんなアナログな選曲をするっていう。

DJ松永:(笑)。ほんとですね。アナログ楽器しか使ってない。

M1.カウント10/竹原ピストル

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