木村拓哉 Flow - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2022年06月19日Flow 第二百三回目「拓哉キャプテン × Kj」Part2

6月のマンスリーゲストは、今年デビュー25周年を迎えたロックバンド・Dragon AshのKj。
ここでしか聴けないトーク、お楽しみに!


木村:「陽はまたのぼりくりかえす」から、同級生でサポートメンバーだったDJ BOTSが正式加入し、99年アルバム『Viva la Revolution』をリリース。売り上げが180万枚以上!
そして、これは自分もすごい興味があったんだけど、ギターと2人のダンサーが加入して7人編成になって、ロックバンドではあるんだけども、DJがいたりダンサーがいたり…っていう新しいスタイルを打ち出したっていうことなんだけど。

Kj:はい。

木村:DJ、ダンサーが加入してもいいんじゃないかっていうのは、どういう経緯だったの?

Kj:まず、DJのBOTS君は、そもそも必要枠なんですよ。ギターとかベースとか(バンドに必須のポジションとして)あまり変わらないというか。
ちょっと昔話なんだけど、中学でバンド初めて本格的に音楽にのめり込む時に、渋谷の宇田川交番…。

木村:わかりますよ。

Kj:(宇田川交番界隈に)いたでしょ?

木村:うん、いたよ(笑)。「いたでしょう?」ってバレてるでしょ(笑)。

Kj:宇田川交番の、斜向かいくらいに「OCTOPUS ARMY」って服屋さんが…。

木村:あった! 「OCTOPUS ARMY」あった(笑)。

Kj:オリジナルのカバンとか出してるとこ(笑)。あそこに中2、中3とかで買い物に行ってたんですよ。(そのほかに)センター街の「VOICE」って古着屋さんで…。

木村:「VOICE」あった!

Kj:(VOICEの)福袋で、3枚1000円とかで、中身は見えないで売ってもらえるんですよ。すごい安くね。それを、ドラムの奴といつもその古着屋に行って、1000円でお互い福袋買って、どっちも開けて、サイズとか色が合う方を物々交換して、そのTシャツで下北のライブハウス出る、みたいな。そんな感じだったんで。
その「OCTPUS ARMY」に行った時に、聴いたことのない音楽が流れてたんですよ。すごいエレキギターが歪んでて、“これ生ドラムじゃないなぁ…”っていうドラムの音がずっとグルグルとループしてて。その(リズムの)上にラップが乗ってて。“これ何なんだろう? ヒップホップなのかな? ロックなのかな?”みたいな。で、店員さんに聞いたんですよ。「これ、何ていうアーティストですか?」って。

木村:「OCTPUS ARMY」で(笑)。

Kj:「OCTPUS ARMY」で。そしたら、バンダナで(額を覆い)一切目が見えないような状態の、“その接客態度で今ならヤバいよ!”みたいな店員さんに「お前、楽器弾きなのにBeastie(Boys)も知らないの? 今から買いに行きな」って言われて、そこで初めてBeastie Boys(ビースティ・ボーイズ)を知って。アルバム『Check Your Head』が、その時流れてたんですけど、そのアルバムを買って。

木村:どこで(アルバム)買ったの?

Kj:三軒茶屋です。

木村:それは三茶なんだ(笑)。そのまま(お店を出て)、宇田川の交番をまっすぐ行って…。

Kj:HMVね。

木村:HMVじゃないの?(笑)

Kj:(HMV)ありましたね。そこじゃないです(笑)。
三茶で(アルバムを)買って、Beastieを家で聴いて。そこでもう、今の自分の音楽に1番通ずる衝動・衝撃をを受けて。ギターもある、ベースもある、歌もある、ラップもある、ブレイクビーツってものが鳴ったりもしてる、生ドラムもある…みたいな。だから、なんていうのかな…“ギターがこう、ベースがこうで、ここに立ってこういうAメロがあってBメロがあってCメロがある”っていうテンプレートみたいなものを俺も初めてぶち壊されたっていうか、“おもちゃ箱ひっくり返したみたいな音楽だなぁ”って思って。そこにやられて。
BOTS君とは高校で出会ったんですけど、彼は彼でDJに目覚めて。お母さんからもらう1日の昼飯代を、昼飯食わないで、クラスの全員から弁当をちょっとずつ分けてもらう元気玉みたいな食生活しながら(笑)、その食事代で1日1枚、12インチっていう(大きさの)レコードを買って、レコードを増やして2枚使いしたり、ミックステープ作って俺達にミックステープくれたりとかして、1人でやってたんですよ。で、BOTS君に「じゃあ、一緒にやろうよ」って俺が誘って。
最初、ライブが始まる前にスクラッチ入れてもらってたりとかしてたんですけど、「本格的に(音楽を)やろう!」となって、BOTS君はその後学校を辞めて、Dragon(Ash)に入ったんです。

木村:へぇ〜!

Kj:ダンサーはね、(2000年に)『SUMMER SONIC』っていうフェスの第1回があったんですよ。その時に観たアレステッド(・ディベロップメント)が衝撃で、“あっ、ライブってこんなに楽しいんだ”みたいな。

木村:でも、なんだろうな…テンションがけっこう寂しいところに行ってしまうんだが、けっこう不幸なこともバンドであったんですね。

Kj:そうですね。

木村:2012年で、オリジナルメンバーのベーシストの。

Kj:IKUZONEがね。

木村:他界してしまうっていう。こういうことって、実際、現実として、バンドメンバーが1人他界してしまうっていうのは…経験者しかやっぱりわからないんだろうな。自分はこういう経験がないから。

Kj:なんて表現していいかわからないけど…。特に、その亡くなる前に最後にやったライブが…IKUZONEが1番愛していたROTTENGRAFFTYってバンドがあるんですけど、俺らよりちょっとお兄さんの世代で、ずっと売れない時期にIKUZONEがプロデュースしたりライブをやったりしていて。そのROTTENGRAFFTYってバンドがワ〜っと売れてきて、初めて「2バン(2つのバンドだけでライブ)でDragon(Ash)を呼ぶ!」って呼んでくれて。確かね、渋谷のEASTか何かで2バン(ライブ)したんですよ。で、もう最高の打ち上げをして、その後。ほんとに1番いいとこで着地したっていうか。最高の夜が最後のライブだったんですよね。
なので、それも寂しかったし、今思うと、その最後の最後までスーパーロックベーシストとしていれたっていうのは、バンドマンとして最高なんですけど、残された自分たちはね。

木村:そうだね。

Kj:自分たちはみんな子供で、IKUZONEは(本名)馬場さんっていうんですけど、馬場さんがイチからバンドマナーとか、服の着こなしとかね、ライブの時の動きとかを教えてくれていたようなものなんで…。もう確実に、あの人がいなければDragonAshはないですし。今だからこそ「ありがとね」っていう言葉が出てくるんですけど、その時の俺たちは 「いやいやいや、1人で行っちゃわないでよ!」っていう感覚の方が多かった。あと、ファンが悲しかったと思う。やっぱね。

木村:絶対そうだと思うし、ファンもそうだけど、当事者であるバンドのメンバーっていうのは…。
でも今、すらっと何のつっかかりもなく”ありがとう”って言う言葉が出てくるっていうのが、1番の関係性じゃないかなぁとも思うし。

Kj:そうですね。

木村:その後、本当にいろんなことを経験して、2020年、ダンサーの2人が脱退して5人編成になって、今年、デビュー25周年。

Kj:はい。

木村:25周年。いいなぁ。このバシン!っと決められる感じが非常に素晴らしいなと思います。

Kj:ありがとうございます。

木村:10代でデビューして25年間やってきて。ちょっとは変わるんですか?

Kj:そうですねぇ。

木村:それはバントっていう形態もそうだし、音楽っていうものに対してもそうだし。

Kj:例えば、良い悪いとかじゃなくて、その他の役者さんとかアイドルグループとかと1番違うのは、自分たちでゼロからモノを生み出して、自分たちで演奏して、自分たちでやっていくっていうのが1番大きなテーマなので。“何か良いものをピックアップする”って感覚とは違うから、自分たちで生み出していく、生産していくってことへのモチベ(モチベーション)が保てなかったら、やっぱり長くできないと思うんですよね。
あとは、「自分たちが楽しんでるから、人が見て楽しいと思ってもらう」っていうのが大前提だし、最低限「聴いてる人たちに愛してもらう」「評価してもらう」「ライブハウスに足を運んでもらう」っていうこと。それはこちらがどうすることもできないから、感謝の面が大きいけど。
俺らが10代の時に、25年もやっていて今も現場でヘッドライナーやってるって人はあんまりいなかったので、多分、バンドマンの寿命自体がすごく伸びてると思う。

木村:なんか、「Dragon Ashの25周年」っていう響きをこうやって実際に目の当たりにすると、きっとファンの人たちはそれは感じ取ってると思うんだけど、その底力的なものが…表面上の「俺らバンドやってます!」「音楽作ってます!」っていうだけじゃない、“人との繋がり”というか、バンドメンバーだからこそ分かりあえる、許せるところだったり(そういうものが)すごく強くあるんじゃないかなっていうのが、勝手な僕のイメージなんですけど。

Kj:そう言ってもらえると嬉しい。やっぱり自分たちも、“音楽力”とか“演奏力”ってより、”バンド力”にはけっこう自信があるから。Dragon Ashに限らずなんですけどね。長くやってる俺の仲間達のバンドは、みんな“バンド力”が高いなって思う。

木村:”バンド力”って、良い言葉だなぁ。

Kj:バンドマンって、もうホント、ダメな人種なので。長くやってるからわかるけど(笑)。

木村:なんでなんで(笑)、なんでダメな人種なの(笑)。

Kj:なんていうのかなぁ…承認欲求もあって、自己顕示欲もあるんだけど、踏み込んでほしくない、みたいな。

木村:でも、すごい動物的でいいと思うけどな(笑)。

Kj:そうそうそう動物的!(笑) だから、簡単に言うと子供っぽいんですよ。

木村:でもなんていうのかな、”人間らしさ”っていう美しい響きはあるかもしれないけど、そこの根底って、“動物らしさ”じゃん。

Kj:本能ってこと?

木村:そうそう。それを感じるけどな。

[BGM]
M.Let yourself go, Let myself go/Dragon Ash
M.So What'Cha Want/Beastie Boys
M.People Everyday/Arrested Development

[OA曲]
M.Tiny World/Dragon Ash

[後TM]
OFF THE RIP/木村拓哉

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