木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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Flowからのお知らせ

  • ★みなさんに嬉しいお知らせで〜す!

    Spotify にて拓哉キャプテンの1st アルバム、「Go with the Flow」、
    2nd アルバム、「Next Destination」が絶賛配信中です!
    Spotify 限定配信となりますのでたくさん聴いてくださいね!

    さらに!Spotifyでは「木村拓哉 Flow 〜リスナーの「人生の一曲」プレイリスト」も公開中!
    番組宛に届きましたリスナーさんにとっての「人生の一曲」をまとめたプレイリストもたくさん聴いてくださ〜〜い!

    ★只今、Flowでは 「あなたにとっての“人生の一曲”」 を募集中です!
    エピソードと共にあなたの人生の一曲を教えてくださ〜い!
    みなさんからの メールをお待ちしています!

    さて今回のFlowは……

    拓哉キャプテンと“親交”のある方から“はじめまして”な方まで、 様々なステキなゲストをお迎えしてお送りする「Flow」!
    4月のマンスリーゲストはラッパーのAwichさん!
    どんなトークセッションになるのか!?
    お楽しみに!

    そして!!
    番組公式「X」「@flowsaaaan」のチェックもお願いします!
    ハッシュタグ「 #フロウさん 」を使って、
    番組の感想や木村さんにやってほしい事などをポストしてみんなで繋がりましょう!

ON AIR REPORT

2024年04月14日

Flow 第二百九十八回目「拓哉キャプテン × Awich」Part2

4月のマンスリーゲストはアーティストのAwichさんです!

木村:14歳の時に、沖縄産ヒップホップのコンピレーションアルバム『Orion Beat』に客演て書いてありますけど。

Awich:はい、客演で。14歳でヒップホップに出会った瞬間に「ラッパーだ」って言い張ってたんですよ、私が。ヤバくないですか?(笑)。

木村:(笑)。14で?

Awich:14で。これだ!って思った瞬間、もう名乗るしかないって思って。次の日ぐらいから学校で、「私、ラッパー」って言ったりして。友達とか「ラッパーって何?ラップ?サランラップ?」みたいな。「マジで意味わからん!」って言われてたんですけど、言い張っていて。
14歳の時は基地の外の英会話教室に行ってたんですけど、そこは軍を退役した人が教えてる場所だったんですよ。だからヒップホップにめちゃくちゃ近い先生たちがいっぱいいて、「I’m rapper.」って言ったら「Ohhhh!」みたいな。「お前面白いな!ラップしてみろ!」って言われたりして。

木村:(笑)。「I’m rapper.」って言った後は、実際に体現してたの?

Awich:「やってみろ!」って言われた時にやれるように、ちょっとだけ書いたり用意したりしてたんですけど。

木村:一応、準備はしてたんだ。

Awich:はい。あと「ラッパーだから、これ教えろ!」とか言って、2PACの歌詞とか、悪い言葉が入ってるlyricとかも「意味教えて!」とか、「この言葉を例文で使ってみて!」とか、そういう質問ばっかりしてたんですよ。
そしたら笑われたり、「お前面白いな!」って言われたりして、「このレコードショップに行けば、沖縄のラッパーたちが集まってるから、そこに行ってこい!」って言われて、そこへ行って、「私、ラッパーなんですけど!」って言ったら、そこには日本人のDJとかラッパーが居て可愛がってもらうようになって、「今度、沖縄のラッパーとかDJが集まるコンピレーションアルバムが出るんだけど歌ってみる?」って言われて。
この時は名前も入らずに、“イントロでかましてる誰か”みたいな感じで出してもらって。だからクレジットも入ってないんですけど、MUっていうアーティストの「ジャマルヤン」っていう曲のオープニングで、いきなりラップかまし始める女の子が14歳のAwichでした。

木村:ちなみにAwichっていう名前を名乗ったのは、どのタイミングなんですか?

Awich:それも14歳です。

木村:えー、マジで?14の時にAwichにしたの?

Awich:はい、決めてますね。そこのレコードショップに行くようになって「ラップ名は?」って聞かれ時に「無い」と思って、その夜に考えたんですけど。
色んな名前を考えてみたけど自分の本名が「あきこ」なんですよ。「あ」っていうサウンドだったり「A」っていうアルファベットは絶対だなって思ったんですけど。それを無視するわけにはいかないと思って、自分の名前が「亜細亜(アジア)の“亜”」「希望の“希”」「子供の“子”」で「亜希子」なんですけど。それをずーっと書いたり、消したり、眺めたりして。
最終的に「アジア=Asia」「希望=wish」「子供=child」。

木村:あー!

Awich:そう。親が“アジアが希望して生まれてきた子供”みたいな意味で付けてくれたんですけど、それを「Asia wish child」にしてキュって!

木村:なるほど、それがAwichなんだ。

Awich:Awichなんですよ。次の日、そのレコードショップに行って皆に発表したら「分かりにく…」って言われて。

木村:(笑)。

Awich:「嫌だ!」って言われて、「は?」みたいな。「日本人発音しにくいよ!」って、めっちゃ文句言われて。

木村:そ〜ぉ?

Awich:はい。「意味わかんない!」って言われて。その時めっちゃガンコだったんで、「もう決めたことなんで、これで行きます!」って言って、これで行くことにしました。

木村:もちろんAwichって、今はアーティスト名として確立してるから何の違和感もないけど、意味合いをちゃんと伺うとめちゃくちゃ腑に落ちましたね。

Awich:ありがとうございます。

木村:その後、アメリカのアトランタに留学されて。何でアトランタに行ったんですか?

Awich:当時、アメリカのサウスのヒップホップがめちゃくちゃ流行ってたんですよ。アトランタってアメリカの南の方にあるんですけど、アトランタ周辺の音楽って結構、その当時独特だったんですよ。言ったら、2PACとも全然違うし。スヌープ・ドッグとか西海岸のヒップホップ、東海岸の例えばNYとかジェイ・Zとかのヒップホップとも全く違うものが南から生まれてきてたんですよ。リル・ジョンとか、ヒップホップじゃないけどR&Bで言えばアッシャーとかTLCとかモニカとか、音楽でめっちゃサウスが流行ったんですよ。
それが沖縄に似てるなって思ったんです。沖縄のアーティスト、例えばSPEEDとか安室奈美恵とか、それの前はモンパチとかBEGINとかもそうなんですけど、いきなり全国区で流行るみたいな。雰囲気が田舎のプライドみたいな(笑)。

木村:しまんちゅ(笑)。

Awich:似てるってめちゃ思ったんですよ。アメリカの人たちが沖縄に色んな所から来るんですけど、アトランタ出身とか南部出身の人とめちゃ気が合うんですよ。お前らの田舎魂みたいなのが、うちなんちゅ(沖縄生まれの人)と似てるみたいな。
調べれば調べるほど、例えば「サザン・ホスピタリティ」って言う言葉がある。それは“南部のおもてなしの心”みたいな。“誰でも友達、誰でも家族”っていうふうに、“もてなし”てあげる。それって沖縄の「いちゃりばちょーでー」じゃん、みたいな。

木村:あるんだ。

Awich:「いちゃりばちょーでー」って、“居合わせたら兄弟”っていう言葉があるんですよ。

木村:へー。

Awich:照らし合わせていくと、めちゃくちゃ似てる部分がいっぱいあった。LAとかNYに行くのも考えたんですけど、それってもう出来上がってる都市に行くっていう感じ。でもアトランタってめちゃくちゃ成長期で、どんどん変わっていくというか変貌遂げている時期っていうのを遠目でも分かったので、そこに自分を突っ込むというか、身を置くというのも面白そうだなと思って、アトランタって決めました。

木村:へー。でも今の沖縄の「いちゃりばちょーでー」は、そういう考えが国内にあるのに、もっと浸透してほしいよね

Awich:そうですね。知って欲しいって思って、沖縄の音楽とか沖縄のラッパーをフューチャーしたプロジェクトをいっぱいやってるんですけど。沖縄では当たり前に「いちゃりばちょーでーだろ!」とか言って、皆優しくするとか、一緒に遊びに行くとかするし。

木村:それは表面上の入り口から入るのかもしれないけど、そのマインドって、言ったからにはっていう責任も生まれるじゃないですか。だから表面上のなんちゃってじゃなくて、「いちゃりばちょーでー」って言葉にした以上、僕にとってあなたはっていう関係性がそこに生まれるカルチャーじゃないですか。それは、この島国だったらもっと浸透して欲しいなっていう感じがありますけどね。
ビックリしたのが、インディアナポリス大学で起業学とマーケティング学の学士号を取得したってあるんですけど。元々は音楽だったよね?

Awich:元々は音楽とかミュージックビジネスを学びに行こうと思って行ったんですよ。途中で色んなことがあって、音楽を途中で諦めることになります。

木村:なぜ?

Awich:結婚をして子供を産む経験をするんですよ。
実は沖縄でお世話になってた人のお陰で高校卒業後、ちゃんとデビューする契約をしてたんですよ。で、19歳とか20歳の時に実は1回デビューしてて。なんですけど、ガンコなところがあって「絶対アメリカには行きますよ」って言って、行って。
行ったら行ったで好きな人に出会って結婚するって言い張って、妊娠もして。妊娠したっていうことを伝えると、もう皆ガッカリ。当時は、15年ぐらい前なんですけど、やっぱり20歳とか19歳の女の子がデビューするって頑張ってる時に妊娠したっていうと、「え?もう終わりだね」っていう雰囲気があったんですよ。自分自身もそれに抵抗することもなく、複雑な気持ちではあったんですけど、音楽する暇とか余裕はないなと思って。あと皆のモチベーションを下げてしまったっていう気持ちもあったし、1回ここで諦めます。

木村:なるほど。でも、今のAwichの語りの温度を聞いててすごく思ったけど、やっぱり「私こうする!」って小っちゃい頃からずっと貫き通してきてるから。「だって、私好きになったんだもん」っていう。

Awich:そういう感じだったと思います(笑)。

木村:すげー理解出来る。

Awich:ありがとうございます。そういう感じでしたね。だから、道はなくなってしまったっていう気持ちではあったんですけど、ずっとlyricとかは書き続けていたし。いつかは、もしかしたらっていう気持ちは持っていたんですけど。実際の活動としてはストップしてましたね。

木村:でも、人を好きになったり、家族が増えたり、命を授かったりした後に生まれてくるlyricだったり、視点だったり。今までムカついてたけどこれってすごい事じゃんとかっていう変化あった?

Awich:ありました。気づいた事を日記だったりlyricだったりには、必ず書き留めるようにしてたんですけど。例えば昔は、親に対しての怒りとかムカつきを書いてたけど、子供が生まれた瞬間に、人を無償に愛する気持ち(を書くようになった)。今までは誰かを好きになる気持ちって駆け引きだったなっていう事に気づいたんですよ。相手も私の事好きかな?とか、好きじゃなかったら私の好きも見せないとか駆け引きだったんだけど、娘に対しては無償の愛というか、こいつが私の事どう思おうと愛せるっていう、恐れずに誰かのことを愛せる気持ちってこうだったんだとか。今思えば、親ってどんなに私が反抗してもそこに居てくれるし。そういう愛っていうものの存在を今知った、みたいな事とかを書いたりしてました。

木村:そういうタイミングと時間が必要な時も、きっとあるだろうし。ライフワークの中での音楽っていうのは、ちょっとブレイクがあったかもしれないけど、必要なブレイクだよね?

Awich:そうですね。必要なブレイクだったかもしれません。
学校が私の1つの捌け口というかエスケープだったので、学校は辞めずにずっとマーケティングと経営学を学んでたっていう事ですね。

[O.A曲]
M1.やっちまいな feat.ANARCHY/Awich

[後TM]
M. Yellow Summer/Kenichiro Nishihara 
レーベル:IntroDuCing! / 規格品番:FAMC-091

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