まだまだ、思い切り羽を伸ばしにくい日常が続きますが、それでも、ちょっとずつ、遠出ができるようになってきているようですね。
そんななか今朝は、まだ出かけにくいなと思っている方に、ラジオを聴きながら、瀬戸内海の島の空気と、オリーブの香りを届けたいと思います。
お話し伺うのは、香川県小豆島で、農薬を使わない有機農法でオリーブづくりをしている「山田オリーブ園」の山田典章さんです。


〜今日はリモートでお話を伺います。改めて山田さんをご紹介しますと、元々はサラリーマンで2010年に奥様の故郷である小豆島へと移住。これまで誰もできなかったオリーブの有機栽培に国内で初めて成功されて、今も続けていらっしゃいます。以前この番組で2017年の12月に山田さんの畑にお邪魔をしましてお話を伺ったときに、オリーブアナアキゾウムシが山田さんのポッケから出てきて我々スタッフはすごく驚いたんですが(笑)、今、小豆島はどんな気候でしょうか。
そうですね一週間前くらいから梅雨入りしてだいぶ気温も上がってきたので、ゾウムシもだんだんたくさん出てくるようになりましたね。

〜オリーブ畑は今どういった状態なんでしょうか
5月の末くらいに花が咲いて、それがちょうど受粉が終わって小さな緑の実が付いた状態です。

〜今回山田さんの初の著書「これならできるオリーブ栽培」が出版されましたが、山田さんのように無農薬でうまくオリーブを育てるコツを教えていただきたいと思います。まずおさらいですが、オリーブの有機栽培が難しい理由は、オリーブの木が大好きな害虫オリーブアナアキゾウムシがいるからということなんですよね。普通であれば薬をまいて駆除するやり方が主流だったところを、山田さんは何と一匹一匹捕まえるという大変地道な作業を毎日続けて有機栽培を成功させたんですよね。
そうですね今500本ぐらいオリーブの木があるんですけれども、毎日一本ずつ見て回って、虫がいたらとってオリーブをオリーブアナアキゾウムシから守っています。4月に入ったら毎朝取りに行くので、今朝も取りに行ってます。日が昇る30分前くらいが一番取れるので、だいたい今ですと4時20分には畑にいって、そこから30分くらいが一番取れる時間帯ですね。今くらいの時期が一番日が長いので一番早起きしなきゃいけない時期ですね。

〜アナアキゾウムシはすごく小さい虫なんですよね。
そうですね。1.5cmぐらいですね。とても小さくて見づらいですですけれども、農薬を使わなきゃいけない理由はオリーブアナアキゾウムシだけだったということと、たまたま僕が小さい頃から虫を取るのが大好きで、カブトムシとかクワガタとかとっていたので、カブトムシとるのもゾウムシをとるのもそんなに変わらないことなので、是非やってみたいなと思いました。元々は普通に昼間取りに行っていたんですが、全然捕まえることができなかったんです。というのは、オリーブの木は3〜4mくらいあって、その葉っぱの中に隠れているんですけれども、もしかして暗いところが好きなのかなということに気づいたんです。だったら夜どうしているのかなというので畑に何度か見に行ったら、朝方に一番木の根元の所にメスが産卵に降りてきているということに気づいたんです。


〜オリーブ農家の山田さんからしたら、オリーブアナアキゾウムシって憎い存在かなと思うんですが、とったオリーブアナアキゾウムシは殺したりはしないんですよね。
そうですね。毎年100〜200匹くらい捕まえますが、全部一匹も殺さずに飼っていますね。大切に飼って何が好きかなとか、その日その日で元気の良さも違ってくるんですね。だから、例えば朝起きて最初にするのがゾウムシの飼育箱を見ることからはじめるんですけれども、そうすると飼育箱の中のゾウムシがすごく元気な時というのは畑のゾウムシもすごく元気なんです。そういう意味ではゾウムシを飼うことによって、たくさんの情報も得られるし、そうやって飼っていくとだんだん可愛くもなってくるんです(笑)。

〜音とかもするんですよね。
今の時期から熱帯夜みたいな日が始まるんですけれども、そうするとどんどん飛んでどっか行こうとするんですね。ただ箱の中なので、飛べずにフタに当たって落ちるんですけれども、それが雨だれみたいにポツポツポツと夜音がするんです。そうするとゾウムシが遠くに飛びたくなっているというのが寝ながらも分かるので、今日は特に早く起きなきゃということも分かりますね。ゾウムシと一緒に暮らしていると、ゾウムシのことがどんどんわかってくるということだと思います。

〜寝食を共にしている中で、最近新たにわかったオリーブアナアキゾウムシの生態とかありますか。
去年気付いたんですけれども、ゾウムシがいちど木に来ると、そのゾウムシをとってもその後また違うゾウムシが来たりするということに気付いたんですね。これなんだろうと思っていろいろ調べたりしているうちに、フェロモンが出ているんじゃないかと。フェロモンというのにも色々あるんですけれども、ゾウムシが出しているフェロモンというのが性フェロモンではなくて集合フェロモンというフェロモンらしいということが最近わかってきました。性ホルモンは、例えばメスがオスを呼ぶフェロモンなんですけれども、集合フェロモンというのはオスメス関係なくて、一匹いれば他のゾウムシも寄ってくるというフェロモンなんです。ですので、ゾウムシを畑に一匹置いておくと、どんどん増えて、しかもとっても匂いが残ってしまうているので、どこからともなく飛んできます。ここには500本の木があるんですけれども、1年間に今多いといっても200匹くらいしかオリーブアナアキゾウムシはこないんですよ。一本の木で言うと2〜3年に一匹なんですね。ということは、おそらくオスとかメスが会う機会が結構自然の状態では難しいんじゃないかなと思うんです。だからオスメス関係なしに、とにかく誰かがいれば臭いを出してそこにみんなを集めていくことによって種の保存をより効率的にやろうとしているんじゃないかなと思うんです。

山田さんのお話、いかがだったでしょうか。来週もインタビューの続きをお届けします。

「これならできる オリーブ栽培」山田典章


【今週の番組内でのオンエア曲】
・It's gonna rain! / BONNIE PINK
・Speak for Me / John Mayer

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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