今週も、香川県小豆島、山田オリーブ園の山田典章さんのインタビューです。
オリーブの木を枯らしてしまう害虫、オリーブアナアキゾウムシをひたすら、自分の目で探して取り除く・・・というシンプルなアイデアと地道な努力で日本初の、有機栽培のオリーブづくりに成功した山田オリーブ園。
ただ、園主の山田さんは、そこで満足する方ではないんです。さらに良い方法はないか、日々模索しています。
その一つが、オリーブアナアキゾウムシの「天敵」を探し出してその力でゾウムシを駆除するという方法なんですが、どうやら、この方法はちょっと難しいみたいです。


ムカデとかカエルとかトカゲの仲間とか、そういったものも飼育箱に入れてみたのですが、殻が固くて美味しくないのか、食べないんですよ。オリーブアナアキゾウムシを食べる虫は今のところ見つかっていません。だから今はもう天敵を探すのは諦めて、AIを使ってゾウムシを捕まえる方法を考え始めたところですね。
オリーブアナアキゾウムシの天敵は今は人間である僕だけなんですけれども、ゾウムシを捕まえるのが難しいのは、見つけにくいから。見えにくいんです。でもAIの画像認識のシステムを使うと割と簡単に見つけられるんですね。今のところまだ僕の方が勝っているんですけれども、少なくともうちの嫁さんよりはAIの方が先に認識します。AIはどんどん賢くなる、たくさん見せるとどんどん識別の精度が上がっていくので、どんどん見せているうちにAIの画像認識によってオリーブアナアキゾウムシを見つけることができるようになってくると考えています。
実は小豆島みたいな所には、小さな畑がいっぱい余っているんです。大きな畑ではたくさんお米を作ったりいろんなものが既に作られていて、小さな畑がたくさん余っています。AIをドローンに積んだりラジコンに積んでゾウムシを見つけるようなロボットを作っていきたいと思っているんですが、これは既存の技術を転用すればできるので、コストをかけなくても開発できると思っています。何千万円もする機械を使って農業をするのではなく10万、20万円のAIロボットで見つけられるのであれば、小さな畑も使えるようになると思っているんです。日本にはそういう小さな畑がいっぱいあります。僕が目指しているのは家族でやる農業。小さな畑で食っていくことができる仕事が地方にたくさんできてきた方が、農業も強くなるし、しかもどんなことがあってもそういう農家は強いですよね。誰も使っていない、使わなくなった土地を使えば良いんです。ただその時に素人のサラリーマンがやろうと思ってもなかなかいろんな技術が難しくてできないんですけれども、そこの専門的なところをAIにやってもらう。なんでもかんでもAIがやるというのではなく、ゾウムシの場合は認識するところだけをAIがやるんですね。それはオリーブアナアキゾウムシを識別をするのが難しいから。ただ、それを捕まえるところまでロボットを使うとなると開発費がかかるので、そんな事はやらない。「ここにいる」とい事だけ教えてくれれば人間がとればいいんです。人間が苦手なことを賢くAIにやってもらうことによって、農業の形が変わると思います。夢みたいな話かもしれないですけれども、誰も使っていないような小さい畑からいろんな農作物を作れるようになってくるということは、技術的にはもうそこまで行っているはずです。



〜オリーブの木は、普通は挿し木で増やすそうですが、一方で山田さんは自然交配で新しい品種を作ってみたいということをおっしゃっていました。この3年間で進捗はありましたか?

300本ぐらい育てているうちの3本だけは実がつくようになっています。今年ようやく木も大きくなってきて、1本で10キロくらい取れそうなんですね。10キロ取れると搾汁ができるので、今年の秋には3本は難しいかもしれないですが、1種類だけは初めてオリーブオイルが絞れるかもしれないです。どんな味のオイルになるかは絞ってみてのお楽しみですけれども、ようやく今年の秋にはたどり着けそうです。ただ、それが実がすごくおいしいオイルか、あまりぱっとしなければどうするかというのはあります。風味次第ですかね。


〜コロナ禍で小豆島に移住したいという方がたくさんいらっしゃるそうですね。

関東を中心に、うちにもここのところ数件問い合わせがありました。テレワーク、パソコンで仕事をするということが出来るようになったことで、東京にいなくても仕事ができることがわかって、だったら自分が住んでみたいところを自由に選んでみよう、引っ越したいと思っているという相談がここのところ続いていますね。なかなか東京でオリーブを何本も植えて育てるのは難しいと思うんですけれども、こちらに来ると畑もたくさんありますので、オリーブなんかも育てながら、もともとやっている仕事も持ちながら、引っ越したいけれども、空き家はあるでしょうかとか、といったご相談が結構あります。


〜災害の時もそうですけれども、自分で食べ物を作るお仕事をされているのは、安心につながる部分もあるかもしれないですね。

それはこういうことが起こるたびにひしひしと感じますね。例えば海外からの食料が止まってしまったらとか、その時にやっぱり、畑で育てているのはオリーブだけじゃないので、最悪何とかなるなという気持ちはやはりありますね。そういったことを考えられる方も増えているんじゃないかなと思います。


〜小豆島は雰囲気が素晴らしいですよね、緑豊かでいろんなところにオリーブがあって海も綺麗で。

そうですね、のんびり暮らすには海もあって山もあって良いところだと思います。


山田オリーブ園の山田典章さんのインタビュー、いかがだったでしょうか。
山田さんの本、現在発売中です。

「これならできる オリーブ栽培: 有機栽培・自家搾油・直売」
農山漁村文化協会から発売中です。気になった方は是非チェックしてみてください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Summer Feelings (feat. Charlie Puth) / Lennon Stella
・The Lazy Song / Bruno Mars

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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