哺乳動物学者・今泉忠明さんに、地球から絶滅してしまった生き物たち、そして絶滅どころか繁栄を勝ち取った生き物たちのストーリー、いろいろ伺ってきましたが、きょうでラストとなります。
今泉さんが監修された新しい本「も〜っと わけあって絶滅しました」。


『も〜っと わけあって絶滅しました。』今泉 忠明 監修/丸山 貴史 著/ダイヤモンド社

この中には、過去、絶滅してしまった生き物たちのエピソードだけでなく、逆に、「わけあって繁栄した」いきものについても触れられています。
様々な理由で「繁栄」を勝ち取った生き物たち。
実は、わたしたちの生活に欠かせないあの生き物、そしてわたしたちの体の中にいるあの生き物も、どうやらそうらしいんです。
ということで、続きをお聞きください!

〜ご本のなかでは牛も繁栄した生き物だと紹介されていますね。
肉をおいしいと言う人がいますからね、大繁栄するんですよ。人工授精ですからね。だからどんどん増えるわけですよ。でも小泉環境大臣がアメリカで「牛のゲップはどうするんだ」と新聞記者に聞かれて立ち往生してましたけど、つまり異常に増やすとやっぱりプラスとマイナスの面があるということですよね。牛のゲップの二酸化炭素で温暖化が進んでいるという説もあります。だからあまり多いのも良くないんです。


〜じゃあ今の牛は家畜にならなかったら絶滅してましたか?
絶滅ですね。あれの元の牛はオーロックスというヨーロッパの森に住んでいた野生の牛なんです。それを家畜にしたんです。オーロックスはもう絶滅しましたから。みんな食べられちゃった。戦争のたびに食料不足になりますから、森に行って牛をとってこようということですね。だけど牛が一番進化した動物です。だって草を食べて牛乳を出すんだもんね。緑色の草を食べただけでタンパク質が出てくるんです。バクテリアがやってくれてるんですね。ですから牛は非常に人間にとって貴重な生き物なんです。これからもっと数が増えると思いますがゲップを回収して燃料にしようという研究もあるんですよ。メタンガスですから。

〜あと繁栄した生き物でいうと「動物のお腹に住んで繁栄」という生き物もいるんですよね。
大腸菌はどんな人にもいて、体の中の防御、他の菌をやっつける働きをしているんです。これがいないと人間は不調になるんですね。大腸菌が大繁栄しているから人間は健康でいられるということですよね。ところが謎が多いんです。大腸菌は体の中にいる時は病気にならないんです。ところが、プールの中に大腸菌が入ってそれを飲むと病気になるんです。いっぱいお腹にいるくせに。だからまだよくわからないんですね。食べ物関係の会社では厳密にチェックをしているんですけれども消えないんです。

〜絶滅してしまった生き物たちから私たち人間はどんなことを学ぶべきだと思いますか。
まずひとつ目は絶滅させたらもう二度と絶対に戻ってこられないという事ですね。そしてその原因をよく調べて二度とそういうことがないようにしないと今の人間に返ってくるよということでしょうね。しっぺ返しということがないようにしないと。

〜直近でこの生き物が絶滅しそう、でも食い止められると言うものはありますか?
それはよくあります。もう駄目だったというのがニホンカワウソ。ジャイアントパンダはかろうじて増えてきた。コアラは危ない。そういうギリギリの動物が結構いますね。アホウドリとかね。大丈夫だろうと言われていますけどあの島が噴火で消えれば終わりですよね。鳥島と言う伊豆諸島の島です。あそこも一度噴火したことがあって、気象庁の観測所があってその人たちが観察していました。もういなくなったと思っていたらまだ何羽かいたよというのが見つかって、それを増やしたんですよね。だからギリギリのところ。イリオモテヤマネコもそうですけど、野生動物と言うのは1000頭を切ったら少ないんです。1000ってかなり多く感じる人もいるんですが、イリオモテヤマネコは50頭。ツシマヤマネコも50頭ぐらいだろうと言われています。だからギリギリですよね。


〜前回この番組に来ていただいた時に、奥多摩のイノシシの牙かけ、たぬきのためフン、クマの熊棚とかいろいろ伺ったんですが、奥多摩の森でも、絶滅とか繁栄って森の中で起こっていますか?
ひとつはアライグマが現れました。初めて現れたのが7年前。僕らがぶらぶら歩いていたら柿の木にいたんですよ。それを写真撮って地元の人に見せたらびっくりして、「ついにきたか!」と言っていたんです。本来は北アメリカにいる外来種です。あらいぐまラスカルというアニメを日本でやって、一気に増えたんです。ところが小さい時はものすごい可愛いんですが、大きくなると噛み付いたり怖いんですよ。それで捨てたんです。ラスカルも最後は捨てたんですよね。お父さんに離してこいと言われて。だけどあそこは北アメリカだから放してもいいんですよ。でも日本では外来種だから、ついに奥多摩もやられるかと。そして8年後はいっぱいですよ。ひょいひょい歩いてますね。かわいいですけどね。

〜生態系も変わるんですか。
変わるでしょうね。利口ですから。ゴミ箱のふたを開けますからね。しかも開けっ放しじゃなくて閉めていくから非常に賢いよね。チンパンジーだって逃げるときにドアを開けっぱなしにしてくから係員がすぐわかる。閉めておけば半日以上はわからないよね。だからアライグマは賢いんですよ。

哺乳動物学者・今泉忠明さんのお話、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでもご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください!

【番組内でのオンエア曲】
・Come On Eileen / Dexy's Midnight Runners
・情熱の薔薇 / THE BLUE HEARTS

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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