今週も先週に引き続き
千葉大学教育学部 准教授で古生物学者の泉賢太郎さんのインタビューをお届けします。
はるか大昔の生き物たちの、うんちの化石を調べる研究者・泉さん。
きょうは、実際にどんな場所で調査研究をしているか、というお話です。



泉さん、考古学や地質学の分野で、
世界的に注目された千葉県にある「チバニアン」
の調査チームにも選ばれているんですよね?


2014年から調査チームの一員として研究活動に携わっていました。
数多くの研究者がいる中で私は、現場の地層を調査して
どういう種類の生痕化石があるのかが、主な担当でした。
現場は一見すると、“泥の崖”という感じですが、
そこを丹念に観察していくと、10種類以上も生痕化石が見つかり、
中には私の研究対象であるウンチの化石も見つかっています。


私たちも実際に、「チバニアン」を実際に見させていただいたのですが、
ありましたね!ウネウネした生痕化石が。



地層自体は昔の海底でできたものなので、
海底に住んでいた動物が這いまわったりしている跡なんですね。
それ以外にも、ウンチ化石がありまして、
見た目は、「ホースに米粒が詰まっている」感じです。
それを、研究していました。


「チバニアン」って言うと、リスナーの方の中には、
そういう名前の恐竜かな?なんて思う人もいるかもしれませんね。(笑)


「チバニアン」自体は、正式には地質時代の名前です。
我々としては、どういう名前を提案するか?
というところから考えていたので、ついつい「チバニアン」
と言ってしまいますが、地層時代の名前です。


我々が取材で「チバニアン」へ行った祭、生痕化石と言われても、
ウンチの化石があるとは思っていなかったので、今、また改めて行ってみてみたいですね。
そもそも、ウンチ化石ってできるんですか?


化石になってしまうと地層と紛れて、
少し見た目が分かりにくかったりしますが、
化石でなければ結構あります。
脊椎動物のウンチはイメージ通りで、
探しに行くぞ!という気になりませんが、
無脊椎動物のウンチがオススメです。
例えば、潮干狩りや海水浴と、
海に行くと色んな無脊椎動物のウンチが沢山あって、
中でも形が面白いのはタマシキゴカイといって、
海の中のミミズ、ニョロニョロ系なんですけれども、
そのウンチが、砂のモンブランと呼んでいるくらい、
見た目がモンブランなんです。


よく、温かい沖縄の海の中には、
米粒みたいなのがありますが、あれは、ナマコのウンチだったりします。
ただ、こういう動物のウンチは実態が砂なので、
手で持っても、臭くもないし、安心して楽しめます。


へ〜!それが運よく化石になって何万年か後に発見されることがあると。
面白い!そう聞くと、今現在、地球上にいる生き物のウンチもそのうち運よく残れば、
化石になって残っていくということですよね?


あの、何パーセントか分からないですが、
一部の物は化石になって未来の地層の中に保存されると、
そういうことはあると思います。


この番組のスタッフなんですけど、、、
取材の関係上、どこにもトイレがなく、野外で排泄してしまったことがありまして、
そういったウンチも、化石になる可能性はありますか?


可能性はあります!
ただ、自分のウンチを将来、ウンチ化石として残したいな
と思うのであれば、コツはあります。
一番のコツは、ウンチする場所です。
化石化しやすい場所としにくい場所があります。
例えば、草原や森の中でウンチをするのが一般的だと思うのですが、
その場合、土壌中に住んでいる微生物が
すぐに分解してしまうんですね。
なので、自分のウンチを化石にしたい時は、
何とかして分解されない場所でするか、持って行くかです。
それもいくつかありますが、、、
「酸素」がキーワードになっていて、
酸素があると、微生物が活発に活動し、
すぐに分解してしまいますので、
酸素があまりない場所に持ち込む必要があります。
でも、基本的に地球上には酸素があるので、
生活圏内にはないですが、ある種の湖で、特殊な条件が揃って、
水の中に酸素がほとんどないところもあるので、
実際にやると怒られると思いますが、今言った場所でウンチをすると、
自分のウンチが化石になる確率は少しは上がるかと思います。




へ〜!なるべく、分解されない場所なんですね!

分解が一番、化石化にとっては難敵ですね。
分解されちゃうと文字通り、無くなってしまって、
動物や植物の栄養になってしまいます。
ただ、これは自然の流れなのです。
ウンチという有機物が熱力学的に不安定で、
放っておくと必ず分解されちゃうので、
世の中ウンチまみれにならないんですね。


番組スタッフは、意図せずだと思いますが、、、
6〜7年前に森で催してしまったんですね。
ということは、比較的、分解されている可能性が高いってことですね。


もう、ないと思います。
どうしても、森で催して、その状態を未来に残したいと思ったら、
ものすごく深く土を掘って、埋めるしかないですね。
やはり、微生物がいるのは、表面に近いところに多くて、
例えば、森の土を数十メートル掘っていくと、
ほとんど微生物がいなくなるはずなので、、、
速やかに穴を掘って、すぐ埋めて、
また戻すことをちゃんとやると、確率が上がると思います。


すごい!じゃあ、スタッフが生きた証を残すには、
スコップですごい早く穴を掘る技術を磨いておかないといけないということですね!
まだまだ、ウンチ化石トーク、止まらないので、
溢れるウンチ化石への疑問、来週もまた伺わせてください!




「ウンチ化石学入門」 は、集英社インターナショナルから発売中です。

来週も、泉賢太郎さんにお話をうかがいます。
どうぞお楽しみに。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・I won't You / Savage Garden
・ラフ / たむらぱん

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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