高橋:今週も引き続き、世界遺産に登録された・沖縄県西表島の
「エコツーリズム」のお話です。
環境保全と地域の経済を両立する観光の考え方・エコツーリズム。
今日は、25年前からこれに取り組んできた人たちの想いと、
島の人達が守ろうとしている「文化」について、お伝えしたいと思います。


高橋:長年、「エコツーリズム」に取り組んできた沖縄県・西表島。
観光客を受け入れながら、島の自然と文化を守る。
四半世紀前、この考え方にかじを切った人たちの想いとはどんなものだったのか。
それは、いまわたしの手元にある一冊のガイドブックに込められています。
西表島エコツーリズム協会 事務局長の徳岡春美さんに伺いました。




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徳岡:西表島エコツーリズムガイドブック ヤマナ・カーラ・スナ・ピトウ と言うんですけど、山・川・海・人という意味です。

高橋:島の言葉ですね。西表の自然のことも書いてあるし、
例えば西表の木がどう使われてきたとか、染め物とか、炭鉱の時代のこととか、これを読んでから来ると本当に見方が変わると想いました。これは25年前に作られたんですよね?



徳岡:27年前です。
協会設立より2年前にガイドブックを発行しています。
当時は一回島を出た若い人が戻ってこなくて、
これから発展させるためにはエコツーリズムが良いんじゃないかとなったときに、
離島で不便な暮らしを強いられてきた人の中には開発へのあこがれがあって、
石垣島に橋を架けたらいいとか、空港を作ったらとか、
島を一周する道路を作ったほうがいいとか、どんどん開発をしたほうがいい!
という人ももちろんいたと思うんです。でもその中でここを守ろうと言って、
大きな開発しないで残していこうと思ってくださった人たちがすごいと思います。




高橋:世界自然遺産に登録されて、ユネスコは多様性や自然の部分を評価したわけですが、でも島には暮らしと文化があってこその西表島だということを守りたいとなると、ここから難しいのかなと。課題がありそうですよね。



徳岡:世界遺産に関しては観光業以外の普通の住民にしたら
とくに関心がないというか。
なにができなくなるのかと島の人に聞かれるんですが、
例えば「山でたけのこをとったりイノシシの猟、
もずく取りができなくなるのか」と聞かれたり、
「観光客が来てレンタカーが増えると交通量が増えて危なくなるさー」と言われたり
「水不足にならないか」とか、そういう生活レベルの不安があります。
大人が世界遺産にネガティブな意見だと子どもたちもそう捉えたりするのですが
そうではなくて、自然遺産になったのは日本に5つしかなくて、
これが最後の候補地なのでそれだけ素晴らしいところに
私たちは暮らしているということを誇りに思って、
これを次の次の世代に残さなければいけない。
逆に言えば世界遺産で注目されることで、
これまで取り組めなかった課題にも取り組めるようになる。
10年後20年後、世界遺産になったことでさらに良い島になったと
思えるようにならないといけないし、そうなってほしいです。


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高橋:西表島エコツーリズムガイドブック 「ヤマナ(山)・カーラ(川)・スナ(海)・ピトウ(人)」。このタイトルの通り、その土地の自然や生活文化を傷めることなく持続させていく旅のガイドブックとなっています。

高橋:こちらは、「西表島エコツーリズム協会」のウェブサイトから購入できます。

高橋:そしてこの本にも紹介されている、自然と共存する生活や文化。
私たちから見ると、本当に新鮮で興味深いものがたくさんあります。
実は西表島エコツーリズム協会・事務局長の徳岡さんも、
18年前に島にやってきた移住者で、やはり最初はいろいろ驚いたと言います。


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徳岡:西表島の文化は、なんでもびっくりしました。
お米を作るのにいろんなしきたりがあるんですが、
苗を最初に作って田植えをして、
その苗が成長する間は大きな音を出したりしてはいけない。
集まりがあっても拍手をしてはいけない、三線を使わない、太鼓を使わない。
稲がびっくりするので静かにしなければいけない。
それで初穂刈りというのがあって、穂が実り、
この日を境に稲を刈っていいというその時に、はじめて鳴り物が解禁。
豊年祭というお祭りの間までしか歌ってはいけない歌、
節目節目に歌う歌があるんです。
ただ三線が好きで民謡を歌うのとはぜんぜん違う、暮らし、
稲作とともにある、魂から溢れ出る歌を感じるのですごいなと想ういます。
初穂刈りから豊年祭までしか歌っちゃいけない歌が、
あさ6時くらいにスピーカーで集落に流れています。
宿泊していてもなんだ?と。そういうお祭りのときに宿泊すると、
見ることができたり参加できたり。




徳岡:ものづくりも。
民具を作るのに70大のおじいから教わっているが、昔の話をしてくれる。
自分たちは楽しくて、必要だから道具を作るわけではない。
昔は稲刈り脱穀をして出たわらで、お昼休みにほうきを作ったんだとか、
冬になるとすすきを学校の床履き放棄1年分作ったとか、
本当に使われていた時代の話が知れるとますます楽しくなる
本当はそういう文化も取り入れたツアーをやりたいと思っているが
なかなか進んでいない。意外とおじい、
おばあは暇じゃなく畑をやったり毎日ゲートボールをやったり結構いそがしくて。




徳岡:西表島は海も山もきれいだが文化と旅してほしいです。
日帰りでぱっとくるとそういう部分は見ることができないが、
泊まりでゆっくり来てほしい。一度来たら次は違う季節に来ていただきたいです。
暮らしという目線で見ると何度来てもいろんな楽しみ方があると思うので!


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数かに渡って、西表島の魅力、
そして、「西表島エコツーリズム協会」の
事務局長 徳岡春美さんのお話、お届けしました。


「西表島エコツーリズム協会」
「西表島エコツーリズム協会」Facebook


【今週の番組内でのオンエア曲】
・ どこ / 木村カエラ
・ KA NOHONA PILI KAI / Keali'i Reichel

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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