高橋:先月、お届けした「類人猿」をめぐるお話の続きです。
(先月お届けした黒鳥さんのインタビューはコチラからどうぞ。)
インタビューしたのは日本オランウータン・リサーチセンター 代表で、
NPOボルネオ保全トラスト・ジャパン 理事・黒鳥英俊さん。
上野動物園のオランウータン担当飼育員などを経て、
現在は、動物園のオランウータンの研究の他、保護活動にも取り組んでいます。
そんな黒鳥さんに、動物園をとりまく環境の変化について伺いました。


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黒鳥:私が上野動物園に入ったのが1978年、昭和53年。
ひどかった、ひどかったというか、本当に見世物小屋的な感じでしたよね。
悪い人もたくさんいて、ゴリラが外の展示場に出ていると
いろんなものを投げるんですよ。
ガラスを投げたり画鋲を投げたり、
アメ横のマグロを投げたりいろんなものを投げて。
すごい多かったですね。ここ10年くらい、
お客さんの動物に対する考え方がすごく変わったんですね。
すごく動物のことを想うようになってきました。
ほんとうに動物がかわいそうで、
雨が降るとしまってくださいと言うくらいに
コロっと変わってしまいましたよね。
施設的にも旭山動物園の影響がすごく大きいと思います。
当時、生態展示という動物の見せ方をどうするか
と言うことでゴリラだったら群れで飼えるような、
1頭ではなくファミリーで飼えるような動物舎に変わってきているし
オランウータンなら逆に高いところにいる動物ですから
立体的に住めるような動物の展示の仕方というのが全国に。
世界的にもどんどん変わってきていたので、
今では全然考えられないくらい変わっていますね。




黒鳥:あと、今一番力を入れているのは動物の保全なんですね。
生息地が極端になくなっているんですね。
動物園の目的のひとつとして生息地の保全、
域内保全にもすごく力を入れている。
ボルネオやスマトラのオランウータン技術的なサポート、
資金的なサポートもありますし、
動物園はそういう動物がいるので、彼らを知ってもらう、
現地のことも見てもらうということが大切なのかなと思いますね。


黒鳥:いま野生の動物は動物園には連れてくることができないんですね。
1980年頃にワシントン条約ができて、
一切野生のものは動物園には持って来られない。
例えば動物園で生まれた個体、飼育下の個体であれば
移動させてもいいんですね。
その中で動物園はいかに増やして、
それをいろいろお客さんに見てもらって知ってもらうかと
言うふうにやらなくちゃダメなんですね。
ただなかなか増えないのと、一般の人はどこに行ってもボノボはいるし、
動物園にたくさんいるんじゃないかと思って実はどこも必死なんですね。
どこの動物園も何とかあの手この手でやっているところですね。


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高橋:一方、野生の類人猿はどうなのか。
黒鳥さんは、深刻な状況を教えてくれました。


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黒鳥:野生で、チンパンジーで20万頭くらい。
ボノボが2万頭から5万頭。
オランウータンがボルネオに5万頭、スマトラに1万5000頭。
4年前に新種が見つかったがそれが800頭。
それが世界の状態。全部絶滅危惧種ですよ。
特に心配なのがいくつかあってオランウータンでも
スマトラのオランウータンと、新種は800頭。
いまそばでダムの開発工事をやっていて、
この20年以内にまずいなくなる。
スマトラも予測では20年で、ほかも50年で激減と言うことで、
チンパンジーもそうですね。意外と動物園ではみるが野生では
チンパンジーはすごく少ないし、みんな孤立化している。
ゴリラも種によって少ない。
ニシローランドゴリラが大体30万頭くらいいると言われているが
すぐそばにいるクロスリバーは3000頭くらいしかいないので
この20年、50年でほとんどいなくなるのじゃないかと言われている。




黒鳥:例えばオランウータン、
ボルネオ保全トラストではアブラヤシの農園でほとんど開発されて
森が全部切られて彼らは行く場所がなくて川岸に入る。
川岸に行くと象はいるはオランウータンはいるは
きれいな鳥は入るは、みんなすみに追いやられて
岸まで開発されているので木の皮をかじって生活をしている。
その地域だけだと血が濃くなってしまいますよね。
繁殖ができなくなってしまう。
やはり彼らを救うために、
土地を購入して彼らを自然公園まで動けるような
ルートを作ってあげるというのをやっている。
オランウータンに限れば、橋を作って安全地帯に移してあげるとか、
そういった事はオランウータンでやっているし
どこの地区でも全部効率化しているので
将来的には遺伝的に血が濃くなって増えなくなると思う。
ですからそういったものをいろいろつないであげる、
結局彼らは本当に生まれるのは1頭とか非常に出産数が少なくて、
しかも全く今は産める状態ではない。
彼らは60年位生きる動物なので何回も子供が生まれる時期がないわけで、
それが奪われてきてどんどん数が減ってきているわけですよね。
そういったことを考えて今この時代に手遅れになる前に
やってあげないとこれから先彼らの運命は
決まってしまうのかなと言うのはありますね。


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高橋:そんななか、黒鳥さんは「おらけん(オランウータン・リサーチセンター)」でも活動をしていて、研究者のサポートや動物園との情報共有、
保全活動や教育活動など、類人猿たちの暮らす環境を守るために
様々な取り組みをしているということです。
最後に、大型類人猿から学ぶこと、伺いました。


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黒鳥:見ていたやっぱり彼らと比較すると、
同じような顔をしているんですけれども
オランウータンもゴリラも優しい動物だしおとなしいですよね
。騒がない。特に彼らは本当に森の中で多分ずっと
暮らしているわけですけれども、
そんなに周りをどうこうするわけでもないし、
仲間と暮らして、周りを大切にするとか、群れを守る、
そういったオスは立派なシルバーバックがありますし、
ボスが優しくないと思ってないですからね。
特にゴリラ男側恵乱暴だとか、みんなメスはオスのことを見ていますからね。
この男子は嫌だと思ったら???餌食べてますから。
彼らなりにむらいでどう生きるかと言うので生きていますしね。




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高橋:今週は日本オランウータン・リサーチセンター 代表で、
NPOボルネオ保全トラスト・ジャパン 理事
黒鳥英俊さんのインタビューでした。


認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン
日本オランウータン・リサーチセンター

【今週の番組内でのオンエア曲】
・  Run (Taylor's Version)   / テイラー・スウィフト&エド・シーラン
・ (Taking The) Easy Way Out /  The Trampolines

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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