若かりし頃、好きになり過ぎたがゆえにとってしまった、
今ではちょっと恥ずかしいエピソードをご紹介している
【恋バカ女子・恋バカ男子】のコーナー、
今週は、恋バカ男子のエピソード、ご紹介します。

出前野郎くん（46歳・会社員）
福山さん、恋バカ男子を告白させてください。
地元の愛知の田舎で暮らしていた
中学時代から大学時代まで、
自分でも可愛い、淡い思い出だと思っています。

僕は中学一年の頃、
一回も話したことのない三年生のジュンコ先輩が大好きでした。
世の中は『ビー・バップ・ハイスクール』が大流行の時代。
ジュンコ先輩はすごい不良で、
中学生なのに、香水とピアスをしてくるような女子でした。

それに対して、僕はただの庶民的な中学一年生。
住む世界は違い、面識もない、ただの一目惚れの憧れでした。
すごく大人に見えて、多分僕の初恋と言えるくらい好きで。。。
でもジュンコ先輩には不良の彼がいたのを知っていました。
だから告白なんてしたら、どんな目に合わされるかわからない。

でも卒業式の時、思いだけでも伝えたく
僕は前日に手紙を書き上げました。
そして朝一時間くらい早く家を出て、
三年生のクラスに行って机に入れようと思い、教室に行きました。
せっかく早く行ったのに、何かの目的で三年生が
もう何人か来ていて、その中にジュンコ先輩がいました。
ゲームオーバーです。

全然関係ない女の三年生が、
「あんた、何か用かい？」と
教室の入り口に立つ僕のところに近づいてきました。
仕方なく、勇気を出してジュンコ先輩のところに走っていって、
直接手紙を手渡し。
走って教室から逃げて終わりました。
それだけでした。

卒業式の後ジュンコ先輩が、
校門を不良の彼と抱き合ったりしながら、
出ていくのを見送りました。
これが僕の初恋の終わりです。

それから時は過ぎ、
ジュンコ先輩に会うことはなくその存在も忘れ、
地元で大学生になりました。
居酒屋でアルバイトも始めました。

30代のバンドマンの店長は
ゴールドのピアスをまぶたの上にしていて、
見た目がめっちゃ怖いこと以外は、普通の居酒屋でした。
そこでバイト生活が半年以上続いた時、奇跡が起きました。

閉店間際の店に、ジュンコ先輩が入ってきたんです。
ひと目見て、「アッ！」となりました。
ジュンコ先輩も「あー！」って言ってくれて、
嬉しくなりました。
ジュンコ先輩は「アンタ、大人になったねえ。」って言ってくれて、
それがジュンコ先輩との初めての会話でした。
本当に舞い上がってしまいました。

ただその時はもうラストオーダーで、
でもせっかくだからお茶くらい出そうと席に案内しようとしたら、
「うん、大丈夫」と言われて、
ジュンコ先輩はそのまま入り口のところに、立ち続けました。
そこに店長が近づいてきて、ジュンコ先輩の肩をポンポン。
ジュンコ先輩はお客さんじゃなく、
なんと店長の彼女だったんです。

よく見たら、店長と同じところに
同じ色のピアスをしていました。
ピアスの位置を変えたんだなあ、、、と思いました。
その後、僕は店長にレジ締めを任され、
二人が出ていくのを見送りました。
ジュンコ先輩に対して、二度目の失恋をした気分になりました。

それからバイトもなんだか複雑な気持ちになり、
やめました。
その後、就職で都内に出ましたし、
ジュンコ先輩に会っていません。
でも今でも、ジュンコ先輩の香水の匂いははっきりと覚えています。
福山さん、僕キモいっすよね？

ズバリ、言ってもいい？
全然キモくないよ。

これはむしろね、なんか可愛いし。
ジュンコ先輩も、もうちょっと
サービスしてくれてもよかったんじゃないかな？
嘘でもいいから、
「実はこの子、私の後輩でさ、
　学校で何度か会ったことあって、
　可愛いなって思ってたんだよね。」みたいな。
不良女子先輩ならではのサービストークを
出前野郎くんにしてくれてもよかったと思うんだよね。

それにしても不良の先輩・・・
僕も正直、俺たちじゃ手に負えんなって最初から思ってました。
不良っぽさも含めた先輩の、
女性としてのポテンシャルを
フルに引き出せる男じゃないなと思っちゃう。
何をどう引き出すのかわからないけど・・・笑

学生時代はちょっとワルな先輩に憧れるという方も
多かったと思います。
アナタは、いかがでしたか？