2013.08.03
第18話 カヌー&カヤック
暑い夏こそ「カヌー&カヤック」が気持ちいい!

あ、ちなみにカヌーとカヤックの違いだけど、大雑把に言えば「船体の上面が閉じていないのがカヌー」で「閉じているのがカヤック」だ。でもカヤックはカヌーの一種という言い方もできるから、だいたい同じようなモノだと思って構わないかな。
さて、そのカヌーだが、起源はネイティブ・アメリカンたちが使っていた小舟だとされている。丸太をくり抜いて作った小舟を使って、ネイティブ・アメリカンたちは移動や運搬、それから主食のワイルドライスの栽培を川で行ったりしていたんだ。
一方、カヤックのルーツは北極圏の先住民、イヌイットたちが使っていたものだ。極寒の海で狩猟するにあたり、防寒のために小舟の上面を閉じたのがカヤックという乗り物の最初というわけだな。蓋の部分にアザラシの皮を張り、アザラシの群れに警戒されることなく近づくこともできたんだぞ。
そして19世紀半ばに登場したのがイギリス人のジョン・マクレガーだ。彼はアラスカで見たイヌイットのカヤックに触発され、自作のカヤック「ロブロイ号」で世界中の川や湖を巡り紀行文を発表した。その紀行文が爆発的な人気を呼び、カヤックは世界的にポピュラーな遊びになっていく。1866年にはテムズ川で最初のカヤック・レースが開催。1936年にはオリンピックの正式種目に採用されている。
日本でこの遊びがブームになったのは、1990年に公開された椎名誠監督の映画『ガクの冒険』がきっかけだ。この映画とタイアップした「日清チキンラーメン」のCMで、カヤックの上でチキンラーメンを作り、上に卵を乗せて食べて見せたのが大いに話題となり、日本でカヌー&カヤック人口が爆発的に増えたんだ。23年前の話だから覚えている人いるんじゃないか?
そんな歴史を経て、現在では折りたたみ式のカヤックや、海上を行くためのカヌーなど、はるかに進歩したカヌー&カヤックで水上の移動を気軽に愉しめるようになった。今日はその道に詳しい人を紹介するから、ぜひその話を聞いてみてくれ。きっと陸からの眺めしか知らない人とは少し違う視点を教えてくれるはずだ。 Here we go!
- ONAIR LIST
- 3'33" / Route 66 / George Maharis
- 13'55" / O Barquinho / Pery Ribeiro
- 42'14" / One Paddle, Two Paddle / Haunani Kahalewai