2017.02.18
第202話 うどん
これからはUDONが世界のトレンド?!

うどんは小麦粉に水を加えて練った中国の「餅(ピン)」がルーツだ。餅は蒸せばまんじゅうになるし、焼けばパンになる。そして細長くして茹でれば麺になった。昔は今みたいに麺を細長く加工する技術がなかったから、餅をねじって棒状にしただけの「索餅(さくべい)」だったが、これをスープに入れて食べたのがうどんのご先祖様だ。
うどんという名前も中国の「餛飩」が元になったという説が有力だ。これはワンタンのことで、日本でもおなじみの「雲呑」という表記やワンタンという発音は広東語。北京語だと「餛飩(コントン/ウンドン)」なので、それが日本で「うどん」になったと言われている。これには異説もあるが、いずれにせよ南北朝時代の文献には「饂飩」「うとん」という言葉が登場しているな。
うどんが今のような細長い麵になったのは室町時代から。伸ばしたうどんの生地を包丁で切る切り麺が登場したのがこの時代だ。ただし、うどんはまだまだ高級な食べもので、庶民が口にすることはほとんどなかった。日本はお米の国だから小麦を栽培する農家が少なかったし、そのせいで小麦を粉にする挽き臼もあまり普及していなかったからな。
江戸時代になるとお米の裏作として小麦が盛んに栽培されるようになり、庶民の間でも初めてうどんがブームになる。江戸っ子はそばを食べるのが粋でうどんは野暮だとしたが、これは忙しい職人にとっては食べる時間を短縮できるそばの方が仕事ができる男というイメージだったからだ。とはいえ、江戸時代にはそうやって比較されるくらい、うどんは庶民的な食べものになった。
近年はラーメンが世界的なブームと言われるが、流行の最先端を行くニューヨークではもはやラーメン屋がたくさんありすぎて飽和状態になっているらしい。そこで注目を集めているのが次なるジャパニーズ・ヌードル《うどん》で、香川のうどん学校でも海外からの受講生が急増しているそうだ。今日は詳しい人に会って、世界に自慢できる本当においしいうどんを教えてもらおう。Here we go!
- ONAIR LIST
- 4'35" / Route 66 / George Maharis
- 16'08" / I Wouldn't Trade You / John Pizzarelli
- 33'40" / When I Grow Too Old To Dream / Diana Krall
- 42'26" / I like Men / Carol Welsman