2018.01.20
第250話 スキー板
滑りのために進化し続けるスキー板の歴史

スキーという道具の歴史は驚くくらい古い。なにせスカンジナビア半島では紀元前2500年頃に狩りをする人々がスキーを履いていた姿が壁画に描かれているくらいだからな。ただし、人類がながらく利用してきたスキーはあくまでも雪上の移動手段で、今で言うノルディックスキーだった。
それが斜面を滑り降りる爽快なスポーツ、つまりアルペンスキーになったのはなんと20世紀になってからだ。そして1930年代、人気になりつつあったアルペンスキーをより上手く滑るために、オーストラリア人会計士のラドルフ・レトナーが考案したのがスキーの金属エッジだった。
それまでスキーには硬い金属エッジがなかったから、急なターンやアイスバーンの滑走をしようとすると、うまい人でもあっさりと転んでいた。現在のスキーの形を確立したのが金属エッジだったと言っても過言ではないだろう。この発明のおかげで1930年代前半はオーストリアの選手が数々の競技会を圧倒したんだ。
そして時は流れて1990年代、スキーに第2の革命が起こる。それがカービングスキーの発明だ。カーブというのは「曲がる(curve)」ではなく「削る(carve)」という意味で、雪にしっかりと食い込んでレールの上を滑るかのような高速ターンを可能にしたのがこのスキーだった。ただ、板の先と後ろが幅広になったフォルムせいで、最初は「おしゃもじスキー」なんて呼ばれたけどな。
フランスのサロモンやロシニョール、オーストリアのアトミックやフィッシャー、アメリカのK2、日本の小賀坂など、スキーショップに行くといろんなメーカーの板が並んでいて、どれをエランでいいのか分からなくなる。しかも最近はバックカントリーやフリースタイルなどスキーの愉しみ方も多様化しているので、各社でいろんなタイプのスキーがあるようだ。どうやって選べばいいのか、今日は詳しい人に会って教えてもらおう。Here we go!
- ONAIR LIST
- 2'39" / サーフ天国、スキー天国 / 松任谷由実
- 13'31" / FREE RIDE / THE JANEDEAR GIRLS
- 38'00" / Beside You Babe/ Blake Shelton