2013.11.02
第31話 フライフィッシング
奥深い「フライフィッシング」の世界

フライフィッシングとは主に渓流でヤマメ、イワナ、ニジマスといった虫を食べる魚を毛針(フライ)を使って狙う釣りだ。趣味性が高いと言われるその理由は、フライを自作したり、技術を磨いたり、「凝る」部分が多いからだろう。
そんなフライフィッシングだが、記録の上では古代マケドニアの文献に「赤い糸と鶏の羽を巻いた釣り針で魚を釣り上げた」なんて記述が残っているくらい歴史は古い。もっともこの時代は生活のために魚を釣る漁業の一種だったから、趣味性なんて代物ではなかったが。
フライフィッシングが娯楽になったのは19世紀だ。ビクトリア朝時代のイギリスで、貴族の男性がスーツを着て淑女に良いところを見せる一種のスポーツハンティングのような釣りがフライフィッシングだった。もっとも釣りは人間の思う通りに行くとは限らないから、魚屋で買った魚をさも自分で釣ったように自慢する人も少なくなかったが。まあ、これは現代でも見かける光景だから、ビクトリア朝の貴族様を責めることはできないだろう。
そんなフライフィッシングを雄大な自然とたわむれるアウトドアスポーツにしたのはアメリカだ。20世紀初頭、ウォール街の証券取引所で働いていたセオドア・ゴードンは、イギリスのフライフィッシングの権威、フレデリック・ハルフォードとの交流を通じて、今なお愛されるスタンダードフライ「クイル・ゴードン」を編みだし、ニューヨーク州キャッツキルに移り住んでアメリカ流のフライフィッシングを確立していったんだ。
ちなみに日本にも「テンカラ釣り」という古来から伝わるフライフィッシングがある。日本の川にも昔からヤマメやイワナはいたから、当然それを釣るための技術も考え出されたんだな。このテンカラ釣り、現代ではもうフライフィッシングとそれほど違わないが、圧倒的に違うのはリールを使わないことだ。近年はそのシンプルなスタイルが海外でちょっとした注目を集めているんだぞ。
様々な釣りの中でも上級者向けと思われているフライフィッシング。もちろん極めようと思ったら奥は深いが、決して小難しいモノでもない。今日はその道に詳しい人を紹介するから、ぜひその話を聞いてみてくれ。 Here we go!
- ONAIR LIST
- 3'14" / Route 66 / George Maharis
- 13'28" / Long Teenage Goodbye / Lady Antebellum
- 34'32" / Night Gone Wasted / The Band Perry
- 43'04" / Beautifl Eyes / Taylor Swift