ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : グルメ

江戸の初物

2015.04.25

第108話 江戸の初物

ゲストコメント
江戸歩き案内人 黒田涼さん「江戸っ子は初物に夢中でした」
江戸歩き案内人 黒田涼さん
季節になって自然と作物や魚が獲れるようになるのが「旬」。その旬の一番最初が「初物」です。そして江戸時代はその初物をさらに先取りするのが人気でした。藁で掛け小屋を作り、堆肥の発酵する熱で空気を暖めて、野菜を促成栽培していたんです。正直、夏野菜のキュウリやナスを3〜4月くらいに収穫しても、大しておいしくなかっただろうとは思います。それでも「早く食べる」のが江戸っ子の見栄でした。

八百善という有名な料亭は「ものすごい茶漬けを」という客に、なんと一両二分(今なら約15万円)のお茶漬けを出したそうです。これは季節外れのナスをわざわざ新島の南向きの畑で作って、漬け物にして出したりしたからなんですが、この「夏野菜のナスを冬に食べる」のが江戸の初物でした。

そんな初物文化が広まったのは江戸時代だったと思います。当時、江戸で一番珍重されたカツオは相模湾で獲れたものでした。そして相模湾で獲れたカツオは「押送船(おしおくりぶね)」で江戸まで運ばれたんですが、この船は約10mの小さな船体に3つの帆と漕ぎ手8人が備わったすごい高速船でした。その姿は有名な葛飾北斎の『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』で見ることができます。

また、江戸時代の前半は何事も上方(関西)の方が良いとされていました。それで上方から来た「下りもの」が尊重され、価値のないものは「下らないもの」と呼ばれるようになったんです。そして冷蔵技術のない時代ですから、下りものを運ぶ競争が盛んに行われ、番付までありました。それくらい「早い」ことに価値を見いだしていたんです。

ちなみにカツオは古くから日本で獲られていましたが、平安時代くらいまでは下賤な魚とされていました。それが鎌倉時代に「勝男」という漢字を当てたことから武士の間で人気になり、江戸時代には縁起の良い魚になったんです。さらにカツオは回遊魚なので獲れる時期が決まっています。そんな事情が重なって「初鰹」が貴重になったのでしょう。
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