2016.04.30
第160話 焼きそば

焼きそばマニア 塩崎省吾さん「全国各地に様々な焼きそばがあります」

愛媛県松山市の『じゅん』というお店は「かめそば」が名物。昔、松山には『かめ』という食堂があって、そこの焼きそばが独特だったので「かめそば」と呼ばれるようになったそうです。細めの麺で歯ごたえがあり、上にたっぷりアジ節がかかっているのが特徴で、ソース味とも醤油味ともいえないうま味の塊みたいな感じは他ではちょっと味わえません。お取り寄せも可能です。
青森県の黒石には「つゆ焼きそば」があります。これはラーメンやそばのつゆに浸して食べる焼きそばです。さらにすぐ近くの津軽尾上駅には平たい麺に豚肉と玉ねぎを使った独特の焼きそばもあります。季節的に弘前城の桜がきれいな時期なので、そのついでに黒石や津軽尾上の焼きそばを巡ってみてはいかがでしょうか。
静岡県は「富士宮やきそば」が有名ですが、僕が生まれ育った掛川市の海よりには遠州横須賀という町があり、そこでは「ソースあとがけ焼きそば」が食べられます。『小石屋』というお店が有名なんですが、塩コショウだけの薄味な焼きそばに自分でソースをかけて食べるスタイルです。最初はソースなしで味わって、後から味を変えて食べるという人もいます。
新宿の思い出横丁にある『若月』は、ちょっと太めの蒸し麺を使ったオーソドックスな焼きそばがおいしい老舗のラーメン屋。ここも後がけ用のソースが添えられますが、実は戦後にソース焼きそばが普及した時、ソースは後がけが標準のスタイルでした。というのも戦後間もない頃は砂糖が統制品で、ソースにはサッカリンやチクロなどの人工甘味料が使われ、加熱するとえぐみが出てしまったからだそうです。
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