ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

On Air オンエア

カテゴリー : 旅・観光

2017.07.15

第223話 滝

ゲストコメント
元 千葉県中立央博物館 地学研究科 吉村光敏さん「全国に白糸の滝があるのにはある理由が」
元 千葉県中立央博物館 地学研究科 吉村光敏さん
── 滝って人工的に作られることもあるんですか?

一般的に滝は自然の産物ですが、実は人工的に作られた滝もあります。千葉県では「川廻し」、長野県で「瀬替え」といって、蛇行している川をトンネルや堀切で繋げてしまい、水が流れなくなった土地を田んぼにする新田開発が江戸時代に盛んに行われていたんです。その繋げたところは高低差があるため滝になります。

近年、この川廻しや瀬替えによって滝になった場所が観光スポットとして人気です。道の駅にも「瀬替えの郷」と名乗っているところがありますし、ハート型の影ができると評判の濃溝の滝も川廻しによって作られたトンネルの滝です。ちなみに千葉県内だけで川廻しによって生まれた滝が330箇所もあります。

── なるほど、昔の新田開発で……

現代では観光開発のために滝が作られるケースもあります。庭園に滝を作りたいと思ったら、泉の下を掘り込んで段差を作れば、岩の上をすだれのように水が落ちる玉簾の滝みたいにできるんです。こういう滝は観光地の旅館の庭にけっこう作られていて、長野県の軽井沢にある白糸の滝が一番有名ですね。

本来、白糸ノ滝は富士の裾野にある天然の滝で、すぐ隣の音止めの滝が曽我兄弟の仇討ちの物語に登場することもあって、昔から有名な滝でした。ところが明治の初め頃、滝に「白糸の滝」と名付けるのがブームになったんです。これはまだ電力がなかった時代に、滝が水車を回す貴重な動力源だったため、全国で滝のリストを作ることになり、政府が「ちゃんとした名前を付けること」と命じたのがきっかけでした。

政府がそんな命令を出したのは、それまで山や滝の名前は公に登録されていなかったからです。公に名前を登録するのは税金を取り立てるため。だから税金の対象にならない山や滝は地元で呼ばれる名前があっても、いくつも名前があったり、いつの間にか名前が変わったりしていました。それをちゃんと決めさせたら、白糸の滝という名前があちこちで使われたんです。

軽井沢の白糸の滝が作られたのは昭和8年頃で、観光開発のためでした。浅間山の伏流水が湧く泉が2つあったので、その間の尾根を切り崩し、泉の下を2m50cmほど掘り込んで滝にしたのですが、昔の人が作ったからかなかなかの出来映えで、今も観光地として人気を博しています。人工の滝だからといって侮れないと感心させられます。
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