ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

深海

2018.05.05

第265話 深海

ゲストコメント
水中写真家 中村征夫さん「しんかい6500で深海の神秘を見ました」
水中写真家 中村征夫さん
── どういう経緯でしんかい6500に乗ることに?

僕はずっとBS朝日の『遥かなる深海大冒険!』でナビゲーターをやらせてもらっています。その縁で海洋研究開発機構(JAMSTEC)の理事長に「一度は乗ってもわらないとね」と仰っていただいたんです。その時は冗談だと思っていたんですが、去年4月、本当に乗せていただくことになりました。

しんかい6500は母船に載せて潜水する予定の海域まで運びます。運用のために50人以上のスタッフが働く大プロジェクトですから、気安く「乗せてほしい」なんて言えるものではありません。本来なら研究者が乗り込むべきところを、僕のような写真家が乗り込んだのは今回が初めてでした。

── しんかい6500はどんな装備が付いているんですか?

船体の外側にはビデオカメラとスチールカメラ、それから照明が付いています。我々がテレビ等で見るのは、そのカメラで撮った映像です。さらに15cmくらいの小さな丸窓も3つあります。正面の窓は操縦士が見るため、右側の窓は副操縦士が見るため、そして左側の窓は研究者が見るためです。

内径わずか2mの球状の船内に3人が入りますから、足を伸ばすこともできません。船全体としてはバラストや浮きなどが付いているのでもっと大きいのですが、乗組員のスペースは本当に狭いです。潜水する時は母船から完全に切り離されるので、自分たちがどこにいるかは分からなくなります。それで副操縦士は常に母船と音波で通信するのですが、映像が10秒で1枚送れるくらいの通信です。

── 潜水する時は「沈んで行ってる」という感覚はあるんですか?

まったくありません。水面上にいる間は波に揺られるので分かりますが、その後はスーッと落ちていくので動いている感覚はありません。でも窓の外を見ていると少しずつ暗くなっていって、水深100mで肉眼ではほんのうっすらとしか見えなくなります。最終的に水深1313mまで連れていってもらったんですが、下まで1時間も掛かりませんでした。

どんどん深くへ潜っていき、水深200m以上の深海と呼ばれる場所に到達すると、照明に照らされた窓の外で、徐々にマリンスノーが増えていくのが見えました。これは真っ白でフワフワな指先くらいの綿のように見えるのですが、その正体はブランクトンの死骸や糞などです。それがぼたん雪のように深海に降り注ぎ、深海生物の貴重なエサになっています。その美しい光景には圧倒されるばかりでした。
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