ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

火星

2018.07.28

第277話 火星

ゲストコメント
JAXA 宇宙科学研究所 藤本正樹さん「日本も火星探査を計画中です!」
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JAXA 宇宙科学研究所 藤本正樹さん
── 日本は火星探査を計画していますか?

JAXAでは「火星衛星探査計画(MMX)」を進めています。これは火星の衛星に着陸して、サンプルを回収して地球に帰還する計画で、「はやぶさ」「はやぶさ2」の経験を活かせば達成できるだろうと思っています。

ただ、「はやぶさ」「はやぶさ2」は小惑星だったので重力が非常に弱く、表面に触った瞬間にサンプルを採取し、エンジンを噴かしてすぐに上昇することが可能でした。しかし火星の衛星はそこまで小さくないので、ちゃんと着陸する必要があります。現在は2024年の打ち上げを計画していて、2029年に地球に帰ってくる計画です。

── このミッションの目的は何なんでしょう?

太陽系が誕生した時、太陽の近くでは温度が高いため水は水蒸気になり、ある距離から温度が下がって氷になりました。その境目を「スノーライン」と呼びます。石ころが集まって惑星になる時、水蒸気は取り込めませんが、氷なら石ころと同じなので一緒に集まります。それでスノーラインの内側と外側で惑星の組成が大きく変わるんです。

そのスノーラインのスレスレ内側にいる火星の衛星は、スノーラインの外から降ってきた小惑星がそのまま捕まったり、火星に衝突して生まれたのではないかと考えられています。そこでMMXでは火星の衛星がどうやってできたのかを探り、それによってスノーラインの外側から内側に降ってきた小惑星の様子を明らかにしようとしています。

従来、惑星は「その場所にあった物質が静かに集まって生まれた」と考えられてきました。しかし現在は「太陽からの距離を変えながら大きく物が動いていた」と考えられています。そのおかげで地球に水がもたらされ、生命が誕生したのでは……そんな大変動を明らかにするのがMMXの目的です。

── 日本以外の国の火星探査はどうなっていますか?

将来的には世界で協力して有人探査を目指していますが、現在はNASAが火星の表面で「キュリオシティ」というローバーを走らせて探査しているところです。おもしろい石を見つけたらドリルで穴をあけて匂いを分析したりしているのですが、先日、30億年以上前にできた泥岩の中に複雑な有機物を発見して話題になりました。火星の環境がまだ生命が誕生してもおかしくなかった時代に有機物があったということは……と、我々もいろいろ想像が膨らむ発見です。
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