ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

On Air オンエア

カテゴリー : ドライブ , カルチャー , 旅・観光

地図

2019.02.23

第307話 地図

ゲストコメント
コラムニスト 泉麻人さん「古い地図を見ながら散歩をしよう!」
コラムニスト 泉麻人さん
── なぜ泉さんは古い地図に興味を?

最初に興味を持った古い地図は、自分が物心ついた頃の地図でした。子供の頃の記憶をさかのぼれる地図を、高校生くらいの頃から古本屋で探すようになったんです。高校生ではまだあまり時間が経っていなかったのですが、あの時代はオリンピックなどもあって東京の道がすごく変わったものですから。

昔、東京では町内会が住宅地図的な地図を配っていました。それを眺めながら「この道を行くと誰の家がある」なんて考えるのが楽しかったですね。今でも大きな図書館に行けば、1960年代くらいから割とちゃんとした住宅地図が揃っています。多くは航空写真をもとにした航空住宅地図です。

── それよりも前だとどんな地図がありますか?

地図好きの間では火災保険特殊地図、略して「火保図」が有名です。昭和の初め頃から保険会社が火災で家が焼けたときの保障のために「この辺は木造で込み入ってる」みたいなことをを調べた地図を作っていたんです。昭和12年の青山南町の火保図には、北杜夫さん(の父・斎藤茂吉が院長を務めた)の青山脳病院も載っています。

火保図に描かれてる細い線に点が打ってあったら、それは板塀の印。青南小学校を囲む2本の太い線はコンクリート塀です。家の形もちゃんと分かりますし、場所によってはその家が木造なのかコンクリートなのかも書き込まれていたり。そんな細かい情報が嬉しい火保図は、広尾の都立中央図書館が充実しています。

── 古い地図にもいろいろあるんですね

日本地図出版が80年代に復刻したある地図は、終戦直後に出た東京35区の区分地図帳なんですが、空襲で焼かれた地区が赤く塗られていました。この地図を見ると「こんなに焼けたんだ……」という歴史もさることながら、現代で街歩きをする時に焼け残った古い家を探すのに役立ちます。

国土地理院が作っている地形図も年代別に見比べると驚かされます。たとえば田端駅の周りは大正15年の頃までほとんど田んぼ。でもその15年後の地形図では一気に市街地になっているんです。それはちょうど『君たちはどう生きるか』の時代で、作品が書かれた当時がどんな景色だったかを推理するのに古い地図は役立ちます。

国木田独歩の『武蔵野』なんて明治後半の渋谷宇田川町の話ですから、古い地図を見ながら当時の景色を思い浮かべるとおもしろいですよ。今ならスマホアプリの「東京時層地図」が便利です。値段はちょっとしますが、それを見ながら散歩をすればすぐに元は取れます。
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