ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

接着剤

2019.03.02

第308話 接着剤

ゲストコメント
東京工業大学科 学技術創成研究院 准教授 佐藤千明さん「飛行機や自動車も接着剤の時代」
東京工業大学科 学技術創成研究院 准教授 佐藤千明さん
── 飛行機に接着剤が使われているんですか?

実は飛行機は昔から接着剤をけっこう使っていて、第二次世界大戦中には軍用機が接着剤だけで作られたケースもありました。ですが現在の旅客機は安全性を重視して、ボルトや鋲で止めるのが主流になっています。

5年前の統計ですが、現在、世界中で月に60機の旅客機が作られています。そしてこれが2020年には月に100機になるだろうと言われているんです。でも1機の旅客機を作るのに、ボルトや鋲が10万本も使われています。それだけの部品があると、月に100機も旅客機を作ろうと思ったら、人手が足りなくなってしまうでしょう。

そこで接着剤を使ってボルトや鋲を半分に減らせば、従来の倍の旅客機を作れる、という計算です。そんな事情から飛行機を作る会社は接着剤を使おうといろんな研究を始めています。もともと軍用機や小型機では接着剤が使われていますから、技術的には可能でしょう。

── 自動車にも接着剤が使われていると聞きましたが

皆さんが乗っている自動車も窓ガラスは全部接着剤で貼られています。ただ、ガラスの縁で接着しているので、皆さんがその部分を見る機会はほとんどありません。自動車の窓ガラスを接着剤で固定するようになったのは30〜40年くらい前からで、最初はドイツが始めて世界中に広まっていき、今ではそれ以外の方法で固定しているところはほとんどないはずです。

また、自動車のドアも一番外側の部分が接着剤で接合されています。溶接だと熱で変形・変色したり、後で補修が必要になった時に大変なので、接着剤の方が便利なんです。これも世界中のほとんどでこのやり方が採用されています。接着剤は簡単にくっつけられて、誰でも作業できるのが一番のメリットです。

── 何がきっかけで飛行機や自動車に接着剤を使うようになったのでしょう?

異種材料をくっつけて、構造や製品を軽くしたいという需要が出てきたのがきっかけでした。私は「接合革命」と呼んでいますが、かつてはスチールだけで作られていた自動車も、これからはアルミニウムやプラスチックが使われる時代です。プラスチックは溶接できませんから、接着剤を使うしかありません。

私の友人はオーストラリアの原野で三菱自動車のアウトランダーに乗っているのですが、天井に磁石がくっつかないと言っていました。つまり屋根はアルミニウムでボディはスチールという構造で、その接合に接着剤を使っているんです。日本の自動車メーカーはまだまだ接着剤に及び腰ですが、アウトランダーはすごく先進的で勇気があるクルマだと思います。
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