ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

On Air オンエア

カテゴリー : グルメ

海藻

2019.05.04

第317話 海藻

ゲストコメント
東京海洋大学 准教授 藤田大介さん「海藻と海草の違いが分かりますか?」
東京海洋大学 准教授 藤田大介さん
── 海藻の不作で海苔も高騰しているそうですね

そうですね、東京湾でも全然とれていないようです。その原因は海の水温が下がりきらないこと。それで海藻の養殖に適した水温期間が短くなっています。

たとえばワカメの養殖は夏から秋にかけて海に出して、早いところでは12月には収穫が始まり、3月くらいまでが収穫期。低水温になると海の栄養が豊富になって、海水の動きも適度に得られるので、海藻がよく成長します。ところが今は海水温が高すぎて、海藻が枯れたり、ウニや魚など海藻を食べる動物の活動が活発になってしまっているんです。

── ところで海藻と海草、どっちが正しいんでしょうか?

海草はアマモのような、海の中に生えてはいても、一度陸上に上がって進化してから、また海に戻った植物のことです。種で増える種子植物で、根・茎・葉があって、花も咲きます。一方、昆布、ワカメ、ヒジキ、モズクなどは褐藻類と呼ばれる海藻で、胞子で増えるんです。テングサ、海苔は紅藻類、アオサ、海ぶどうは緑藻類に分類されます。

実は本当の意味で植物と呼ばれるのは海草と紅藻類と緑藻類で、褐藻類は植物とは別のグループ。紅藻類がまだ単細胞だった頃、アメーバのような原生動物に食われて、そこで共生関係を成り立たせて進化したのが褐藻類です。だから海苔やアオサは葉緑体が2枚くらいしかないのに、昆布の仲間は4枚くらいあったり、細胞の形が全然違います。

海藻が健康に良いと言われるのはミネラルが豊富だからです。カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などを豊富に含んでいて、骨粗鬆症などを予防する効果があります。さらに海藻のヌルヌルはアルギン酸といって、血圧が上昇するのを抑制したり、ピロリ菌を抑制する効果があります。

── 海外でも海藻を食べる習慣はあるんですか?

海藻は世界各地に生えていますが、残念ながら日本の昆布などに較べて旨味成分が非常に少ないんです。匂いはよく似ていても、噛むと「何か違う」と明確に分かります。高級な北海道の羅臼昆布が1箱5千〜1万円くらいで売られていますが、アルギン酸を抽出するために収穫されるヨーロッパの昆布だと2tトラック1杯で同じくらいの価格。それくらい違います。

でも、コンビニのサンドイッチを冷蔵庫で保存してもパンが固くならないのは、アルギン酸をちょっと入れているから。落ちない口紅、ソフトクリームのとろみもアルギン酸です。そんなこともあって世界的に海藻資源が注目を集めています。理想的なのはチリの海岸で、南から冷たいフンボルト海流が流れてくるので昆布の仲間がよく育つんです。それが波で千切れて打ち上がる場所がアタカマ砂漠。自然に乾燥するので、人間は最後の仕上げをするだけです。
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