ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : グルメ

海藻

2019.05.04

第317話 海藻

ゲストコメント
海藻専門店「たまも」 坂詰和仁さん「北前船の運んだ昆布が各地の名物に」
海藻専門店「たまも」 坂詰和仁さん
── 海藻専門店で一番売れるのは何ですか?

ワカメです。品揃えが一番豊富なのもワカメで、ここのショーケースだけで8種類もあります。産地によって、石巻十三浜産のワカメ、岩手産のリアスの生ワカメ、徳島の鳴門のワカメ、さらにコリコリの茎ワカメという種類もあります。

ワカメは産地によって味や食感が違います。若竹煮を作るなら徳島ワカメを使うとトロッとして、関西の方にはおなじみの食感に。東北のワカメは肉厚なのでシャキシャキです。親潮と黒潮がぶつかる三陸あたり、特に石巻の十三浜は北上川の栄養豊富な雪解け水が流れこむので、そのうま味や肉厚感は格別です。

── 昆布は高級なものもありますが、何が違うのでしょう?

江戸時代、北前船が北海道中の昆布をいっぱい積んで函館から日本海を渡り、一番最初に寄ったのが富山でした。その富山の薬売り(商人)たちが「これは良い!」と気に入ったのが、舌を刺すようなうま味を持つ羅臼昆布です。それで富山では日本海で獲れた新鮮な魚を羅臼昆布で巻いた昆布締めが名産になりました。

北前船はさらに日本海を進んで福井に。そこで作られたのがおぼろ昆布です。これは昆布の表面を職人がかんなで薄く削ったもので、表面を削って残った白い芯の部分がバッテラに使われます。さらに北前船は南下し、京都で愛されたのが利尻昆布。利尻昆布は出汁が濁らないので、その上品さが京料理の特徴になりました。一方、大阪のうどんは真昆布の出汁。たこ焼きにも昆布の粉末が隠し味として入っていたりします。

── 江戸時代に昆布が北海道から全国に運ばれていたんですね

北前船が薩摩まで来ると、釧路の棹前早煮昆布(別名ナガコンブ)が人気に。当時、薩摩藩は沖縄と貿易していたので、沖縄料理のラフテーやクーブイリチーなどにも昆布が使われています。

そして最後に北前船が辿り着く関東で人気だったのが日高昆布。これは万能昆布と呼ばれ、出汁も出るし、煮ると柔らかくなるので食べておいしい昆布です。お正月に食べる昆布巻きも日高昆布じゃないとおいしくありません。どんなに高級でも出汁向けの利尻昆布だとなかなか柔らかくならないんです。それで関東では食べる昆布の文化が、関西では昆布で出汁をとる文化が定着しました。
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