ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

海辺の暮らし

2019.06.01

第321話 海辺の暮らし

ゲストコメント
鹿児島大学 特任教授/漂着物学会 運営委員 藤枝繁さん「意外なものと出会えるビーチコーミング」
ポッドキャストを聴く
鹿児島大学 特任教授/漂着物学会 運営委員 藤枝繁さん
── ビーチコーミングって何ですか?

コームというのは英語で「櫛」、つまり髪をとかすことです。砂浜に漂着したものを、櫛で髪をとかすように拾っていくことをビーチコーミングと言います。

たとえば私は漂着した100円ライターを研究しました。ライターには「スナックともこ」なんてお店の名前と電話番号が書いてあるので、ネットで調べると住所も分かるんです。そんなライターを北太平洋から7万本集めて、拾った場所とお店の位置を線で結んでみたら、海の流れとほぼ一致しました。

「ライターをお店の近くで落とすとは限らないのでは?」という声もあります。そこで多摩川や荒川の河口でライターを拾って調べたところ、ほぼ上流から流れてきたライターで、遠い大阪のライターなどは見つかりません。やっぱり海に流れるライターは陸域と何らかの関係があるんだなと。

── すごくおもしろいとは思うのですが……なぜそんな研究を?

本来、漂着物は「どこから流れてきたか」の情報がありません。ペットボトルを拾っても、日本か韓国か中国か……くらいは分かっても、どこの都市かは分からないんです。でもライターだけは唯一、どこから流れてきたか分かる。これは京都の高校生が最初に考案したアイデアで、それを聞いて全国に広げて調べてみたという経緯でした。

海外からの漂着物は、台湾、中国、韓国、それから北の方へ行くとロシアのものもあります。冬に北風が吹いて、海に漂っているものが日本海側に吹き寄せられる形ですね。北半球は基本的に東向きに風が吹いているので、漂着物が拾える場所や時期はある程度限られます。大陸で大雨が降ってたくさんのゴミが流れ出し、その後1週間くらい南からの風が吹くと、鹿児島に大量の漂着物がやってくるなど、予測もそれなりに可能です。

── ビーチコーミングでどんなものが見つかりますか?

漂着物は海というタイムマシンを経てやってくるので、大人にとっては「これ昔、子供の頃に流行ったよね」というものが見つかることもあります。私はゴルバチョフさんの人形を持っていますが、若い人にとっては「誰?」という感じでしょう。

それから、かつて缶の蓋はプルタブという切り離し式でした。1990年から今の一体型になったので、もし今、浜で蓋を切り離すタイプの空き缶を見つけたら、それは30年前のものです。ずっと流れていたのか、砂の中に埋もれていたのか、その偶然に思わず小さくガッツポーズしてしまいます。
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