ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : グルメ

干物

2019.06.15

第323話 干物

ゲストコメント
東京海洋大学 食品生産科学部門 教授 岡崎恵美子さん「魚を干物にするのは何のため?」
東京海洋大学 食品生産科学部門 教授 岡崎恵美子さん
── 魚を干物にするのは保存のためなんですか?

昔はそうだったんですが、最近はずいぶん変わってきました。昔の干物はすごく乾燥度が強くカラカラに乾いていて、塩もキツいものが多かったんです。でも最近は塩分が少なくて、水分が高い干物が好まれています。冷蔵や冷凍など低温で管理する技術が発達したので、生の魚に近い干物がずいぶん増えているんです。

作る際の干し方もいろいろあります。そのまま干す干物もあれば、塩に漬けてから干す干物もある。日本人が干物と言われて最初に思い浮かぶのは、ホテルで朝食に出るようなアジの干物だと思いますが、あれは塩に漬けてから干す塩干品。あんな感じの軽く塩をして軽く干した一夜干しが今一番売れていると思います。

── なぜ魚を干物にするとおいしくなるのでしょう?

塩に漬けたり乾燥させたりする過程で脱水され、それによって魚のおいしい成分が濃縮されるからです。生き物が生命活動を営むために持っているアデノシン三リン酸というエネルギー物質があります。これが魚が死んだ後にどんどん分解され、その過程でイノシン酸という成分が貯まるんです。おいしい干物にはそのイノシン酸がたくさん入っています。

でも鮮度が落ちるとイノシン酸がさらに分解されて、別の成分に変わってしまいます。ですから「加工品だから鮮度はどうでもいい」ということはありません。加工する前の鮮度がとても大事なので、新鮮な魚を使って干物を作ることが肝心です。もっと言えば、塩漬けにすることでナトリウムが食品のおいしさを引き立てる効果もあります。

── 干すことによって栄養的な変化はありますか?

最近は軽く塩をして軽く干した干物が主流なので、栄養的な変化はそれほどなく、鮮魚の栄養素に近いと考えて良いと思います。ただ、魚肉はEPAやDHAなどが注目を集めているように、素晴らしい栄養の宝庫なので、健康にとても良い作用があることは証明済み。その他にもタウリン、ビタミン類など、畜肉にはない成分がたくさん入っています。

近年は自宅に包丁やまな板がない若い人が増えていると聞きます。でも干物なら買ってきて焼くだけなので、鮮魚よりもはるかに簡単に食べることができます。その手軽さは、もはやファーストフードと変わりません。そういう方こそ、ぜひ干物を食べていただきたいと思います。
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