ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

朝顔

2019.07.06

第326話 朝顔

ゲストコメント
基礎生物学研究所 多様性生物学研究室 助教 星野敦さん「知っているようで知らないアサガオの話」
基礎生物学研究所 多様性生物学研究室 助教 星野敦さん
── アサガオってどんな植物なんですか?

アサガオはヒルガオ科の植物です。アサガオは朝に咲いてお昼にはしぼんでしまいますが、ヒルガオは昼まで咲いていて、ヨルガオは夜に咲きます。花の見た目はよく似ていますね。ちなみに、かんぴょうの原材料であるユウガオだけはヒルガオ科ではなくウリ科です。

さらに、アサガオはヒルガオ科の中でもサツマイモ属というグループ。焼き芋にするサツマイモは、つるで伸びて、花もアサガオに少し似た紫色の花を咲かせるんです。サツマイモ属はラテン語ではイポメア属と言うのですが、これは「芋虫に似た」という意味で、つるがよじ登っていく姿が芋虫のようだと言われたのに由来しています。

── アサガオの種類はどれくらいあるんですか?

まず、一口にアサガオと言っても、実は違う生き物が含まれています。単に品種が違うだけではなく、根が年を越す宿根性のノアサガオのように、普通のアサガオとは違う植物もアサガオと呼ばれているんです。見た目がよく似ているので区別されていないんだと思います。

朝顔市で売られていたり、小学校で育てたりしているのは、学名「イポメア・ニル」という日本で一般的なアサガオです。これを園芸化したのは日本だけなので、海外では「ジャパニーズ・モーニング・グローリー」と呼ばれています。海外で栽培しているのはソライロアサガオやマルバアサガオで、日本では西洋アサガオと呼んでいますね。

── 日本のアサガオにも品種はいろいろあるんでしょうか?

たくさんあります。私たちは日本のアサガオを保存して、国内外の研究者に提供する事業をやっていますが、その事業で保存しているアサガオの系統(品種)は約3000種くらい。江戸時代の中頃から後期にかけて、たくさんのアサガオが現れたんです。

違う系統が生まれるのは、遺伝子が壊れるから。これを変異体と呼びます。アサガオが変異を起こしやすいのは、人がそういうアサガオを選んで育てるようになったからです。今でも私たちが1000くらいのアサガオを栽培すると、その中で1つくらい今までになかったアサガオが出てきます。

── 品種が違うと花の色や形もかなり違うんですか?

今、アサガオといえば漏斗状の丸い花を思い浮かべますが、江戸時代の後期には「変化朝顔」と呼ばれた変わった形のアサガオがたくさん育てられました。九州大学の仁田坂英二先生が書いた『変化朝顔図鑑』には、ちょっとアサガオには見えないアサガオがたくさん収められています。

さらに「幻のアサガオ」と呼ばれるのが黄色いアサガオです。古い文献や資料に咲いた証拠が残っているのですが、実際に咲かせようとするとこれが難しく、東野圭吾さんも小説の題材にしていました。そんな黄色いアサガオを再現するプロジェクトを私たちは行っています。さらに緑と黒のアサガオを咲かせる研究も各地で行われていて、すべて成功すればオリンピックの五色が揃うのですが……黒がかなり難しいかもしれません。
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