ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

カラス

2019.10.19

第341話 カラス

ゲストコメント
科学ジャーナリスト 柴田佳秀さん「ハンドル式の蛇口さえ開けるカラス」
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科学ジャーナリスト 柴田佳秀さん
── 都会のカラスと自然のカラスは違うんですか?

都会のカラスはハシブトガラスという種類で、郊外にいるのはハシボソガラスという種類です。「ハシ」はクチバシののことで、クチバシの太さが違います。一番分かりやすいのは鳴き声。「カーカー」と澄んだ声で鳴くのがハシブトガラスで、「ガーガー」と鳴くのがハシボソガラスです。

ハシブトガラスはもともと熱帯雨林出身のカラスで、英語では「ジャングル・クロウ」と呼ばれます。木などの高いところから垂直移動して地面の食べ物を獲るのが得意で、それが都会のコンクリート・ジャングルで生きていくのにも役立っているようです。寝たり子育てしたりする場所は木の上なので、どこかに大きな木がないと暮らしていけません。

── 都会のカラスは増えているんでしょうか?

今は減っています。1990年頃から東京の山手線の内側のカラスの個体数が増え始めて、2000年で2万羽くらいになりました。でもその後、人間がカラス対策をして食べ物が少なくなり、現在は7000羽くらい。カラスのエサは人間のゴミが中心なので、ゴミを食べられないようネット掛けをしたのが一番効いたんだと思います。

カラスは集団でねぐらを取る習性があり、都心部では明治神宮、目黒の自然教育園、護国寺の豊島岡墓地が三大ねぐらと言われています。その周りに調査員を配置して、お昼過ぎから夕方までに帰ってくる数をカウントすることで個体数を調べています。1985年から都市鳥研究会で5年ごとに調査しているので、都心のカラスの数が大体把握できているんです。

── カラスは頭が良いと言われますが、どれくらい頭が良いんですか?

カラスの仲間には洞察力があります。相手が何をしようとしているか推測した上で行動するんです。これは他の生き物にはなかなかできません。具体的な例で言えば、ハシボソガラスは水道の蛇口を開けて水を飲むことができます。

水道を開けるカラスが最初に札幌で報告された時はレバー式の蛇口でした。それが不衛生だということでクルクル回すハンドル式にしたら、いったんはできなくなったんです。ところが数年後、横浜の公園で縦に付いているハンドルを裏から突っついて回すカラスが現れました。人間がレバーを上げ下げしたり、ハンドルを回すところを見て学習したのだろうと思いますが、カラスはそれくらい頭の良い生き物です。
Profile : https://www.j-n.co.jp/writer/?writer_id=2702(実業之日本社)
著書「カラスの常識」 : https://www.amazon.co.jp/dp/490133073X/(Amazon)
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