2014.01.18
第42話 ボブスレー

日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟 山夲忠宏さん「時速130kmの世界へようこそ!」

ボブスレーのエンジンは選手です。スタートの時だけ選手がソリを押して、あとは乗り込んで坂を下ります。そんな単純な競技なのに、1/100秒を争うので、英語のルールブックが80ページもの厚さになるほど細かくルールが定められています。特に細かく決まっているのがマテリアル。ソリの寸法、重さ、それから「ランナー」と呼ばれる氷に接するブレード等に関するルールですね。たとえばソリの長さは2人乗りなら最大2.7mで、4人乗りなら3.8mまで。幅はどちらも0.67mまでです。
ボブスレーには3つの種目があります。具体的には「男子2人乗り」「男子4人乗り」そして「女子2人乗り」の3つ。女子は最近採用されたばかり(2002年ソルトレイク五輪から正式種目に採用)なので、まだ2人乗りしかありません。
コースは世界に14〜15箇所。それぞれ長さ、斜度、カーブの数、カーブの形状などが違うので、同じコースは1つとしてありません。だからどんなコースでも速く滑れる人じゃないと五輪や国際大会には出られないんです。おおよそで言えばコースは全長1300〜1400mくらい。そのコースを50秒台で走り抜けます。
4人乗りの場合、先頭の人はパイロットと呼ばれます。それに続くセカンドマン、サードマンがソリを押して、最後尾はブレーキを引くブレーカー(ブレイクマン)。パイロットはソリを操縦する役目で、その技術で1/100秒は簡単に変わります。ブレーキはゴール後にソリを止めるために使うものです。大きなフォークのような爪で氷を削るようなブレーキですが、100km/hで走るソリを止めるのはけっこう大変です。
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