2014.06.07
第62話 ラフティング

2010年・2011年 競技ラフティング 世界チャンピオン 八木澤慶太さん「ラフティングは競技もあります!」

まず「スプリント」は1〜2分の短距離を下るタイムを競う種目です。続いて「ヘッド・トゥ・ヘッド」はスプリントのコースを2艇で同時に下るレースのトーナメント戦。3つめは「スラローム」で、激流の上にワイヤーを張ってゲートをぶら下げて、そのコースを下るタイムを競います。そして最後の「ダウンリバー」は激流を1時間くらいかけて下る長距離のタイムレース。競技ラフティングはこんな4種目で行われます。
日本で開催されている大会なら「日本リバーベンチャー選手権大会」がもっとも歴史ある大会です。通称「リバベン」と呼ばれ、もともと学生の大会だったので運営も学生が行っています。大学に純粋なラフティング部はあまりなくても、探検部なら少なくないんです。僕もこのリバベンはプロとしてエキシビション参加したことがあります。
世界大会は年齢別にカテゴリーが分かれています。メインは年齢制限のないオープンというカテゴリー。日本にはプロのチームが1つだけあるので、オープンの男子代表はだいたいそこですね。僕も以前はそのチームに所属していました。世界的に見ても純粋なラフティングのプロチームは他にないのではないでしょうか。
日本は世界でもかなりの強豪で、ここ最近は常に上位に入っています。その他の強豪国といえばブラジル、チェコ、アメリカなどです。それからヨーロッパはもともとパドリングスポーツが盛んで、五輪種目のカヌーでもよくメダルを獲っていますが、ラフティングも毎週末のように大会を開催している場所があると聞いています。
日本の場合、世界大会に出始めた頃はすごく弱かったんです。でも代表選手の浅野さんが「これじゃダメだ!」とプロを目指す決意をして、神奈川県の平塚に「テイケイ」というチームを作りました。そして練習に練習を重ねて強くなっていったんです。