ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

On Air オンエア

カテゴリー : カルチャー

2016.06.18

第167話 傘

ゲストコメント
老舗助六 店主 石井要吉さん「たまには粋な和傘もいかがですか?」
老舗助六 店主 石井要吉さん
和傘は竹と和紙で作られる傘です。文献に登場する一番最初の和傘は欽明天皇の時代なので、聖徳太子よりも30〜40年前といったところでしょうか。その頃、傘は超のつく高級品で、一般庶民が使えるようなものではありませんでした。今でも伊勢神宮のようなところで大きな行事が行われる時に、神主さんやご住職さんが長い柄の傘を差し掛けているのを見る機会がありますが、あれが昔の傘のイメージです。

「かさ」には「傘」と「笠」の2つの漢字がありますが、かつて庶民が使っていたのは「笠」の方でした。時代劇などでご覧になったことがあるでしょう。編み笠を頭の上に乗せて、蓑を着るのが庶民の雨対策だったんです。江戸時代の初期でもまだ和傘の原型を使っていたのは武士階級の上の方やお医者さんといった社会的に地位の高い方に限られていました。江戸時代は何度も倹約令が出ているので、贅沢な傘を庶民は使えなかったんです。

しかし江戸時代の中期から後期になると安価な「番傘」が作られ、庶民も傘を使えるようになります。番傘は時代劇のチャンバラに登場するようなちょっと太めの傘です。庶民が傘を使うようになると、傘に広告を入れるという発想も生まれて、両替商や旅籠の「○○屋」なんて名前を書いた傘も作られました。

和傘は和紙で作られています。和紙はもともと水に強い性質ではありますが、さすがに防水性はないので天然の蠟(ろう:今風に言えばワックス)を塗っています。ハゼノキの実がほとんど蠟でできてるので、湯煎で溶かして精製し、和紙に塗ると防水性が保てるんです。この方法を考えた昔の人の知恵は本当にすごいと思います。

現在も和傘は基本的に昔と変わっていません。今は生活必需品というよりは、多分に趣味的なものになっていますが。歌舞伎の『助六』ではありませんが、粋なしつらえの道具として一度、和傘を手にとってみてはいかがでしょうか。
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