秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2018.05.19

今からできる! 生物多様性を守ること

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私たちが生きていく上で不可欠な「生物多様性」が、今、危機的な状況に直面しています。今回は、「生物多様性」を守るために私たちにできることについてお話しました。

秋元  JOY君は、「生物多様性」について説明できますか?

JOY  正直、まったくできないね。まあ、いろんな生物がいる・・・ということなのかな?

秋元  生物多様性は、私たちが暮らしていく上でとても大切なことですが、あまり馴染みがないという方も多いようなんです。ここからは環境省の長田啓さんに詳しく伺っていきます。長田さん、「生物多様性」とはどういうことなのか、教えていただけますか?

長田  はい、「生物多様性」とは、“個性をもった多様な生き物や自然が、それぞれつながりあって存在していること”を意味する言葉です。最近は、よく耳にするようになりましたが、言葉の認知度は半分にも満たないという調査結果もあり、日本は残念ながら、国際的にみても認知が進んでいるとはいえない状況です。

秋元  実際、私たちも知りませんでした。

長田  私たちが生きていく上で不可欠な酸素は、さまざまな植物が、数十億年にわたって行ってきた光合成によって作られたものです。それから水。地球上に水はたくさんありますが、私たちが利用できるのは、地上に降った雨が海に流れ出すまでの、ほんのわずかな水だけです。このわずかな水を森林が土の中に蓄えてくれるおかげで、私たちは美味しい水を飲むことができるんです。

JOY  酸素も水も、植物のおかげなんですね。

長田  食べ物についても考えてみましょう。米、野菜、魚、肉、小麦、牛乳など、これらはすべて「生物」から採れたものですよね。さらに、家や家具に使われる木材、洋服に使われている綿や麻も、もとは生き物です。私たちの暮らしは、さまざまな生き物のつながりの中で成り立っているんです。

秋元  生物多様性が、私たちの暮らしを支えているんですね。

長田  はい。ところがこの生物多様性が今、ピンチの状態です。地球上には3,000万種もの生き物がいると言われていますが、今は、恐竜が滅んだ時よりもはるかに速いスピードで絶滅が進み、一説では1日に100〜150種が地球上から姿を消しているとも言われています。

JOY  そんなに!?

長田  日本でも、ニホンウナギ、メダカ、野生のキキョウなど、およそ3,600種が絶滅危惧種になっています。そしてその原因は、残念ながら私たち人間なんです。開発、乱獲、外来種の持ち込み、さらに地球温暖化の影響も大きいですね。私たちの生活によってCO2が大量に排出されることで、地球の平均気温が上昇し、海水も暖かくなってサンゴが死んでしまう。サンゴが死んでしまうと、海の生態系に大きな影響を与えます。

秋元  生物多様性を守るために、私たちは何をしたらいいんでしょうか?

長田  一人ひとりが日常の中で取り組むことが重要です。私たちは、「たべよう」「ふれよう」「つたえよう」「まもろう」「えらぼう」の5つのアクションを通じて、暮らしの中で生物多様性のためにできることをやっていこう、という『MY行動宣言』の活動を進めています。
例えば、「たべよう」は、地元でとれたものや旬のものを食べることです。地元でとれたものを食べれば、食材を運ぶエネルギーの使用を減らせますし、旬の食材の生産方法は省エネ・省資源と言われています。

JOY  それならすぐにできそうです!

長田  「ふれよう」は、動物園や水族館、植物園などを訪ねたり、自然の中で遊んで、地球には色々な生きものが存在していることを実感することで、生物多様性のより深い理解につながります。「つたえよう」は、豊かな自然のすばらしさを、友人や周りの人たちに伝えてください。

秋元  SNSで発信することでもいいんですよね。他にはどんな取り組みがありますか?

長田  毎年5月22日は、国連が定めた【国際生物多様性の日】で、この日を中心に様々なイベントが行われます。例えば、世界各地の子供が学校や地域などで植樹などを行う「グリーンウェイブ」というイベントも開催されますので、ぜひ、多くの方に参加していただきたいと思います。

秋元  まずは、自分にできることから始めていくことが大切ですね。

JOY  僕らが生きているのは、いろんな生物がいるおかげなんだから、守っていかないとね!