秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2018.07.14

甘くみないで! 山のレジャーを安全に楽しむ方法



山での遭難と聞くと冬の雪山のイメージがありますが、天候に恵まれることの多い夏の山でも遭難は少なくないそうです。今回は、山のレジャーを安全に楽しむ方法を教えていただきました。

秋元  四季折々の景色が見られたり、リフレッシュできたりして楽しい登山ですが、毎年、登山中の痛ましいニュースも耳にします。

JOY  登り慣れた人でもリスクがある場所だから、僕らのような初心者はなおさら甘く見ちゃいけないよね!

秋元  ここからは警察庁の小賦憲弘さんにお話を伺います。小賦さん、山での遭難はどれくらい発生しているのでしょうか?

小賦  はい、平成29年の山岳遭難発生件数は2,583件、遭難者は3,111人です。遭難者のうちの死者・行方不明者は354人となり、統計の残る昭和36年以降最多となりました。

秋元  具体的にはどんなケースが多いのでしょうか?

小賦  山岳遭難に遭われた方の目的別では、ハイキングや沢登りなどの登山目的と、山菜や茸採りの目的が全体の約8割を占めています。
遭難のパターンでは、道迷いが全体の約4割を占めていて、次いで滑落や転倒が多くなっています。道迷いなどは、登山ルートの確認や積雪などの山の情報を集めるなどして、事前にしっかりと準備をしておけば避けられたと思われる遭難も多くみられます。

JOY  やっぱり準備が大事なんだね。必ずしもしっかりしたルートがある山とは限らないし、山菜採りとかだと、どんどん奥に入っていっちゃって戻れなくなることもありそう。

秋元  では、安全に登山を楽しむためには、どんなことが大切になるのでしょうか?

小賦  まずは、無理のない登山計画を立てることです。昔登ったことがある山でも、歳を重ねるうちに体力が低下するなどして、昔と同じように登れるとは限りません。今の自分の体力や経験に見合った山や登山コースを選んでください。

JOY  確かに!“登りたい山”が“登れる山”とは限らないですね。スポーツとかでも、昔できたことができなくなってたりするから、今の状況や体力に見合ったコースを選ばないと。

小賦  また、地図やガイドブックの情報は古い場合がありますから、インターネットで調べたり、観光協会に問い合わせるなどの方法で、出来るだけ最新の情報を入手するように心がけてください。

JOY  そうか。古い情報だと、通れるはずのところが通れなかったなんて可能性もあるもんね。

小賦  はい。場所や季節によっては、山頂にまだ雪が残っていることもありますし、崖崩れや倒木で登山道が通れなくなっていることも考えられます。そして、現地の気象情報にも注意しましょう。悪天候が予想される場合は、延期をすることも大切です。山は天候が変わりやすく、霧や雨などで急に視界が悪くなることもありますので、登山途中であっても、早めに中止して下山する勇気も必要です。

秋元  決断が早ければ早いほど、大事にならずに済みますもんね。

小賦  そうですね。そして、万全の登山計画を立てたら、登山届を作成して家族や職場、登山口の登山届ポストなどに提出してください。登山届は、万が一遭難した場合に、捜索範囲を絞るためにもとても有効なんです。最近はインターネットで提出する方法もありますので、必ず提出してください。

秋元  安全に登山を楽しむ方法として、他にはどんなことがありますか?

小賦  万全な装備品を用意することです。まず、登山予定の山の気候に合った服装や登山靴にしましょう。また、道に迷わないように地図やコンパス、連絡用通信機として携帯電話やスマホ、無線機などの装備も大切です。その他に水や食料、急な天候の変化にも対応できるように雨具も用意しましょう。

秋元  携帯の電池が切れた!なんてこともよく聞きますから、予備バッテリーも必需品ですよね。そもそも道に迷わないようにするためにはどうしたらいいんですか?

小賦  登山中は、休憩の時などに地図とコンパスで自分の位置を確認しましょう。万が一、「迷ったかもしれない」と思ったら、不安な状態のまま進むのではなく、正規のルートまで引き返して下さい。早く下山しようとして登山道から外れてしまい、遭難につながるケースが多いんです。もし戻る道がわからなければ、その場ですぐに救助を要請してください。

秋元  慌てずに落ち着いて、行動することが大切ですね!

JOY  山のレジャー自体は楽しいことだからね!事前準備で防げることも多いから、天候の確認、服装・装備もしっかり準備して、登山届も忘れずにね。