秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2018.08.18

安全第一! 火山に登る時の備え



日本には身近な火山がたくさんあります。箱根温泉で有名な箱根山や、毎年多くの登山者が訪れる富士山もそのひとつ。今回は『火山に登るときの備え』をテーマにお話しました。

JOY  登山は気持ちいいよね。僕は八ヶ岳と戸隠山に登ったことがあるけど、雄大な自然に触れると、自分の悩みとかがちっぽけなものに思えてくるよ!

秋元  私も富士山と筑波山に登ったことがあるけど、私たちが登った山って火山なのかな?ここからは気象庁 地震火山部 火山課長の斎藤誠さんにお話を伺っていきます。まずは、火山がどういうものなのか、基本的なところから教えてください。

斎藤  はい。火山とは、地下深くにあったマグマが噴出することによってできた地形の事を言います。火山という名前の通り、山の形をしているものが多いのですが、爆発などによって、陥没して湖のようになっているところを火山ということもあります。この火山の中でも、最近噴火を繰り返している火山や、概ね過去1万年以内に噴火したことがある火山、活発な噴気活動を行っていて今後も噴火する可能性のある火山を活火山と言います。

JOY  日本にはどれくらいの活火山があるんですか?

斎藤  現在は111の活火山があります。一昨年までは110でしたが、昨年ひとつ増えました。増えると言っても突然噴火して新たに山ができたわけではありません。火山活動は人間の寿命をはるかに超えた長い期間活動を続けるので、数千年休んでいたからといって、もう噴火がないとは言い切れません。

JOY  ちなみに、僕たちが登った八ヶ岳や富士山も火山なんですか?

斎藤  八ヶ岳のうち、横岳というのが活火山のひとつになっていますし、富士山も、最新の噴火が300年ちょっと前ですが立派な活火山です。また、温泉で有名な箱根山や樹氷で有名な蔵王山も活火山です。火山というのはとても美しい形をしているものが多く、111の活火山のうち約3割が日本百名山に選ばれていますので、普段から登山される方も多くいらっしゃると思います。

秋元  でも、火山だと知らずに登ると、突然の噴火に対応できないかもしれないですよね?

斎藤  はい。2014年には長野県と岐阜県の境にある御嶽山が噴火して、大きな被害が発生しました。多くの場合、噴火の前に火山活動の変化が観測されますが、御嶽山のように火山活動に特段の変化がないまま噴火することもあります。そのため、活火山に登る時には情報収集を行っていただくとともに、噴火に備えていただくことが大切です。

秋元  具体的にはどんな準備をすればいいのでしょうか?

斎藤  まず、自分が登る山の情報収集、必要な装備品の準備、登山届の提出などを行いますよね。そうした基本的な準備をした上で行っていただきたいのは、登る山が活火山かどうかの把握と、最新の情報を常に確認することです。火山に関する情報は、気象庁のホームページ【火山登山者向けの情報提供】というページから入手することができます。

秋元  このページでどんな情報を発信していますか?

斎藤  地図上で、噴火警報発表中の火山と1週間以内に情報を発表した火山がひと目でわかるようになっています。気象庁では火山活動の状況に応じて、警戒が必要な範囲と、とるべき防災対応を5段階に分けて示す【噴火警戒レベル】を発表していますので、火山に登る前には必ず最新情報を確認してください。また、【火山防災マップ】で噴火時に避難可能な場所を知ることもできますので、火山に登る時にはプリントアウトして持って行っていただければと思います。

秋元  他に、火山に登る時に特別に持って行った方がいいものはありますか?

斎藤  はい。万が一に備えてヘルメットやゴーグルを準備しておくことで、噴石や火山灰から頭や目を守ることが出来ます。最近は折りたたむことができるヘルメットなども販売されていますので、出来る限り装備してください。

秋元  登山中にはどんなことに気を付けた方がいいですか?

斎藤  登山中に、黒っぽい噴煙やいつもと違うところで噴気が活発に噴出しているなど、異常な現象を発見した時は、安全な場所まで避難または下山するとともに、市町村や警察、気象台などに通報してください。万が一、噴火に遭遇した場合は、近くの山小屋やシェルターや岩陰など、身を隠せる場所に避難してください。その時、ヘルメットやゴーグルをつけて、火山灰や火山ガスを吸い込まないようにマスクや湿らせたタオルで口を塞いで、噴火が収まったら直ちに下山してください。

JOY  タオルは持ってる人も多いと思うけど、万が一の時に役に立つ使い方も知っておいた方がいいね!

斎藤  また、登山中はスマートフォンの電源をオンにして、緊急速報メールなどを受信できるようにしておいてください。噴火した時や気になることがあった場合には、気象庁のホームページやスマホアプリなどを活用して最新の情報を入手するようにしてください。

JOY  今はすぐに情報が手に入るから、ぜひ調べて活用してほしいね。知らなかったら、登山にゴーグルを持って行こうとは思わないもんね!

秋元  最新の情報も取り入れて、しっかり準備して登山を楽しんでほしいですね。