秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2019.03.02

“知る”という復興支援! 福島の今



東日本大震災から8年。被災地の“今”を正しく知ることは、復興の支援にも繋がります。そこで今回は、福島県の復興の現状について伺いました。

JOY  もう8年経つんだね。実際に福島に行って話を聞くと、まだまだ大変なんだなって感じるけど…

秋元  そうだよね。でも、他にもいろんな自然災害が発生したりして、以前に比べると福島の状況を知る機会は減ってますよね。ここからは復興庁の吉野潤さんに伺います。今も避難生活をされている方というのは、どれくらいいるのでしょうか?

吉野  福島県では、原発事故の後に出された避難指示が順次解除され、小中学校の再開や医療機関の開設が進んでいますが、今も4万人を超える方々が避難生活を余儀なくされています。

JOY  4万人…

吉野  そのため、復興庁では様々な取組を進めています。例えば、これまで立入りを厳しく制限してきた地域に、戻れる場所を作るための取組を、2017年から進めています。その地域は、福島第一原発の周辺にある6つの町と村ですが、それぞれの一部の場所で、除染やインフラの復旧・整備などを重点的に進めているんです。計画では、2022年から23年を目標に避難指示を解除して、避難されている方々が戻って暮らせるように事業を進めています。

秋元  避難生活をされている方たちが、一日も早くふるさとに戻れるように、ということですね。他にはどんなことが進められていますか?

吉野  はい。福島の本格的な復興には、新たな産業を築いていくことも必要です。そのため「福島イノベーション・コースト構想」として、廃炉、ロボット、エネルギー、農林水産などの分野で先端的な研究開発が進められています。例えばロボット分野では、陸・海・空のロボット・ドローンの一大研究開発拠点の整備が進んでいます。昨年、その一部が開所し、2020年には、ロボットの国際競技会『World Robot Summit(ワールド・ロボット・サミット)』の一部の競技がここで開催される予定です。

JOY  こういったイベントで福島が注目されたり、盛り上がるのは楽しみですね!

吉野  そうですね。またエネルギー分野では、未来の水素社会の実現に向け、再生可能エネルギーから水素を作る取組が進められています。すでに世界最大級のプラントの建設が始まっていて、福島生まれの水素を、県内だけでなく、東京オリンピック・パラリンピックの際に活用することも目指しています。

秋元  東京オリンピック・パラリンピックの競技は、福島県でも開催されますよね?

吉野  はい。聖火リレーは福島県からスタートしますし、野球とソフトボールの一部の試合は、福島県の県営あづま球場で開催されることが決定しています。このような機会を利用して、被災地が力強く復興してきた様子や、地域の魅力を多くの方々に知っていただくことにより、外国人観光客の増大や地場産品の消費拡大などにつながることを期待しています。

JOY  外国から訪れた方々が地域の魅力を感じて、自分の国でも情報を発信してくれたらいいですよね!

吉野  風評を払拭するための取組も、引き続き行っています。復興は着実に進んでいても、福島の復興の状況などに対する認識が、発災当初のままという方も少なくありません。そのため、福島産の農林水産物は全国平均より価格が安かったり、店頭に並んでいなかったりします。

JOY  ロケで福島に行ったとき、桃農家の方に、おいしくて安全な桃を作っているのに風評被害が大きくて困っているという話を聞きました。自分は福島に行って、話を聞いて、実際に食べ、安心だということが分かったんだよね。

吉野  福島県内の放射線の量は、原発事故発生時と比べ大幅に低下していて、今では東京やニューヨーク、ベルリン、パリなど世界の主要都市とほとんど変わりません。農林水産物も、世界で最も厳しいレベルの基準値に基づく放射性物質検査を行い、食品の安全を確保しています。出荷前には徹底したモニタリング検査を行い、結果も公表しています。福島産のお米は、2015年産以降、基準値を超えたものはありません。

秋元  厳しいチェックで、安全が確保されているんですね。

吉野  はい。また、福島の日本酒は全国新酒鑑評会で金賞を受賞しているものが多く、その数は都道府県別で6年連続日本一です。福島の果物や野菜も、農家の方々が様々な工夫をして栽培しているのでとても美味しいですよ。

秋元  風評を払拭するためにどんな取組を行っていますか?

吉野  復興庁では、風評の払拭に向け、「タブレット先生の福島の今」というポータルサイトを先月開設しました。動画やクイズ、漫画などを楽しみながら、福島のことを学べるようになっています。みなさんには、福島の今を知り、福島の美味しいものを食べたり旅をしたりして、福島の魅力を存分に味わっていただきたいと思います。

秋元  やっぱり知ることって大切ですね!私も去年福島に行ったとき、行って、知って、福島県産のものを食べることが復興に繋がると知って、「自分にできることをしよう!」と思いました。

JOY  オリンピックもあるし、これを機にもっと福島に注目してほしいな。僕たちも積極的に盛り上げていかないとね!