秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2019.07.06

命をつなぐボランティア 献血のお願い



「『献血』は時間がかかりそうだから行けない」とか、「行きたいけどどこでやっているか分からない」という方はいませんか?
近年、若い世代の献血者が減少しています。今、「献血」の正しい知識を身につけ、その一歩を踏み出してみませんか。
今回は「命をつなぐボランティア 献血のお願い」についてお話しました。

秋元  「献血」で集められた血液は、患者さんへの輸血のほかに、医薬品の原料としても使用されているんです。
献血は、健康な人が自発的に血液を無償で提供するので“命をつなぐボランティア”とも言われているんです。

ここからは、厚生労働省・医薬・生活衛生局血液対策課長 石川直子さんにお話を伺っていきます。

昔に比べて今は献血する若い人が少なくなっているそうですが、どのくらい減っているのでしょうか?

石川  10代から30代の献血者数は、この10年でおよそ35%も減少しています。献血が可能な年齢は16歳から69歳までなんですが、少子化の影響により、この世代の人口は減少しています。
今後も安定的に血液を確保するためには、若い世代の方に継続して協力いただくことが必要です。

JOY  少子化の影響もあるかもしれないけども、どうして若い世代の献血者が大幅に減っているんですか?

石川  昨年、10代から30代の献血者のうち、2年以上献血をしていなかった方に、その理由をきいてみました。
そうすると、半分以上が仕事や家事で献血する時間を確保できないと回答していました。

JOY  本当に、忙しい人もいると思うけど、そんな人でもきっと空いている時間があると思うんだよね。
ただ、その空き時間に何をするのか?という優先順位の中に“献血”が入っていないんだと思う。

秋元  では、改めて献血について教えてください。
そもそも、なぜ献血の協力をお願いしなければならないのでしょうか?

石川  献血で集められた血液は、病気やケガで輸血が必要な場合や、医薬品を作るために使われています。
医療技術が進歩した今でも、血液は人工的に造ることができず、長期保存もできません。
また、1人の方が、1年間に献血できる回数や量には上限があります。
そのために、たくさんの方に献血にご協力いただくことが必要なんです。

JOY  そういうことなんですね!
これだけ色んな技術が発達しているのに、血液はまだ、人工的に造ることができないんだね。
血液を保存して、ストックがいっぱいあるんじゃないの?と思ってたけど・・・長期保存できないんだね。
だから、定期的に献血をしてくれる人たちが必要なんだね。

献血で集められた血液は、大ケガをしたときの輸血に使われるイメージが強いんですが、ドラマなどの影響なんですかね?

石川  皆さん、ドラマなどの影響で、そのようなイメージをお持ちの方が少なくないと思います。
でも、実際はケガの治療で輸血されるのは全体のごくわずかで、輸血のおよそ40%は、がんの治療に使われているんです。
また、実は、輸血に使われるのは献血血液のおよそ半分なんです。残りの半分は、血友病や神経難病の治療薬をつくるために使われています。

秋元  「献血イコール輸血」ではなく、輸血に使われるのは半分ということですね!

JOY  輸血のおよそ40%が、ガン治療に使われているんだね。

秋元  献血は無くてはならないものですね。

石川  今日は、ここで、中学3年生の時に血液のがん、急性リンパ性白血病を発症し、輸血を受けた熊谷知香さんの声を聴いていただきたいと思います。

秋元  では私が代読させていただきますね。

抗がん剤治療がはじまると、髪も抜け落ち、激しい頭痛で起き上がることもできない状況に。そんなときにはじめて輸血を受けました。輸血をすると、ただ単に血液の数値が上がるだけでなく、私の場合は心まで元気になれました。みなさんが献血してくださった血液には、確かに誰かの命を救うことができる力があります。どんなにつらいときも未来を信じて頑張れたのは、私の体の中でずっと支えてくれたみなさんの献血のおかげです。

JOY  輸血をしたことで、心まで元気になりましたというお話でしたね。輸血を通してみんなの想いや気持ちがからだに宿っていくんだね。

秋元  こうした声を聞いて、実際に献血をしたいと思っても、献血についてよく知らないと、最初の一歩をなかなか踏み出せないと思いますので、ここで献血の基礎知識を教えていただけますか?

石川  献血には血液中の全ての成分を採血する【全血献血】と、血小板など成分だけを採血する【成分献血】の2種類があります。
【全血献血】の採血の量は【200ml】と【400ml】のどちらかを選べます。
この200mlは16歳から、400mlは男性17歳、女性18歳から、それぞれ献血できます。

JOY  時間がなくて献血できませんという方もいますが、実際、採血にはどれくらい時間がかかるんですか?

石川  200ml、400ml献血ですと10分から15分程度です。
成分献血は、採血する量によりますが、概ね40分から90分程度です。

秋元  年齢の他に条件はありますか?

石川  まず、患者さんに安全な血液を届けるために、例えば、海外から帰国して4週間以内の方や、お薬を飲んでいる方は、献血をご遠慮いただくことがあります。
また、献血者の健康を守るために、献血する前に貧血がないかなどの医師による健康診断を行っています。

秋元  献血をすると、あわせて血液検査もしてもらえるので健康状態を知ることもできるんですよね。

石川  ご希望の方には、コレステロールや肝臓の機能などの血液検査の結果をお知らせしています。
ただし、エイズなどの感染症の不安がある場合は、絶対に献血しないでください。感染症の検査をしたい場合は、保健所又はかかりつけの医師などに相談してください。

JOY  そもそも献血はどこですることができるんですか?

石川  全国にある献血ルームや献血バスですることが出来ます。
「献血する」で検索すると、日本赤十字社のホームページが見つけられます。
そこで、最寄りの献血ルームや献血バスを簡単に探すことができます。

JOY  意外とすぐ近くで献血できるかもしれませんね。

石川  7月は『愛の血液助け合い運動』月間です。
今年の標語は「さあ行こう 未来をつなぐ 献血へ」です。
特に、未来の献血を支える10代から30代の皆さん、この機会にぜひ献血へのご協力をお願いします。

秋元  「献血」で集められた血液は、輸血以外にもいろいろ使われているんですね。私も今日の話を聞いて「献血」に行こうと思いました。

JOY  色んなボランティアがあって、参加しようと思ったら半日もしくは、1日かかったりするけど「献血」は時間も短いし、人の命を救うこともできる一番身近なボランティアだと思ったな。
それに、「献血」で集められた輸血用の血液の40%ががん治療に使われているんだね。
今の時代、まだまだ“がん”で命を失う人も多いじゃない。
少しでもがん治療に役立てられたらと思うよ。
僕もしばらく「献血」していなかったから、ちゃんと行こうと思ったよ。