現在は毎年、春・秋の全国交通安全運動期間中の
4月10日と9月30日が「交通事故死ゼロを目指す日」ですが
以前は2月20日もそうでした。

減少傾向にあるもののゼロにはまだ遠い交通事故で命を落とす人の数。
1つでもそうした事故が減るように社会で一丸となって取り組む必要があります。
今回は、一般財団法人 全日本交通安全協会 総務部長の布施賢而さんにお話を聞きました。





昨年の令和7年は全国の交通事故死者数が2,547人。
これは記録が残っている中では最も少ない数。
しかし、いまだに2,500人以上が亡くなっています。





国は交通政策の方向性を中長期的に示す
「交通基本計画」を発表しているのをご存知しょうか。

そこでは交通事故死亡者数の目標値も設定していて
令和3年度から7年度までが対象の第11次交通基本計画では、
令和7年まで交通死者数を2,000人以下にする目標がありました。
しかし、残念ながらこの数は未達成です。

交通事故で亡くなった方を状態別に見ると最も多いのが歩行中。
時間帯で特に気をつけなくてはならないのは夜。
夜間に外出する時、夜間も外出したままの時は、
今ではさまざまある反射材を靴・カバン・衣服などに装着しましょう。

信号機がない横断歩道もたくさんありますが
それらの横断歩道では歩行者が優先。
ドライバーは、歩行者がいる場合は必ず一時停止。
歩行者の安全を守って下さい。





去年2025年に交通事故で亡くなった2,547人のうち
65歳以上が1,423人で55.9%に相当します。
身近に高齢者がいる場合は、歩行中、特に夜間の事故に注意を促しましょう。





そして、ドライバーに関する交通死亡事故。
今、問題となっている高齢ドライバーの死亡事故を見ると75歳以上の事故は75歳未満の約2倍。
特に多い原因は運転操作の誤り。
中でもブレーキとアクセルの踏み間違いが12.6%。
これに関しては75歳以上は75歳未満の約10倍です。
年齢を重ねるとどうしても身体機能は低下します。
そういったことを自覚しながら慎重に運転に向き合いましょう。

次に50代、60代は体力、気力が大変充実している年齢です。
運転にも慣れて、仕事も忙しい。
そのために安全確認がおろそかになっている傾向があります。
特に交差点やいつも利用している道で安全確認がおろそかになり
交通事故を起こしている傾向があります。
そのあたりを十分に気をつけて下さい。

そして、若年層の交通事故を見ると車両相互の事故、
追突や出合い頭の交通事故が非常に多くなっています。
その要因は信号無視、スピード超過、一時不停止など。
若い人は自分の運転を過信する傾向にあります。
特に速度には十分に注意しましょう。





2026年が始まって、もうすぐ2ヶ月が終わろうとしています。
それぞれの立場で交通事故死者が1人でも減るよう努めましょう。

冬は外の空気の冷たさ、春は花粉、梅雨時には雨、夏は暑さ・・・ 
考えてみると、1年を通して、クルマの窓は閉めがち。
ただ、それはともすると事故の危険を招くかもしれません。
それはCO2、二酸化炭素の濃度が高まるからです。





今回のコメントは、二酸化炭素濃度が上がると
運転が下手になるという研究結果を発表している
心理学者で近畿大学準教授の島崎敢さんでした。

大気中の量をppmで表現される二酸化炭素。
ppmとはparts per million、100万分の1を意味する濃度・割合の単位です。
つまり10,000 ppm で1%。

大気中の二酸化炭素濃度は、400ppmぐらいで約0.04%ですが、
これが高くなると人間に影響のあることが、さまざまな分野で言われています。
1,000ppmぐらいになるとオフィスで働いている人の判断が鈍る。
2,000ppmぐらいになると眠気を覚える。
3,000ppmぐらいで飛行機のパイロットの操縦が下手になる。
6000ppm 〜 7000ppmぐらいになると宇宙飛行士のパフォーマンスが下がる。
そうした研究がたくさんあるそうです。





島崎さんはタクシー会社に協力してもらい
二酸化炭素の空気中の濃度と運転の安全性に関係について実験を行い、
その結果を論文にして発表しています。

実験は、タクシーの車内は普通に5,000ppmぐらいになることがわかっていたので
5,000ppmの環境下、現役タクシードライバーにシミュレーターで運転してもらいました。
すると脱輪や接触、車線から逸脱する、車線追従が下手になる、ふらつく、
ウインカーを出し忘れるなどの結果が出てきました。

さらに車内の 二酸化炭素濃度と実際の道路での運転の関係を
ドライブレコーダー映像でチェックしてみると、
やはり、二酸化炭素濃度が高い時は低い時よりも
ウインカーを出し忘れるケースが多いことがわかりました。





脱輪、接触などは、直接的に危険です。
また、車線の追従が下手になる、クルマがふらつく、
ウインカーを出し忘れるといったことも交通事故の要因になります。

実験は二酸化炭素が5,000ppmという環境でしたが、
2,000ppmぐらいで眠くなるということなので、
そのレベルから気をつけなければいけません。

島崎さんによると、一般的なセダンで窓を閉め切っている場合、
2,000ppmに到達する時間は1人乗車で20分、2人だと10分、4人で5分。
そして、4人で乗っている時に5,000pppmになる時間は14分ほどだということです。





車内の二酸化炭素濃度が、高くならないための対処法は、
窓を開1cm開けて1分走れば、しっかり換気できます。
ただ、真冬や花粉の季節や真夏などは窓を開けたくないもの。
その時はエアコンの外気導入を使いましょう。
外気導入だとフィルターを通して入ってくるので花粉症もほぼカットできます。
矢印がくるっと回っているマークが内気循環のボタンスイッチで
外から矢印が入ってきているマークが外気導入のボタンスイッチです。





運転中には、適宜な換気を心がけましょう。
クルマでどこかへ移動している時、
急に動かなくなってしまった経験はありますか?
ほとんどの方はないと思いますが、
だからこそ、そんな事態になった時はパニックになり
重大な事故に繋がってしまわないとも限りません。





今回、お話を伺ったモータリング・ライター  藤田竜太さんによると
車が突然動かなくなる原因はいくつかあります。

主なものは電気系 / 燃料系 / 駆動系のトラブル。
電気系ではバッテリーを充電する発電機、オルタネーターの故障や
バッテリーの劣化や破損、そして点火系のヒューズが切れたといった例もあります。

燃料系で考えられるのは、まずガス欠。
また、燃料の入れ違いによるトラブルも最近増えているようです。
ガソリン車に軽油を入れてしまったり
ディーゼル車にガソリンを入れてしまったりすると
しばらく走った後、信号待ちなどのタイミングで
エンジンが止まって再始動できなくなることがあります。

駆動系では、クラッチのトラブルやミッション本体のトラブルが考えられます。
オートマティック車で坂道に止めた後、エンジンがかかっているのに車が動かない時は、
パーキングロックがかんでしまっているかもしれません。
そうした時は、セレクトレバーをパーキングからリバース、リバースからニュートラル、
ニュートラルからDレンジと何往復か動かしてみると解消する可能性があります。
エンジン本体の焼き付きやオーバーヒートなども考えられます。





国土交通省は、自動車の「路上故障の実態調査」を発表しています。
最新は令和6年9月から11月に発生した路上故障のデータで、
燃料切れを含めるともっと件数は多いことになりますが
一般道路が85,003件、高速道路が353件で、合計85,356件。
3ヶ月間の調査なので単純計算で4をかけて1年の数を出してみると34万件強。

データには故障した装置と件数もあって
一般道路で多いのは電気装置 3万2588件、走行装置 3万35件、
エンジン本体 7389件、燃料装置 6133件の順。
高速道路で多いのは、走行装置 220件、燃料装置 41件、エンジン本体 31件の順。
日頃のメンテナンスが大切だということがよくわかります。





一般道でクルマが停まるような状況について。
まずは、動いているのであれば惰性で車を路肩に寄せて車を止めましょう。

交差点などで一時停止した後、急に車が動かなくなった場合は、
ハザードランプをつけて、窓から片手を出して大きく振り、
周囲に車が動かなくなったことを知らせます。

そして、気持ちを落ち着かせてギアをニュートラルかPに確実に入れて
ブレーキペダルをしっかり踏んでエンジンの再始動を試みて下さい。

この時、ハザードランプ以外の電装品のスイッチをオフにしておくことがポイント。
それでもエンジンがかからない時やエンジンは動いているのに車が動かない時は、
ギアをニュートラルにして、周囲の人に助けを求めて、
車を押して交差点の外に、路肩に車を動かすようにしましょう。





高速道路で急にクルマが停まってしまうような場合は
停止表示機材を車の後方50メートル以上のところに設置する義務があり
発煙筒で後続車に停止する車両があると知らせることも大切。
その後は、ドライバーも同乗者も速やかにガードレールの外側など
安全な場所に避難し、緊急ダイヤル#9910やJAFに連絡してレスキューを待ちます。

高速道路では、クルマの走行スピードが、
一般道とは比べものにならないくらい速いので、
細心の注意を払って行動して下さい。





クルマが急に動かなくなる、そういう事態も、
時に起こりうることを頭の片隅に置いておきましょう。
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