9月になって季節は夏から秋、そして冬へと移ろっていきますが、秋や冬は、西日が眩しい季節。
また、最近ありがちな急な天気の変化で、豪雨や霧が発生して、
運転中の視界が突然悪くなることもあります。

これからの時期は、夏よりも太陽の高度が低く、地平線近くを移動します。
午後の早い時間から夕方にかけて、太陽の光が斜めに差し込んでドライバーの目に入り、
眩しさが運転に支障をきたすことも珍しくありません。

今回、お話を伺った日本自動車ジャーナリスト協会 会長
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員の菰田潔さんは、
昼間だとほとんどサングラスをかけて運転しているとのこと。

偏光サングラス、ポラロイドサングラスと呼ばれてるものですが、
レンズの色が濃くないので、曇りでも運転しやすい。
ポラロイドは、反射した光をカットしてくれるので、雑光がなくなるのでオススメとのこと。
一方、クルマのサンバイザーは、前方が全ては見えなくなってしまう。
そのあたりが気をつけなければいけないことです。

そして、眩しい状況では危険の視認も遅れるかもしれません。
速度を落とし、車間距離をしっかり取りましょう。
また、汚れたガラスは光を乱反射させ、眩しさを増幅します。
キレイにしておくことを心がけましょう。


次に日中に気をつけるべき視界の問題はトンネルに入る時・出る時。
トンネルの中で出口が明るいなと感じたら、早めに外を見ましょう。
逆にトンネルに入るときには、少し早めに目を細めておいて、
トンネルの中に入ったら大きく目を見開くと
照度に対応する時間が短くなり、運転しやすくなると菰田さん。

次に日中に突然、霧に見舞われてしまった場合。
霧の場合、ヘッドライト点灯が基本になります。
ロービームがいいです。リアフォグランプが点いている車であれば、点灯しましょう。

自分の車がリアフォグランプが点いているか分からない・・・
そんな場合には、取扱説明書を読んで確認しておいて下さい。

霧が出た時は、ボンネットの先を見ながら走り、
センターラインがあれば、跨いで左右のヘッドライトの間にセンターラインを挟んで走る感じ。
対向車が来たらすぐに左に避けます。
対向車が来たというのはヘッドライトが目印になります。
霧の中の道路上で停まっているのは危険です。
後続車があなたの車を発見してもブレーキが間に合わなくて衝突することが考えられるからです。

最後に、突然に日中の豪雨に見舞われて視界を奪われた時の対処法。
豪雨ではワイパーを最速にしても視界が悪いことも多いので、まずスピードを落とすことが大事。
追突されないように、ゆっくりスピードダウンします。
もう1つ大事なことは、ヘッドライトを点灯して自分を目立たせること。
前方で車が詰まっている状況なら、少し手前で停止すること。
後方からの追突を免れるためには、後ろのクルマからよく見える位置に止まることが大事です。

視界不良に関しては、きちんとどんな時に起こる可能性があるのか?
その状況をご自身の中で落とし込んでおいて、実際にそうしたシーンに遭遇してしまった時は、
落ち着いて対処するようにしましょう。

9月1日、来週の火曜日から、
標識がない区間の生活道路の制限速度が、
時速60kmから時速30kmに引き下げられます。

今週は「生活道路の新たなルールと交通安全」の後編。
先週は変更になる交通ルールを伝えました。

今回お話を伺った一般財団法人 全日本交通安全協会 総務部長の布施 賢而さんによると
生活道路は日常生活に密着していて歩行者や自転車、車が混在する道。
道幅が狭く、歩道や横断歩道がないため、重大な交通事故に直結する危険性があります。
自動車が狭いカーブを走行中、歩行者の発見が遅れたために死亡事故も発生しています。
また、見通しの悪い交差点で自転車が停止せずに自動車に跳ねられ亡くなった事故もあります。
そこで、クルマ、歩行者、自転車、それぞれの安全な利用についてお伝えしました。

生活道路の特に危険なポイントは、まず学校や公園の近辺。
友だちとふざけ合っている子供が隠れているかもしれません。
そして、見通しの悪い交差点。いきなり歩行者や自転車が出てくるかもしれません。
こうした場所には一時停止の標識が設置されているので、ドライバーはしっかり停まりましょう。

ドライバーの生活道路走行時の心がけとしては、
いつも通っている道路だから、同じ時間帯だからと油断しないこと。
歩行者や自転車はいないと思い込まず、道路環境は常に変化していることを認識して
「だろう運転」は NG。もしもの事態を想像した「かもしれない運転」をします。
夜間はスピードが出がちなので、速度超過に気をつけて下さい。
幹線道路と違って暗く、視界が悪くなるので、ヘッドライトを上向きにして
なるべく先を見ながら歩行者などを早めに発見することが重要です。



そして、事故に遭ってしまう確率が高い高齢の方をはじめ、
歩行者も、自分が交通弱者、守られる立場ということに胡座をかいてはいけません。
その姿勢が危険を呼び込みます。

歩行者は交通ルールを守ることが命を守ることに繋がります。
歩行中のスマートフォンの操作やイヤホンで音楽を聴くことは、注意力が散漫になり危険。
そして、見通しの悪い交差点では絶対に飛び出さない。
車が来ていないか、よく確認するようにして下さい。
小さな子供がいる方は繰り返しこの点を伝えるようにしましょう。
そして、夜間に交通事故に遭わないために反射材は身につけること。



自転車利用時は、4月から、いわゆる青切符制度がスタートしたものの
布施さんによると、まだまだイヤホンを両耳に挿している自転車利用者を見かけるとのこと。
自転車は道路交通法で定められた車両。
信号のない交差点での一時停止など、こちらも交通ルールをしっかりと、まずは守ること。
また、登校時の交通事故が多く発生しているので、
ヘルメットの着用や自転車のブレーキが効くか、自転車の整備にも気を配ってください。


「クルマがあまりスピードを出せない」という油断から生まれる
生活道路での事故に気をつけましょう。

法律用語ではないので、明確な定義はありませんが、
地域住民の日常生活に利用される住宅街や商店街などの道幅が狭い道路「生活道路」。
一般的に車道の幅が5.5m未満で中央線や中央分離帯がない道路を指し、
その名称の通り、生活に密接した道。
歩行者や自転車に乗る人が多く利用します。

その生活道路を通行するクルマのルールが、9月1日の改正道路交通法施行によって変わります。
速度標識のないところでは、8月までは最高速度は60km/hですが30km/hに変更されます。

背景にあるのは、生活道路で歩行中や自転車利用者が亡くなる人の割合が、高いこと。
特に住宅街や通学路のようなクルマと歩行者、自転車がともにいる道路での事故は多い。
こうした事故を減らそうという施策です。



車道の幅が5.5m以上の道路と5.5m未満の生活道路では、
交通事故で死傷した人の、状態別の割合が、かなり異なります。

自動車乗車中    64%
オートバイ乗車中  7%
一般原付乗車中   4%
自転車乗車中  16%
歩行中   9%

これが5.5m未満になると・・・

自動車乗車中  40%
オートバイ乗車中  7%
一般原付乗車中   6%
自転車乗車中  33%
歩行中   14%

自転車に乗っている人が16%から33%に、歩行中の人が9%から14%に増加。
それだけ生活道路には、歩行者や自転車利用者がいるということ。



でも、どうして引き下げられた最高速度が「時速30km」なのかというと
クルマの速度と交通事故の致死率は比例していて、
時速30kmを超えると、急激に致死率は高くなります。
      
国土交通省のデータによると
時速 0km – 20km → 0.6% / 時速20km – 30km → 0.9%
それが時速30km – 40kmだと3.0% / 時速40km – 50kmで8.4%
時速50km – 60kmになると17.0%にまで上昇します。
歩行者や自転車利用者を守るため、時速30kmまで速度引き下げしたのです。


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