今年も「春の全国交通安全運動」の時期になりました。
平成30年は明日 4月6日 金曜日 から15日 日曜日までの10日間。

今週と来週は 警察庁 交通局 交通企画課 
藤本真也さんにお話を伺い その大切なポイントを追跡します。

平成30年「春の全国交通安全運動」には4つの重点があります。
今回は「子供と高齢者の安全確保と高齢運転者の事故防止」について。

警察庁によると小学生の事故は登下校中に多く発生しています。       
そして 小学1年生が被害に逢う交通事故件数は他の学年より多いのです。





たくさん事故が起こっているのは まさに今の時期 4月〜7月。
小学生の事故は交差点でたくさん発生しています。             
原因は子供による路上への飛び出しが多数。

大人が周囲の安全を確認して道路を歩くよう教えましょう。
信号が青で横断歩道を渡る時も「右左をよく見る」、
「車が止まっているのを確認する」など子供に伝えましょう。
ドライバーは小学生が道路を歩いていたら、
「思いやりの気持ち」で安全に通行できるようにしてあげてください。

高齢者が被害者の交通事故も多数起こっています。
特に夜間 歩いている時に事故に遭うケースがたくさんあります。
夕暮れ時や夜間に出歩く時は 自分の存在を周りに知らせるため
明るい服を着たり 反射材やライトを身に付けることが事故防止に効果的。

一方で問題になっているのが高齢者運転者が起こす事故。
高齢になると身体機能の低下や筋力の衰えなどによって
操作ミスや安全不確認による事故を起こしやすくなります。
ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故も多く発生しています。





運転に不安を感じる高齢ドライバーには免許証の自主返納制度もあります。
返納後は「運転経歴証明書」の交付が受けられ
公的な本人確認書類として使用することができます。
また 自治体によってはタクシー・バス料金の割引といった支援もあります。
一度 確認してみてください。

『なるほど! 交通安全』。
来週は「平成30年 春の全国交通安全運動 後編」です。





もうすぐスタートする新年度。
これからは車で遠出する機会が増える方が多いでしょう。
このタイミングで「タイヤ」の安全性をチェックしてみてはどうでしょう?





住友ゴム工業のブランド1つDUNLOPでは
2008年から春と秋の年2回「全国タイヤ安全点検」を行っています。

タイヤ国内リプレイス営業本部 梅田佳都乃さんによると
去年10月の点検では、4割のクルマに整備不良。
7台に1台が即交換が必要な状態だったといいます。
かなりの割合ですよね。

タイヤはクルマと道路の唯一の接点。
常に安全な状態に保っておく必要があります。

10月の「ダンロップ 全国タイヤ安全点検」。
整備不良のタイヤの状態で多かったのは以下のようになっています。


空気圧の過不足  ・・・ 30.5%

残り溝の不足    ・・・  9.4%

タイヤ表面の損傷  ・・・  7.5%

偏摩耗       ・・・ 5.1%  



30.5%と一番多かったのが「空気圧の過不足」。
タイヤは日々使用することで少しずつ空気が抜けていきます。
定期的な空気圧の充填を怠り タイヤの空気圧が不足すると
路面への接地面が多くなり安全性・安定性に影響すると同時に
燃費も悪くなっていきます。

続いて9.4%の車のタイヤに見られた「残り溝不足」。
当然使用していけば摩擦によって溝が減っていきます。
溝の深さが不足しているとタイヤがスリップしやすくなり特に悪天候時には危険です。
磨り減ったタイヤはパンクやバーストも起きやすくなっていきます。





7.5%だった残り溝不足と同様に即交換が必要とされる「タイヤ表面の損傷」は
釘、ガラス、金属片など異物を踏むことで生じます。
異物を速やかに取り除き 修理または交換が必要となってきます。

最後に5.1%の車のタイヤに見られた「偏摩耗」。
部分的にタイヤの溝が摩耗した状態のことを指します。
タイヤをローテーションせずに使っていたり
カーブ走行や細かいハンドル操作などの走り方によって生じていくものです。
偏摩耗すると他の溝が残っているにも関わらず
タイヤの本来の性能を発揮しないまま交換することになるので注意しましょう。





タイヤ交換のタイミングは、一般的に言われているのが新調してから「4年」。
ただ 乗り方や車種、タイヤの種類によって変わってきます。
「タイヤ表面の損傷」は見て触れば一目瞭然。
他のチェックポイントは「溝の減り」と「空気圧」です。

溝の深さが1.6ミリ以下になると法律で走行することが禁止されています。
これはタイヤ表面の使用限界が来たことを警告するサイン
「スリップサイン」で確認することができます。
ただし このスリップサインが出てからではなく 出る前 
つまり2ミリ〜3ミリほど残っているタイミングで交換するようにしましょう。

また もう一つのポイントは空気圧。
タイヤにはそれぞれ適正な空気圧があり 車のドアの内側などに記載されています。
安全なドライブの為にも月に一度は空気圧のチェックをしたいものです。

自分でチェックすることも大切ですが
定期的にタイヤ販売店、ガソリンスタンドなど
プロの「目」で見てもらったほうが確かでしょう。
新年度に際して、愛車のタイヤ点検、やってみて下さい。







先月「外国人が見た日本人の運転マナー」を放送しました。
日本に20年以上住んでいる名古屋市のイギリス人大学准教授が新聞に投書。
「日本人ドライバーは信号がない横断歩道で止まらない」
「子供や観光目的の外国人を考えると危険」と注意を促したという内容です。

その後、スタッフが調べ物をする中で
「車は横断歩道で停車しよう!」という運動があることを知りました。
これは千葉県警察が展開いている「ゼブラ・ストップ運動」です。





千葉県警察 交通総務課 課長補佐 矢野雄士さんによると
「ゼブラ・ストップ運動」の背景にあったのは
千葉県内の交通事故死者数に占める歩行中だった人の割合が6割いて
横断歩道上で横断者が命を落とすというケースも少なくなかったこと。
ドライバーに横断歩道での歩行者優先を深く認識するように始まりました。

「ゼブラ・ストップ運動」は横断歩道の和製英語「ゼブラゾーン」にかけて
「ゼブラ」に3つの意味を込めています。


『ゼ』・・・  前方をよく見て運転 横断歩道に十分注意 

『ブ』・・・  横断歩道の手前では「ブレーキ」操作で安全確認

『ラ』・・・  横断歩道でも、3(サン)・「ライト」で交通事故防止
      

 
この3つのライトとは

? 車のライトの早めの点灯
? こまめな切り替えで横断者を早期発見
? 横断者も反射材などで「ライト」UP


ただ そもそも横断歩道を横断しようとしている
横断している歩行者がある時 その手前で停車することは
「なるべくやりましょう」ということではなく
「やらなくてはいけない」義務です。


道路交通法第38条第1項後段にはこうあります。


「車両等は進路前方の横断歩道等を横断し
または横断しようとする歩行者があるときは その手前で一時停止し、
かつ その通行を妨げないようにしなければならない」



このことをよく覚えておいて下さい。
そして 罰則としては行政処分で2点の減点。
反則金が原付6,000円から大型車12,000円までとなっています。
場合のよっては3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金の
刑事処分が課せられる場合もあります。



   
   
矢野課長補佐によると 千葉県警では広く県民に知らしめるため
広報誌や街頭キャンペーンを通じて広報活動を推進してきました。
手応えとしては まだ周知しきれていない部分があるので
さらに浸透するよう広報活動を続けていきたいということでした。      

千葉県以外の都道府県警察も 違う名称で
横断歩道での歩行者優先周知の運動をやっているところもあるでしょう。
もちろん やっていないところもあるでしょうが、
横断歩道では車よりも常に歩行者が優先。
覚えておいてください。 



   
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