今年4月でチャイルドシート着用が義務化されてから15年。
しかし、その使用率は、まだ「万全」というには程遠い状況です。

今週は「チャイルドシートが子どもを守る 前編」。
コメントはご自身の育児経験から「チャイルドシート」や
「子どもを連れたドライブ」について執筆している
自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子さんでした。

まず、前提として法律上で何歳の子供までが
チャイルドシートの使用を義務付けられているかというと6歳未満。
でも6歳になったからチャイルドシートをしなくて良いという事ではありません。
車についているシートベルトが安全に締められる身長になるまでは、
安全のためにジュニアシートを使うべきです。

広義の意味でのチャイルドシートは0〜1歳ぐらいの乳児用、ベビーシートと言われるもの、
1歳から4歳ぐらいまでの幼児用で狭義のチャイルドシート、
3〜4歳ぐらいから身長150cmぐらいに達する小学校5〜6年生まで使うジュニアシート、
大きく分けて、その3種類になります。

最近、ジュニアシートをするべき子どもが事故に遭った時、
シートベルトはしてなく、ジュニアシートも使ったおらず、
最近、ファミリーカーとして人気のミニバンは車高が高く、重心が高いので、
ぶつかった衝撃で簡単に窓から飛び出してしまったというケースが起こっています。
ジュニアシートは必ず使うようにしましょう。

2014年の警視庁とJAFの調査によると、
チャイルドシートの使用率は・・・

1歳未満 → 83%
1歳〜4歳→ 64%
5歳   → 41%
6歳未満全体だと→ 62%  

全体で使っているのは6割。
5歳の子どもはわずか4割しか使用していないのです。
車のシートベルトをつけられる身長になっていない6歳以上で、
「ジュニアシートを使っている」子どもはもっと少ないでしょう。

さて、いま日本ではチャイルドシートに関して、
ヨーロッパ統一基準「ECE規則44号」が採択されています。
2012年から国内の新製品は、この基準をクリアしたものしか販売できません。
子どもの安全のためには、オレンジ色の四角の中に、
「ECE R44」と記されたマークがあるものを選びたいものです。

この基準はかつてのものよりもかなり厳格なもの。
衝突の時に子供の頭はどれぐらい動くのか、シート自体の移動が何ミリまでとか、
前後の衝突はもちろん横からの衝突にも耐えられるとかが定められています。
ただ、リサイクルショップや、個人売買、オークションでは、
古い基準の物も売られているので「ECE R44」に適合しているものを選びたいものです。

そして、チャイルドシートは装着の方法でも種類が分かれています。
シートベルト固定するタイプとISOFIXという
現在の車の後部座席に必ずついている金具にとりつけるタイプ。

またチャイルドシートには車との相性もあります。
チャイルドシートの売り場に適合表があり、
各チャイルドシートメーカーの公式サイトでも検索できます。
年式と車種名で分かります。

皆さん、どのくらいチャイルドシートについて知っていたでしょうか。
来週はこの続き「チャイルドシートが子どもを守る 後編」です。




日本列島は梅雨の季節に入りました。
雨が降らない日と雨の日。
「雨の日のほうが、交通事故が多い」ことは想像できるしょう。

交通事故の統計を調べている「全日本安全協会」によると、
その数はおよそ5倍。

つまり、これからしばらくは、
特に気を引き締めてクルマの運転をするべき時期。
今週は「雨の日に事故が多い理由」をおとどけしました。

コメントは国際自動車ジャーナリスト 
清水和夫(しみず・かずお)さんでした。

雨の日に事故が増える理由は大きく2つ。
1つは雨によって視界が悪くなること。
もう1つはタイヤが滑りやすくなること。

ドライバーにとって雨が降ると
雨そのもの、ワイパー、周囲が暗くなることで
雨が降っていない時より、視界が悪くなります。
夜ならなおさら。スピードを出していてもなおさら。
ドライバーは運転に必要な情報の9割以上を目から得ているといいます。
さらに車外の「音」の情報も、雨音に遮断されかねません。

さらに歩行者や自転車の運転者も傘をさすことで、
また雨を避けるために下を向くことで視界は狭くなります。
以上のことから、当然、事故の危険性は高まります。
雨が降ったら、それはいつも以上に、安全運転を心がける合図です。

そして、もう1つのタイヤが滑りやすくなってしまうこと。
これは「グリップ力」と呼ばれる摩擦力に関わっています。
タイヤが路面と接している面積はハガキ1枚ほどの面積。
ゴム素材と路面の間に生じる摩擦力があってはじめて
クルマは前後に走り、左右に曲がり、止まります。
ところが水によって、その摩擦力は減少。
操作がしにくくなるのです。

その最たるものが、教習所で習ったこと覚えていますか?
「ハイドロプレーニング現象」。
道路の水たまりの水深が深くなるとタイヤの溝で雨水を掻き出しきれず、
車体が水上飛行機のように水たまりの上で浮いた状態になってしまうのです。
そうすると水の量、スピード、タイヤの磨耗具合と比例して
氷上をスケーティングするように滑ってしまいます。
ハンドルを切ること、ブレーキをかけることが出来ないかもしれません。

ただ、ハイドロプレーニング現象だと思った時には急な操作は禁物。
ハンドルを切る、ブレーキをかけるはやってはいけないこと。
落ち着いて、スピードが落ちるのを待てば、タイヤが路面に接するようになります。

ハイドロプレーニング現象が起こらないようにするには、
雨の日の運転はスピードを出さないこと。
日頃からタイヤのチェックをしておくことです。

一応、新品のタイヤの溝が10だとすると3までは使用してもいいことになっていますが、
タイヤは使えば使うほど磨耗していきます。
ハイドロプレーニング現象の危険性は日に日に高まっているのです。
そこで、5割ぐらい減ったことを目安に、新しいものと交換するといいでしょうというのが
清水さんのお話しでした。

雨の日に事故が多い原因は視界不良とタイヤが滑りやすくなること。
ふだんのタイヤ点検を怠らず、雨の日にはスピードを控えて、
ワイパーを動かしたら自分の安全スイッチも入れるよう心がけるようにしましょう。



今週月曜日、6月1日に、改正道路交通法が施行されました。
注目するべきは自転車に対する取り締まりの強化。
今週は東京 麹町 みらい総合法律事務所に所属する
交通事故に詳しい谷原誠弁護士にお話を伺い「自転車と交通安全」を追跡しました。

自転車取り締まりの強化の背景には悪質な運転の増加があります。
かつては歩行者と同じように交通事故では被害者側だった自転車の運転手。
ほぼ取締りの対象にはなりませんでした。
しかし、ここ最近、その立場は加害者側に移ってきました。
自転車事故によって死亡する、重度の障害を負う事例が増えてきたからです。

近年、交通事故全体、自転車が関係した交通事故、ともに減り続けています。
しかし、自転車と歩行者の事故数は、ほぼ横ばい。
道交法違反容疑で摘発された自転車運転者は5年で5倍に増えているのです。

今回の改正道路交通法で、14の自転車運転の「危険行為」が特定されました。
危険な行為を3年以内に2回以上、犯した場合、講習が義務付けられます。
講習の手数料は5,700円程度。
講習を受けない場合には5万円以下の罰金を支払わなければいけません。
14の「危険行為」には判りやすいものと判りにくいものがあります。

「信号無視」 
「酒酔い運転」     
「ブレーキのない自転車の運転」 
「歩道での歩行者妨害」   
「携帯電話を使いながらの運転など安全運転義務違反」
「遮断機が下りた踏切への立ち入り」

以上の項目は読んだ通り。
特に問題はないでしょう。
他の項目、少し判りにくいものを解説しましょう。


「一時停止違反」

→ 自転車も道路交通法上、軽車両で車両の1種。
   車用の一時停止ラインがあったら自転車は止まらないといけません


「歩道での徐行違反」と「路側帯の歩行者妨害」

→ 基本として自転車は車道を走らないといけません。
   歩道を走っていい場合も歩行者の邪魔にならないよう徐行します。
   歩道がなくて車道の左端等に路側帯がある場合は、
   歩行者を優先として邪魔しないように路側帯を走ります


「交差点での優先道路通行車の妨害」

→ 信号機が無い交差点では太い道路が優先。
   同じような道路だとしてもセンターラインが交差点で切れずに繋がっている方が優先。
   その優先道路の車や自転車の妨害をしてはいけないということ


「通行禁止違反」

→ 自転車のマークにバツが打ってある自転車通行禁止の標識がある道路、
   高速道路など自転車が通行してはいけないところを走ってはいけません。
   自転車OKの表示がある場合をのぞいて一方通行の逆走も禁止です。



自転車運転の加害者になると損害賠償金が発生します。
自転車の保険に入っている人は少ないはず。
重度の事故なら数千万円という金額を自分で払わなければいけません。
取り締まりが強化されたこの機会に、
安全に自転車を運転するための正しい知識を身につけましょう


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