第373回 交通安全 言葉のたすきリレー

2022/05/27
先週は、改正道路交通法が施行。
75 歳以上の運転免許証の更新基準が厳しくなったことを伝えました。

昨今の状況を 鑑みて免許の自主返納を選択する人は増加。
そうした方をサポートする動きも広まっています。
地域で協議会がつくられたり。支援事業がスタートしたり。

今回はそんな中、栃木県 矢板警察署が、
4 月から始めた施策「交通安全 言葉のたすきリレー」を紹介しました。
お話しを伺ったのは交通課長の矢内 大輔さん。





「交通安全 言葉のたすきリレー」は長年にわたり安全運転に努め
運転免許を自主返納された方などから、安全運転のアドバイスである交通安全の秘訣を募り、
それを交通安全の広報活動に活用することで、
高齢者を含む現役ドライバーへ安全運転を言葉で紡いでいこうという施策。

協力して免許返納した方には表彰状と交通安全の秘訣を記載した記念品が贈呈されます。
これは返納された方の大切な思い出にしてもらうため。
返納の日も思い出深いものにしったもらおうと署員によるセレモニーも行われます。

この施策が生まれたのは、長年、安全運転を続けてきた方には
交通安全のキーワード、習慣などの交通安全の秘訣があると聞いたから。
運転免許証の返納という大きな決断をした人たちに協力してもらい
”秘訣”を集めて、その”言葉”を繋いで交通安全の広報活動に活用することで、
大きな効果が得られると考えました。

スタートして 1 ヶ月半で30人の高齢者が運転免許証を自主返納。
その方たちからあった安全運転のアドバイスは「一時停止は必ず止まる」
「よく確認してから発進する」「脇見運転はしない」「体調が悪い時は運転をしない」など。
こうした”金言”を現役ドライバーに紹介すると好評。
交通事故防止に役立ち、高齢ドライバーが免許返納を考える機会になればと考えているとか。

交通安全の秘訣の言葉は基本的なことだと思うかもしれませんが、
当たり前なことは疎かになりがち。
その時、事故に遭遇する危険は高まります。
落ち着いて、基本に忠実に、ハンドルを握る心持ちが大切です。





矢内さんによると、高齢ドライバーが当事者となる交通事故は前の車への追突と、
交差点における出会い頭の交通事故が多発しているので
運転中は車間距離を十分にとり、前をよく見て運転をし、
交差点での左右の安全確認を十分に行ってくださいとのことでした。

また、全国的にもアクセルとブレーキの踏み間違いによる交通事故も発生しているので
正しい運転姿勢で十分注意して運転していただくとともに
踏み間違い防止装置等の運転サポート機能の付いた車の利用についても
ぜひご検討していただきたいと思いますともおっしゃっていました。

年齢を重ねるとともに、車の運転に関して、様々な不安が出てくるかもしれません。
自身やご家族の健康、体力など、運転免許に関する不安を感じた際には、
お近くの警察署の担当窓口にお気軽に相談してください。