最近、車の運転をしている時、歩道を歩いている時、
「危ない自転車が多い」と感じたことがある人は多いのでは?

健康のため、環境のため、
特に都市部で自転車に乗る人は増えています。
今週は自転車利用時の注意点をご紹介しました。





交通事故件数は減少傾向にあります。
しかし、東京都で自転車が関与した事故は減少が増加に転じ
2016年から去年まで3年連続で増加しています。

<2016年> → 11,218件

<2017年> → 11,901件

<2018年> → 12.865件



その結果、東京では全交通事故件数に占める
自転車が関与した交通事故の割合は上昇しています。


<2016年> → 32.1%

<2017年> → 33.4%

<2018年> → 36.1%



さらに、全国だと平成29年に
自転車乗車中の交通事故で亡くなった方の80.2%、
負傷した方の62.6%に何らかの法令違反がありました。

自転車に乗る時は、車に対する自身の安全のためにも、
自転車相互や歩行者相手に事故を起こしてしまうのを避けるためにも
「自転車安全利用五則」を守るようにしましょう。


自転車は車道が原則

道路交通法で自転車は「車両」。
歩道と車道の区別があるところでは車道を通行することが原則です。
歩道を通行していいのは例外的な状況の時だけ。
例えば・・・

○ 運転者が13歳未満の子供 70歳以上の高齢者 身体が不自由な方

○ 車道や交通の状況からみてやむを得ない場合


車道では左側を通行

自転車は道路の左側の端に寄って通行しなければなりません。
右側通行は禁止されています。

右側を通行すると左側通行で正面から進んできた
他の自転車やバイクと衝突する、
衝突を避けるために車道中央に飛び出して自動車とぶつかる、
といった危険があります。


歩道では歩行者が優先で、車道寄りを徐行  

例外的に歩道を走る時は中央から車道寄りの部分を徐行することが原則。
歩行者の通行を妨げそうな場合は、自転車に一時停止義務があります。
時折、歩行者に「邪魔だ」と激しくベルを鳴らす人がいますが大きな間違い。





安全ルールを守る 

ここで言う「安全ルールを守る」は、
いくつかの禁止事項と遵守義務を守るということです。

* 飲酒運転の禁止  *例外を除く2人乗り運転の禁止
* 携帯電話使用の禁止  *傘さし運転の禁止
* イヤホン、ヘッドホンなどの禁止
* 他の自転車と並んで走ることの禁止

* 夜間のライト点灯
* 信号を守る
* 標識があるところでの一時停止

これらを守らないと、事故が起こった時、
自身が事故でいちばん責任が重い
「第一当事者」になる恐れがあります。


子どもはヘルメット着用

保護者は13歳未満の子どもには、
ヘルメットをかぶらせるよう努める義務があります。

自転車事故で死亡した人の損傷部位は、およそ7割が頭部。
保護者の方は、お子さんの安全のため
ヘルメットをかぶるように注意を促しましょう。





自転車といえども、歩行者とぶつかれば大怪我、
ひどい場合には命を奪う事故になってしまうことさえあります。

また、安全に乗っていなければ、
自身が車と衝突した時に大怪我をする、
あるいは命を落としてしまうこともあります。

自分は大丈夫という考えは禁物。
安全な自転車ライフを送ってください。






先月、神奈川県川崎市中原区にある自動販売機が設置されました。
飲料を買うと交通安全と詐欺被害のメッセージが流れるというもの。
今回はその自動販売機を紹介しました。

設置されたのは中原区。
地域密着の建設会社 株式会社 興建の敷地内。





案内して下さったのは自販機を設置した顧問 斉藤一夫さん。
この地域は学生や会社に行く人の自転車量が多い。
かなり急いでいる方も多く、自転車事故は7割を超える。
交通事故は誰でも身近に起こることを
自動販売機でちょっと一服する時
気付いてほしいとうことで設置を決めたそうです。





この自販機は飲料メーカー
ダイドードリンコ株式会社の製品。

担当した首都圏第一営業部 港北オフィス 
営業開発担当 深澤崇幸さんによると

元々は岡山県などで先行して取り組み事例があり。
とても良い試みだと感じた深澤さん。
自身の担当地区の川崎市でも置いてみたいと考えました。

そこで、中原交通安全協会にオファー。
事故撲滅の強い意志から関係者各位に声をかけもらい
賛同を得られた2箇所に設置する運びとなりました。

この川崎市内の自販機を購入した時
出る声を務めているのは川崎純情小町の4人。
川崎市のご当地アイドルです。



地域を管轄する立場で設置に携わった
神奈川県中原警察署の交通課長 鈴木昭人さん。

日常の多忙な生活の中で、
希薄になっている交通安全の意識や犯罪防止の意識を自販機を見て
メッセージを聞いて、自分の心の中に呼び覚ますことに役立ててほしい。
交通事故防止に関して、市民同士で注意喚起をしあえたら、
これほど素晴らしいことはないと思っていますと話して下さいました。



5月20日(月)までは「春の全国交通安全運動」の期間。
先週に続き、大切なポイントを警察庁 交通局 
交通企画課 植垣 浩太朗さんにお聞きしました。
今回のテーマ4つある全国重点ポイントの残る2つ。

(3) 全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底

シートベルトの着用は、
後部座席での着用がまだまだ徹底されていません。

後部シートベルト非装着の場合に死亡事故になる比率は、
高速道路では約9.2倍、一般道路でも約3.5倍。
命を守るためにシートベルトは全席で必ず着用して下さい。

チャイルドシートは、
6歳未満の子どもを自動車に乗せる場合は使用義務があります。
ところが、JAFと警察庁の合同調査によると使用率は7割弱。
特に5歳児の使用率は4割程度と低くなっています。

また、使用していても、正しく取り付けていた割合は4割。
チャイルドシートを正しく使用しないと
事故に遭遇した時にシートが外れてしまう
子供がシートから飛び出してしまうなど
本来の機能が発揮できない恐れがあります。
正しく装着するよう注意しましょう。


(4) 飲酒運転の根絶

飲酒運転による死亡事故は20年前と比較して大幅に減りました。
しかし、いまだに約200件の死亡事故が毎年発生しています。
免許人口当たりでは特に30歳未満の若い世代の死亡事故が多く発生しています。

今回は植垣さんに飲酒運転で死亡事故を起こし、
刑務所に服役されている方の手記を持ってきていただきました。
以下に記しておきます。

ハンドルを握る人間として決してやってはいけない飲酒運転、
毎日のように新聞やニュースでもこぞって取り上げられているにも関わらず、
「自分だけは大丈夫」、「近いから、まだ時間が早いし」、
「そんな飲んでないし」、「酔ってないし」と自分勝手な理屈や判断、
行動が原因で一人の尊い命を奪ってしまったのです。

その時は、飲んで運転している後ろめたさもあったのか、
普段よりは慎重に運転していたつもりでした。
突然、車の左側に何かの気配を感じ、
「あっ」と思った時には「ガシャン」と音がして、
自転車と共に75歳の男性をはねてしまったのです。

被害者の方は緊急手術をしましたが、
意識は戻ることなく息を引き取ったと警察の方から知らされ、
私は人の命を奪ってしまった事の重大さに改めて気づき、
何日か食事を取ることもできず、
あの時の音(ガシャン)、状況が目を閉じると再現され、眠る事ができず、
私自身が死んでお詫びをしなければと何度も何度も考えていました。

しかし、私が死んだからといって何の解決にもならないと考え直し、
一生を掛け償い続けなければならないと思い直しました。
私は逮捕され拘置されていましたので、手紙で謝罪をし、
妻や両親が私の代わりに被害者ご家族に会い、謝罪をしてもらっていました。

土下座をして謝罪した事を面会の時に聞き、
妻や両親にまで辛い思いをさせてしまっている事に
本当に情けない気持ちで目を合わせることもできませんでした。

この手記を読まれた皆様にお願いです。
決して、飲酒運転を許さないでください。
もし身近でしている人がいるのならば、注意をし、止めさせてください。
私のような人間がこの世からいなくなって欲しいのです。

両親や妻、子どもたちにこんな辛い思いを与えないでください。
自分一人の命ではないのです。事故を起こしてから、
人の命を奪ってから気づいたのでは遅いのです。
命は二度と戻らないのです。
幸せな生活の日々は、戻ってこないのです。

読み終えるとなんとも言えない悲しく、無念な気持ちになる手記です。
お酒を飲んだら絶対に運転をしないこと。
また、周りにいる人も運転する人にお酒を飲ませない、
お酒を飲んだ人に運転させない、お酒を飲んだ人に車を提供しない、
飲酒運転のない社会を築いていきたいものです。

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