2019年になりました。
クルマやオートバイ、自転車を運転する方。
歩行者として交通社会に関わっている方。
1年の始まりに交通安全に対する意識を強く持ちましょう。





2018年の交通事故死亡者数は12月27日現在3,476人。
12月28日以降は、今月発表されますが、
昭和23年の統計開始以降で最も少なかった
2017年の3,694人を下まわる最小数が予想されます。

とても喜ばしいこと。
しかし、それでも3千人を超える命が
1年間に失われていると考えなければいけません。

自分・家族・親しい人にも起こる可能性があります。
そう考えれば無謀な運転や不注意な歩行は少なくなるはずです。





12月27日時点の都道府県別、
交通事故死者数ワースト10は以下。
いちばん右側の数字は前年比の人数です。

 

1 愛知県 185    -10
2 千葉県 181    +29
3 埼玉県 174    -2
4 神奈川県 159    +11
5 兵庫県 149    -8
6 大阪府 144    -5
7 東京都 140    -17
8 大阪府 139    -8
9 福岡県 135    -3
10 茨城県 120    -19


このワースト10には前年から増えた都道府県が2つあります。
4位の神奈川県は11人増。2位の千葉県は29人も増えました。
両県に暮らす、あるいは両県で運転する機会がある方は
気をつけてほしいものです。

そして、愛知県は2017年より11人減って189人。
1950年以来、68年ぶりに200人を下回る見込みですが、
それでも16年連続で全国ワースト1になってしまう見通しです。





愛知県の愛知県警察は、
交通事故死亡者を1人でも減らすために
さまざまな交通事故対策に乗り出しています。
      
2018年には県内で発生した過去5年の事故データを元に、
月ごとの交通事故の特徴を分析、発表しました。
他の都道府県にも、当てはまることが多いはず。
その内容を以下にお伝えしておきましょう。

<1月> 
18時から20時台の交通死亡事故の割合が高く
高齢歩行者が被害に遭う場合が多い。
  
<2月> 
「朝と夕方」の死亡事故が目立つ。
ドライバーは早め、目安は午後4時のライト点灯を。
夜間はハイビームを使い、歩行者は明るい服装と反射材を身につける。

<3月>
「歩行者」の交通死亡事故が多く、過去5年間で34人。
22人が高齢者で、7割が道路横断中の事故。
横断歩道は歩行者優先。歩行者は、横断の時に左右の安全を確かめる。
 
<4月> 
業務中のドライバーが交通死亡事故を起こす割合が高くなる傾向あり。
就職や転勤などで新しい環境で運転することが多いと考えられます。
十分な睡眠と健康管理に努め、過労運転にならないよう注意が必要。

<5月> 
連休中と連休明けの交通死亡事故が多く
連休中は第1当事者車両の主な通行目的は業務運転や通勤。
連休中に仕事で運転する際は普段より慎重な運転を!
二輪車の交通事故も他の月より多い。
ツーリングなどでは無理のない計画が大切。

<6月>
交通死亡事故の9割以上は晴れ、または曇りの日に発生。
梅雨時期の晴れ間に自転車、二輪車の利用者が増加すると考えられる。
自転車死亡事故は交差点で多発。二輪車の交通死亡事故の6割は若者。

<7月> 
飲酒運転が多発。
梅雨明け後に死亡事故が増加する月。
事故の形態としては正面衝突や追突事故が目立つ。
飲酒による死亡・人身事故も多い月。

<8月> 
事故の第1当事者の通行目的では、
観光や娯楽目的で運転中における死亡事故の割合が高い。
事故の発生時間帯は、午前9時台、午前10時台の割合が高い。
高齢歩行者・自転車利用者の方が被害に遭っている。

<9月> 
高齢者の方の交通事故死者の割合が高い。
早朝の散歩や夕方の買い物に出掛けた際の被害が多い。

<10月> 
交通事故死者の8割以上は歩行者と自転車。
日没時間が早くなり薄暗くなる時間帯が、
歩行者や車などの通行が多くなる午後5時台と重なる。
日没前後は視認性が急に悪化するので注意する。

<11月> 
飲酒ドライバー・飲酒歩行者の死傷事故が最多。
深酒で路上に寝込んだ歩行者が事故に巻き込まれるケースもある。
深夜の運転は、交通量が少ない道路でも予測運転を忘れずに。

<12月> 
早朝と夕方に多い。
通勤・業務中の交通死亡事故も目立つ。
12月は死亡事故が最も多い月。
全国で1日あたり13.5人が亡くなっている。
年間の平均は1日あたり10.7人。


みなさん、2019年も交通安全の意識を強く持って、
1年を過ごしまししょう!






2018年も残すところ5日。
年始には、みなさん初詣に行くことでしょう。

その時、家内安全・商売繁盛・無病息災とともに
交通安全を祈願してみては、いかがでしょう?
それは常日頃から、交通安全の意識を持つことと、繋がるはず。

全国には交通安全に所縁の深い神社もあります。
2018年最後の「なるほど!交通安全」は、
そんな神社を2つ紹介しました。

1つ目は、京都市 左京区にある須賀神社。
須賀神社内には日本でただ1つの「交通神社」があります。
       




神職の坂本哲一さんによると
「交通神社」は須賀神社とともに来年で創建1150年。

須賀神社は疫病鎮護。
流行病から人を守る神様を祀っていました。
流行病、疫病は、道を移動する人によって流行する。
京都から東国に向かう時には、この地を通ることもあり、
道中安全の神様として古くから信仰が育まれてきたのです。

そして、自動車とオートバイが普及し
交通事故が爆発的に増えた昭和39年に交通神社を分祀。
以来、日本唯一の交通神社として、
交通安全を願う人たちがお参りしています。

♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡

全国にある交通安全に所縁が深い神社。
もう1つは香川県三木町の「讃岐輪楽オートバイ神社」。
去年6月にできた全国3番目のオートバイ神社です。





創建した三野克久さんによると
この神社はもともと近くあったもの。
塩田に祀られていましたが、塩田がなくなり、
ポツンと放置された存在になっていました。

そこで、三野さんはオートバイに乗っていたこともあり、
他にオートバイ神社があるということで、
オートバイ協会などに相談し、讃岐輪楽オートバイ神社として
あらためてお祀りすることにしました。
最初のオートバイ神社は島根、2番目は広島にあるといいます。

神社名にある輪楽(わらく)は、
三野さんが経営する古民家カフェの名前です。
三野さんご自身は神職の資格も取得。
希望する方には、カフェの仕事の傍らで、
無料で交通安全祈願のお祓いもしています。

宣伝はしていないもののSNS時代
インターネットなどで情報は広まり
1ヶ月に150台ほどのオートバイが訪れるとか。

本業もあって、とても忙しそうな三野さん。
それでも交通安全に思いにひと役買うことができて
充実感も感じていらっしゃる様子でした。

京都市の交通神社。
香川県三木町の「讃岐輪楽オートバイ神社」。
こうしたところに行ってみるのもよし。
あるいは初詣の時、他の願い事と一緒に、交通安全祈願をするもよし。
       
そうした行動は、いつも頭の片隅に
交通安全に対する意識を持つことに繋がるはず。
みなさんも、新年の初詣で交通安全祈願をしてみてはいかがですか?


国土交通省と警察庁が、大雪の時に、
一部の地域でタイヤチェーン規制をする改正省令を発令しました。
インターネット上では、これに対して批判・非難の声が上がっています。

大雪時のタイヤチェーンの装着が義務付けられたのは、
過去に大規模な立ち往生などが発生したことがある13区間。
いずれにも、以下の場所があります

▷ タイヤチェーンの着脱ができる場所
       
▷ 通行止めが解除されるまでの待機できるスペース

その上で、規制時は区間手前でチェーン装着状況の確認が行われ、
違反者は『道路法』に基づいて6ヶ月以下の懲役、
または30万円以下の罰金が科されます

こう聴くと罰則が結構に厳しい。
さらにSNS時代、ニュースが見出しだけで、瞬時に広がります。

今回のことも「タイヤチェーン装着義務化」
「違反者には罰則」という部分的な言葉が拡散した結果、
「雪国をわかっていない」「チェーン義務化なんておかしい」
という意見が多数ネット上で発信されました。
しかし、これには、少なからず誤解があるようです。





発令に先立つ4日前、国土交通省は、
「チェーン規制の検討状況」を発表しています。
見出しは「大雪時の道路交通の確保に向けた取り組みについて」。

その内容と照らし合わせると
現在、大雪時の道路交通を確保するための対策として、
「道路ネットワーク機能への影響を最小化するため」
施策の1つとして「チェーン規制」が導入されたようです。

このチェーン規制が行われる『時期』は、       
大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われる異例の降雪時。
この条件を平成29年で見てみると
       
▷ 大雪特別警報の発令は0回
       
▷ 大雪に対する緊急発表は3回 

つまり、ほとんどないのです。
そして、国土交通省はこう説明しています。

「従来であれば通行止めとなる状況において
タイヤ チェーン装着車のみ通行を可能とするもの」

「あれ?」と思った方も多いのではないでしょうか?
そう、本来なら「通行止め」にすべきところを
チェーン装着で通行を可能にしましょうというものなのです。

今回の「規制」の狙いは異例の大雪の時でも
道路によるネットワーク機能を維持すること。
スタッドレスタイヤではなくタイヤチェーン装着を義務としたのは、
大雪でクルマが立ち往生する数はチェーン装着のほうが少ないから。
規制対象になった13区間を最後に記しておきましょう。





<高速道路> 
      
上信越道 長野県 信濃町ICから新潟県 新井PA間の25km
中央道  山梨県 須玉ICと長坂IC間の9km
中央道  長野県 飯田山本ICと園原IC間の10km
北陸道  福井県丸岡ICと石川県加賀IC間18km
北陸道  滋賀県木之本ICと福井県今庄IC間の45km
米子道  岡山県湯原ICと鳥取県江府IC間の34km
浜田道  島根県旭ICと広島県大朝IC間の27km

        
<一般道路> 
      
国道112号線 山形県西川町志津から鶴岡市上名川の27km
国道138号線 山梨県山中湖村平野から静岡県小山町須走字御登口の9km
国道7号線  新潟県村上市の大須戸から上大鳥の16km
国道8号線  福井県あわら市熊坂から笹岡の4km
国道54号線 広島県三次市布野町上布野から島根県飯南町上赤名の12km
国道56号線 愛媛県西予市宇和町から大洲市松尾の7km

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