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2016年 東日本大震災から5年 特別企画

LOVE & HOPE ~5年目の春だより~ 忘れない 伝えたい

2016年3月11日(金)13:00-15:30 ON AIR

東日本大震災、あれから5年が経とうとしています。はじめは積み上げられ、そして徐々に整理されつつある瓦礫。
それらは東北の人たち、ひいては日本人の生活の記憶、思い出の山でもありました。
津波に流されたあの時以来、すべてがゼロになったからこそ、人々は自分なりに、頭を、体を使って懸命に生きてきました。そして、ものの考え方や、人生観が大きく変わっていきました。
特に、あの日小学生だった、あの時中学生だった、まだ自分の言葉をあまり持てなかった子供たちは、この5年間で自分の人生を考え、未来に向かって歩き始めています。
震災の体験が残したもの。それは日本の「今」に対する疑問かもしれません。
戦後の高度経済成長による大量消費と、その後の「失われた20年」において、大切にされなくなってきた地域の絆や、心のつながり。震災5年目の今だからこそ、先祖の記憶を思い、本物は何か、何を未来に残すべきなのか。10代の視点から考えていきます。

パーソナリティ
ロバート・キャンベル
高橋万里恵

震災から5年。皆さんの想いをお寄せください。メッセージはこちらから。

女川丼イメージメッセージを送ってくれた方の中から抽選で3名様に“あの「竜宮城」をご自宅で。岡清の「女川丼」セット”をプレゼント。
メッセージフォームに「女川丼希望」と書いてください。

被災地の10代の目線で、忘れたい想い、忘れてはならない想い、伝えたいこと。

【岩手】漁業再生を担う漁師の卵が見つめる復興の姿。

岩手県大鎚町 菅野柚樹さん 高校2年生
現在は見習い漁師として、毎朝4時から漁師である叔父の元で働き、そのまま通学するという生活を送る菅野さん。
小さいころから釣り竿を担いで、海や川で釣りばかりしていた菅野君は、海が大好きで、海を職場とする祖父の仕事ぶりをずっと見ながら育ってきた。そんな彼が、真剣に漁師になろうと考えたきっかけは、東日本大震災だった。海のすぐそばに暮らしていた祖父を津波で失い、それまで遊び場だった海を、職場にすることを決意したと話す。
漁師はカッコいいし、漁師の仕事はたまらなく面白い。だから漁師になる。まっすぐによどみなく夢を語る少年は、その一方で、彼なりに町の変化や大人たちの言葉を感じ取り、「後継者がいないから、俺が後継者になって大槌町を活気づけたい」とも考えているという。
震災から5年。復旧工事のダンプカーが激しく往来する大槌の町で、漁業再生を担う漁師の卵が見つめる「復興」の姿とは。

菅野柚樹さん

【宮城】自ら語り部となり当時を伝える大学生が語る現状。

南三陸町戸倉 小野寺翔さん 大学1年生
中学2年の時に被災し、高台の校舎が津波で被災したため、廃校を借りた校舎で授業を受けた小野寺さん。そこへTOKYO FM「クロノス」はリスナーから寄せられた図鑑を届け、彼と出会った。
その後、登米高校から神奈川大学へ進んだ彼は、同じ世代の若者を地元に招いて、当時の状況を語るツアーを9月に行った。
首都圏の若者の間で記憶の風化が進んでいるとして、みずから語り部となって当時の状況を伝えたいと初めて企画したのだそう。
大学生になった小野寺さんに、5年目の現状を聞く。

小野寺翔さん

【宮城】故郷に向けてカメラを回し始めた。次の世代へどう伝えるべきか。

宮城県石巻市 佐藤そのみさん 大学1年生
全校児童108名のうち74名が死亡・行方不明、教職員も10人が亡くなった宮城県石巻市立大川小学校。「助ける方法があったのでは」という疑問は拭い去ることができず、大川小学校の解体/保存を巡っては、街を二分する議論がいまも続く。そんな中、声を上げはじめたのが、若い世代。佐藤そのみさんもその一人。2015年には仙台で開かれた「国連防災会議」でも自分たちの意見を発表。
「悲劇を繰り返してはいけない」「忘れない、伝えたい」という思いが彼女を突き動かした。佐藤さんは現在東京の大学に通う傍ら、大川小学校を映画に遺したいと、故郷に向けてカメラを回し始める。震災から5年。そこには震災と向き合い、大人たちへ、そして次の世代に向けてメッセージを発信し始めた20歳がいる。

佐藤そのみさん

【福島】浪江町に伝わる「田植え踊」で、故郷を伝える。

福島県浪江町 横山和佳奈さん 高校2年生
福島県浪江町請戸地区の伝統芸能「請戸田植え踊」。踊り手は地元女子、可憐な衣装に身を包んだ彼女たちは見る人を魅了し、人々は毎年楽しみにしていた。しかし震災で請戸は壊滅、津波により200人近い犠牲者。原発事故により町は警戒区域に。田植え踊りを続けるのは絶望的と思われたが、全国から支援が届き、奇跡の復活を果たした。避難生活を送る中で、踊りはお互いの再会を喜び合う場ともなった。
そこに参加するのは、請戸出身、現在は郡山市に避難している高校2年生の横山さん。踊りに参加することで、故郷への想いは募っていく。「守っていかないといけない」「いつか故郷で踊りたい」と語る。震災から5年。高校2年生の若者の目には、ふるさと「浪江町請戸」はどのように映っているのか。

横山和佳奈さん

震災発生時刻14:46は被災地からの中継の後、TOKYO FMから溝口肇による追悼と復興の希望を込めたスタジオ生演奏をお届けします。

宮城県女川町からは女川さいがいFMのパーソナリティ阿部真奈さんが当日の街の様子をレポートしてくれます。
津波で実家と祖父、母、姪を失った真奈さん。
女川さいがいFMの高校生パーソナリティ1号として活躍し、現在は首都圏の大学で「まちづくり」を学んでいます。大学卒業後はメディアの仕事に携わり、自分の経験や故郷、そして防災について伝えていきたいという大学3年生です。彼女の瞳にうつる女川のいまと未来とは?

※出演予定でした村治佳織は、インフルエンザのため急遽休演となりました。申し訳ございません。

2016年3月11日(金)15:30-16:25 ON AIR

各局で放送時間は異なります。詳しくはこちらから

TOKYO FM Date fm(エフエム仙台) エフエム岩手 ふくしまFM 共同制作

LOVE & HOPE special 5 years passed  風化させないために ~被災地からの知恵~

東日本大震災の発生から、5年が経とうとしています。
時間が経つと忘れがちな震災の記憶を忘れない、風化させないために、TOKYO FMをはじめJFN38局ではアース & ヒューマンコンシャスの理念に基づき、被災された方々と全国のリスナーをつなぎ、独自取材に基づいた様々な姿を紹介する復興支援番組「LOVE & HOPE~ヒューマン・ケア・プロジェクト」を通じて、被災地の様々な姿や、力強く生きている方の声、そして、東北の力を伝え続けています。
5年間にわたる取材の中で、いま、私たちは強く感じていることがあります。それは、南海トラフや首都直下地震をはじめとする巨大地震がいつ起こってもおかしくない今、「被災地の方がたの声に学ぶことこそが、これからを生きる力につながる」ということ。
番組では、被災者の皆さんのこれまでの足跡を辿り、様々なアングルでこれからの復興の姿を紹介します。5年経って何が変わって、何が変わっていないのか。災害から5年という「今」を、現地取材や有識者にも取材します。あの日の忘れてはいけないこと、後世に伝えていくべきことをメッセージします。

詳しくはこちらから

TOKYO FM/JFN38局の取り組み
TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局は、東日本大震災において、地域コミュニティFMと連携し、県域放送から全国ネット放送まで対応できるネットワークを活用することで、それぞれの地域のニーズに応じた情報を発信してまいりました。その経験を踏まえて、より地域情報のネットワークの強化をし、災害時の有効な情報発信に努めています。くわしくは以下のプレスリリースをご覧ください。(外部サイトにリンクします)