2019年5月24日

株式会社ワンテーブル・島田昌幸 5年間備蓄できるゼリー

今週は、宮城県名取市のベンチャー、株式会社ワンテーブル代表、島田昌幸(まさゆき)さんのインタビュー、お届けしています。

ワンテーブルは去年、「ゼリータイプの防災食」を世界で初めて開発。これまで、ゼリーの賞味期限の最長記録は「1年半」だったのですが、この賞味期限を・・・5年まで伸ばすことに成功したのだそうです。ものすごいイノベーションを起こしたわけですね。

ただ、なぜそこまでゼリーにこだわったのか。実はここに、東日本大震災の避難所での「教訓」が反映されています。

◆避難所から生まれた「ゼリー」
ゼリーの前に、実は野菜羊羹を作ったんです。(避難所では)食物繊維が取れない、ビタミンが取れない、そして一定のカロリーも必要だったわけなんですね。ただ賞味期限があります。自治体や政府が備蓄するものだと5年間の賞味期限が必要なわけなんですね。僕たちが作っていた備蓄羊羹はいろんなものを混ぜ合わせていたので菌の増殖の格好の巣というか、ばっちり菌が出まして1年間の開発期間が無駄になってしまった。これが1年目のトライだったんですよ。最終的に原点に戻って、やはり喉が乾いてしまう、水がない中で求められていく商品として栄養や食物繊維を入れていったので、あえて水分性の高いゼリーだと。老人の方たちが、誤嚥をしてしまう、我々だと咳をすれば戻せるが、そのまま食べかすが肺に入ってそこで菌が増殖して誤嚥性肺炎が起きてしまう。お粥は老人は食べやすいとみんな言うが我々とすれば一番危ないんじゃないかと。お粥は水分とご飯が分かれていますよね。若い方達だと一緒に飲み込めるんですが、老人の方たちだと食道の弁で先に水分だけが落ちてしまう。ちょっと遅れてご飯が来るもんですから、そこで誤嚥してしまう。僕たちはそこでお粥という選択肢も捨ててゼリーに行き着いたと。


ということで完成した、『防災備蓄ゼリー LIFESTOCK』がこちら。

ちなみに「賞味期限」の検査は一般的に、菌が繁殖しやすい高温多湿な環境を人工的に作って、
時間を短縮して検査するそう。ただ、ゼリーは、高温多湿の条件下では検査ができないため、本当に「まる五年間」かけて、賞味期限のテストをする必要があった。かくして、5年間のテストを続けた末、賞味期限が実証されたのだそうです。
そして、LIFESTOCKはいよいよ商品の製造が5月からスタート。この続きは来週のこの時間にお届けします。

2019年5月23日

株式会社ワンテーブル・島田昌幸 防災食の開発へ

今週は、宮城県名取市のベンチャー、株式会社ワンテーブル代表、島田昌幸さんのインタビュー、お届けしています。

ワンテーブルは去年、「ゼリータイプの防災食」の開発に世界で初めて成功。水が不足する避難所で、バランスの取れた栄養補給ができる防災食として注目を集めています。

この防災食の開発に乗り出したきっかけ。それが、島田さんご自身が支援活動をする中で目の当たりにした避難所の「食べ物」をめぐる問題でした。

◆水がない状況の「防災食」
実際に避難所を回っていると、もちろん赤ちゃん老人もいますが、その先には見えないところにストレッチャーに乗っている重度の障害を持った子どもたちもいる。こういった方たちを含めて地域社会なんだなと改めて思ったんですね。もちろん皆さんが救援物資を届けてくれる中に、乾パンであったりクッキーやビスケットが多くが備蓄されているんです。これは今も変わらないんです。赤ちゃんに乾パンを食べろといっても、歯が無いから食べられません。水がない中で我々もあれを食べろと言われても、水がないと結構大変なんですよね。噛む力が弱い老人であるとか、胃ろう(胃からお食事をとられている)の方たち、そもそもこういった方たちに対してどういうサポートがあるか。ストレッチャーで生活をされている方たちは避難所にすらいけないんですよね。やっぱりそういうこと、なかなか人の手が届かないところにちゃんと向き合おうと。誰かがやってくれるところはお願いをして、もうちょっとストイックなところずっと介護施設を回ったり福祉施設を回ったりと言うのを重点的にやっていた。そういった課題がある印象を受けました。ふと、やっぱりこれって阪神淡路大震災も同じことが起きたんじゃないかなと思い始めていたんですよね。戦前戦後から備蓄されているものって、いろんなテクノロジーが発達しているんだけど何も変わっていないなとふと思って、きっと60年後も100年後も変わらないんだろうなと思ったんですよね。じゃあこれをやろうと2011年5月に考え始めたんですよね。


避難所には、一般的な食事を上手くとれない人も当然います。そうした人たちのケアも災害に備える上で、大きな課題です。また、自治体・市区町村などが備蓄する防災食はいまもやはり「乾パン」などが多いといいます。これも課題です。

こうした状況を目の当たりにしたワンテーブル島田代表は、問題解決へ向けて商品開発に乗り出します。この続きはあした。

★ワンテーブル
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パーソナリティ 鈴村健一

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