2011年12月12日

12/12 Ishinomaki2.0「思い絵プロジェクト in 石巻復興BAR」

今週は、宮城県石巻で始まっている復興プロジェクト
「Ishinomaki2.0」の、現地レポートを5日間かけてお送りします。

街を元に戻すのではなく、自由な発想で、新しいものを産みだそうというこのプロジェクト。様々なアイデアを持った若い世代が石巻に集まり、それを形にしはじめています。

例えば、「復興バー」。石巻2.0のメンバーがアイデアを語り合う場所としてオープンしたこのお店は、今では2.0の活動に賛同する人、そしてボランティア同士の交流の場にもなっています。

そして先日、この復興バーでこれからの石巻を象徴するイベントが行なわれました。

中心になったのは東京からやってきた美術大学の学生たち。
彼女たちは、被災された方の想いをヒアリングして、そのイメージをキャンバスに描いて
プレゼントする…という活動「思い絵プロジェクト」のメンバー。

◆武蔵野美術大学、山崎百香さん
「マスター豪太さんのお話し、復興バーの経緯、復興にかける思いを絵に残せたらと。
これが石巻の第一号。
実際に渡しに行った方は喜んで下さる。
たぶん絵事態に喜びがあるが、お話しを聞いてこっちが何時間もかけて描くから、その時間はずっと被災地、その人のことを考えている。興味をずっと向けていることを喜んでくれているのではないかと。美大生たちが被災地のことをずっと考えて欲しいと思って企画している。そうあって欲しい。」

復興バーのマスター松村豪太さんの想いをヒアリングし、そこからイメージした絵が壁一面に描かれていきます。






復興バーのマスター松村さんは、その様子を眺めながら、こんなことをおっしゃっていました。

◆復興BAR マスター・松村豪太さん
「2.0はやりたいことがある人のプラットフォーム。ボランティア団体、クリエイター集団、商店街を盛り上げたい人達が2.0という場を利用して色んなプロジェクトを申し込んできている。今回の思い絵プロジェクトも、彼女たちが「こういうことを考えている」と提案してきた。提案が素晴らしかったので、ぜひ復興バーを1号として描いてくれと依頼。
色がついている。いま石巻は「壊す段階」にある。行政の工事で建物がなくなり空き地になっている。記憶がなくなっていく。すっきりするが寂しい。そんな壊されていく中でこの絵は“生み出されていく”。創作活動。
白い壁があると描きたくなる。街もいま壊され真っ白になったが、そこに手作りで面白いモノを作ろうとしているのとも共通している。被災地から生み出されていくものもあるんだと思うと感慨深い。」


「たくさんの乾杯!」。真白い壁に、たくさんのグラスを持った手が描かれています。そしていくつものカンパイが、壁一杯にカラフルに描かれています。すごく賑やか。

ISHINOMAKI2.0
http://ishinomaki2.com/

思い絵プロジェクト in 復興バー メイキング
http://www.youtube.com/watch?v=xsnbsajRveQ&feature=g-upl

武蔵野美術大学 思い絵プロジェクト
http://omoie.docan.co.cc//

2011年12月9日

12月9日「災害支援のプロ・Civic Forceの活動(5)」

災害支援のプロ・「Civic Force」は、震災直後は緊急の物資・サービスの提供を行い、その後は復興を目指す地元のNPOや企業を、システム、ノウハウ、資金など、さまざまな角度からサポートしています。


Civic Force事務局長・根木佳織さんにお話しを伺いました。

◆海外と日本、災害支援の違い
 海外での支援は調整機能が入っている。無政府状態や戦後などでもNGO、NPO、国連を含む調整がなされる。その中で分担がされていく。ある程度、支援の中の秩序がある。一方日本では、行政がその役割を担っているが、今回は行政が被災してしまった。
 日本では支援者がNPO、NGOだけでなく、個人や企業が支援者になりうる。企業のほうが支援できるリソース(資源)を多く持っていることを改めて認識した。支援のアクターを調整する機能を強化しなければいけない。


◆災害に対して必要な「今後の心構え」
 緊急支援は「いかに経験があるか」より、「いかに準備するか」が大事。自分のこととして準備をするのは難しいが、私たち日本人はいつでも被災者になるかもしれない。平時から備え、緊急支援にすぐ飛び出すために準備、訓練、シミュレーションをすることの大切さを知った。次の被災、次の災害に備えていくことを初めていかなければいけない。

Civic Forceでは今後も、被災地のNPOや企業と協力して、復興のサポートを行っていくそうです。


Civic Forceの活動について、詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。
【Civic Force official site】
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パーソナリティ 鈴村健一

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