2013年8月21日

8月20日 サポートアワーキッズinカナダ トロントの日系人による支援2

きのうに引き続き、「サポートアワーキッズ」の、カナダホームステイを支援したトロント在住日系人の方のインタビューです。

海外ホームステイを通じて、被災地の子どもたちの自立心を養うサポートアワーキッズ。カナダ・トロントの日系人支援団体は、その取り組みに共感し、10人の子どもたちを受け入れました。

子どもたちは、カナダではポピュラーな、地元のカウンセラーとともに過ごすサマーキャンプなどを経験。
2週間のステイを終え、きのう、無事に帰国しました。

トロントの支援団体で実行委員長を務めるチャコ瀬戸山さんは、子どもたちを受け入れる直前、こんな思いを口にしていました。

◆優しさを受けることで、優しさをあたえられる
辛い体験をしてきた子どもたちですよね。人間というのは、辛い体験は悪いことばかりではない。辛い体験だからこそ、人の優しさ、人にこうしてあげたいという気持ち、いろんなことを吸収する力が作られる。私はカナダにカウンセラーとしてキャンプに参加したことがあって、そこで折り紙を教えたのだが、ボランティアで働くカウンセラーたちの気持ちが本当に優しいのを感じた。自分が将来なにか出来ることがあったら、人に何かしてあげられる人間になりたいと思った。子どもたちもいい思い、楽しい思い思い、人のやさしい想いで包んでもらえれば、それを与えることができる人間になれるんじゃないかなと、本当に思っている。

そして、瀬戸山さんは、カナダ移民という立場から、カナダ・トロントの文化・考え方に触れることの意味を、こう説明します。

◆私は私。一人一人が輝けばいい
カナダ、トロントで思ったのは色んな人種がいるということ。例えば明日トロントの町に降り立ったら、街角でみんなが道を聞きに来る。「あなたはもう異邦人じゃない」ということ。ニューヨークは人種のるつぼと呼ばれるが、カナダ・トロントは人種のモザイクと呼ばれている。モザイクは一つ一つのかけらはバラバラだが、綺麗に並んでいくと絵になる。カナダでは「一つになりなさい」とは言わない。文化を吸収してもいいし、自分の宗教を持っていてもいい。一人一人が輝いて下さい。そしてみんなが合わさって一つの絵になればいい、という考え方カナダと、政府の特色。モザイク文化、多様文化主義。私は私でよい、私で輝いたらいいんだという雰囲気の中で過ごして頂けたらいいなと思っています。
               

瀬戸山さんは、ご主人の松本ジェームズ・シンイチロウさんとともに、今回のカナダステイを支援。国際感覚やマナー、日本を外から見ることの大事さを、伝えたいとも話しています。

カナダ2週間のホームステイを終えた子どもたちは、きのう無事に帰国! 子どもたちの声は、「あした」のこの時間にご紹介します。

2013年8月19日

8月19日 サポートアワーキッズinカナダ トロントの日系人による支援

今朝は、将来、復興を担う被災地の子どもたちの自立支援に取り組む団体、「サポートアワーキッズ」の活動を紹介します。

サポートアワーキッズは、各国の大使館と連携して、子どもたちに 言葉や文化の違う海外でホームステイをしてもらい、自立心を養うプログラムです。今年は、以前紹介したフランスをはじめ、ニュージーランド、アイルランド、カナダで実施しています。

カナダのホームステイで、子どもたちを受け入れたのが、カナダ・トロント在住日系人の経営者による集まり「新企会」などによる支援団体です。実は東日本大震災のあと、トロントの日系人の方々は、独自に様々な支援活動を続けています。実行委員長のチャコ瀬戸山さんに伺いました。

◆祖国のために
550万人都市のトロントで日系人は2万人と少数。
今回の震災でトロントの日系人たちは、津波という祖国の災害に対して、様々な分野の垣根を超え一つになり支援活動を始めた。子どもたちは、お母さんたちが一所懸命握ったおにぎりを町で売り、1個1ドルで買う人、100ドルで買う人もいたが、そうしたお金をみんなで集めた。私達の新企会では、風評被害を受け客も来なくなり、バンクーバーで日本食の荷物も差し止められた日本食レストランを支援。「日本食祭り」を実施、600万円くらいの収益を挙げた。
そういう活動を続ける中、去年、サポートアワーキッズの活動を知り、これは良い活動だと感じた。子どもにモノを与えても壊れてしまうかも知れない。でも心に良いモノを受け止めれば絶対に成長する。子どもたちにとっても貴重な体験になると考えた。


瀬戸山さんたちは、カナダを訪れた10人の子どもたちの受け入れ、現地での様々な活動を、支援をしています。

◆生活を体験してほしい
子どもたちには、英語学校にあさ9時から12時まで行ってもらう。
12時から4時までは学校が主催したアクティビティがあって、トロントの市内の地下鉄乗って生活体験をしたり、美術館を見学したり、ブルージェイズの本拠地での試合観戦したり・・・という課外授業も実施。そのあとはサマーキャンプがあります。カナダの子どもたちは夏にサマーキャンプをするのが定番。
そのサマーキャンプを体験してもらう。
現地の子供達と寝泊まりして様々なカリキュラムを用意。英語を学ぶだけじゃなく生活を体験するというのをさせてあげたいなという願いがある。キャンプ地にはリスもアライグマもたぶん鹿にも遭遇します(笑)。自然はいっぱいあります。               


カナダでのサマーキャンプは、トロントから2時間半ほどの自然いっぱいの場所で行われ、子どもたちは山小屋に寝泊まりし、様々な自然体験をしたということです。
カナダ2週間のホームステイを終えた子どもたちは、今日帰国します。子どもたちの声は、また追ってご紹介します。

明日もサポートアワーキッズの話題。トロントの日系人支援団体の実行委員長・瀬戸山さんのお話をお届けします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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